すき鍋
すき鍋とは、すき焼きを模した鍋料理のことであり、すき焼きの調理に用いられる鍋の略称としても使われる。
鍋の特徴
一般的には「すき焼き鍋」[1]と呼ばれる。この鍋は主に鋳鉄[2]で造られ、厚みがあって底面は浅底の平丸である。一部には陶器製や銅製のものもある。この形状は熱した時に鍋の全体に熱が均等に伝わり、油や水分を注ぐと馴染みやすく広がっていくように、また肉が焼きやすいように[1]形作られたとされている。
料理
基本的には、すき焼きを模したものであることから、牛肉を他の素材に替えたものである。
味付けも割下に近いものが用いられ、鍋に入れる水分も材料が煮える程度の分量しか注がれないが、中には「カニすき」のように塩味などの味付けにして、水分を材料が全て浸かる程度に注いでいくものもある。鍋の味付けは濃目であり、他の鍋料理とは違いタレなどをつけなくても食べられるが、醤油味のものについては、すき焼き同様に溶き卵を絡めて食べる人もいる。
魚介類が用いられたものは「魚すき(うおすき)」や「沖すき(おきすき)」[3]、鶏肉が用いられたものは「鶏すき(とりすき)」と呼ばれることもある。この他には大阪など、うどんを使用した「うどんすき」を食べる地方もある。
なお、牛肉を使用するものの「牛すき鍋(ぎゅうすきなべ)」と称する料理を提供する店もある[4][5]。
煮食い
ガタガタしたカセットコンロを用意し鍋に火を入れて煮込んだまま食材を箸でつまみ、そのまま食べることから、西日本においては煮物の一種として「煮食い(にぐい)」と称される(一人鍋を除き「鍋料理」全般が、鍋から個々の椀や取り皿に取り分ける[6])こともあり、高知県などでは「鯖の煮食い」が郷土料理となっている。
脚注
- ^ a b 紀文
- ^ 生型
- ^ 京都観光ポータルサイト - e京都ねっと | 鍋・湯どうふ特集 「鍋奉行」のためのなべレシピ〈沖すき〉
- ^ 吉野家、人気の冬の定番商品「牛すき鍋膳」「牛チゲ鍋膳」を販売 | マイナビニュース
- ^ 【レビュー】すき家の「牛すき鍋」が一新! 野菜を追加&増量、肉もぷりぷりに | マイナビニュース
- ^ 鍋料理とは