SS-520
SS-520は文部省宇宙科学研究所(現JAXA宇宙科学研究本部)の開発した固体燃料を用いる2段式観測ロケットであり、JAXAで2009年現在運用されている観測ロケットでは最大のものである。
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[編集] 概要
高度1,000kmに観測機器を打ち上げ、高高度での科学観測を行うことを目的として開発された。S-520ロケットを第1段ロケットとして使用し、それに新規開発された第2段ロケットSS-520B2を加えた2段式で構成される。この第2段はCFRP製でありスピン安定をとり、軽量化と高圧燃焼によって性能が向上されている。追加された第2段は軽量化されているとはいえS-520ロケット頭胴部よりも重量があり、そのために空気力学的マージンが多くとられている。第1段はS-520ロケットと同様に空気力学的に安定を保ち、尾翼によってスピンを発生させる。第2段はそのスピンをスピン安定に用いる。姿勢変更が必要である際にはラムライン姿勢制御装置を別途搭載することになっている。
1998年以降2機が打ち上げられている。
[編集] 派生計画
SS-520ロケットはその能力が大きいことから小型人工衛星打上げロケットとしての転用が検討されている。名称としてはSS-520改ロケットが用いられることが多い。
[編集] 3段型
小型の第3段ロケットを付け加えることによって地球周回軌道に約15kgの人工衛星を打ち上げることを可能にするという計画である[1]。一部の部外者の間では3段式であることからSSS-520などと呼称されている。
[編集] 空中発射型
C-130 ハーキュリーズを用いて空中から発射するという計画であり、17kgの人工衛星を打ち上げることが可能であるとしている。この計画はAL-520と呼ばれる。この構想は1991年の第35回宇宙科学技術連合講演会において発表された。
類似する計画として2007年頃から9t級や50t級のロケットを用いた空中発射システムの検討が開始されており[2]、経済産業省が2009年度から研究に着手すると報道されている[3]。
[編集] 機体諸元
- 全長:9.65m
- 直径:520mm
- 全備重量:2.6t
- 到達高度:1000km
- ペイロード:140kg
[編集] 飛翔実績
| 通番 | 打ち上げ日時(JST) | 打ち上げ場所 | 到達高度 | 実験内容 |
|---|---|---|---|---|
| SS-520 1号機 | 1998年2月5日17:30 | 内之浦 | 750km | 小型衛星打上げ用姿勢制御装置の技術試験,高速中性粒子の観測 |
| SS-520 2号機 | 2000年12月4日18:16 | ニーオーレスン | 1,000km | M-Vロケット用ノズル材料改良の為の設計手法検証,磁気圏カスプ領域の観測 |
[編集] 脚注
- ^ ISASニュース 1997.11 No.200 特集:第101号からの宇宙研の8年 内 観測ロケット
- ^ マイクロ衛星打ち上げ用空中発射システムに関する調査報告書 (機械システム振興協会)
- ^ ロケットの空中発射、実用研究に着手 経産省が来年度 (朝日新聞 2008.9.13)