2023年の世界ラリー選手権

2023年の世界ラリー選手権
前年:	2022	翌年:	2024

2023年のFIA世界ラリー選手権（英: 2023 World Rally Championship）は、FIA世界ラリー選手権の第51回大会である。

スケジュール

2022年10月19日にカレンダーの発表を延期したのち、11月25日に全13戦からなるカレンダーを発表した。

ラウンド	日程		ラリー名	本拠地	SS数	総SS走行距離	総走行距離	詳細
	スタート	フィニッシュ						路面	注記
1	1月19日	1月22日	ラリー・モンテカルロ	ギャップ	17	325.02 km	1534.79 km	複合
2	2月9日	2月12日	ラリー・スウェーデン	ウメオ	18	301.18 km	1194.16 km	スノー
3	3月16日	3月19日	グアナフアト ラリー・メキシコ	レオン	23	320.71 km	969.89 km	グラベル
4	4月20日	4月23日	クロアチア・ラリー	ザグレブ	20	301.26 km	1649.62 km	ターマック
5	5月11日	5月14日	ボーダフォン ラリー・ド・ポルトガル	マトジニョシュ	19	325.35 km	1644.92 km	グラベル
6	6月1日	6月4日	ラリー・イタリア・サルディニア	オルビア	19	322.75 km	1170.06 km	グラベル
7	6月22日	6月25日	サファリラリー・ケニア	ナイバシャ	19	355.92 km	1190.79 km	グラベル
8	7月20日	7月23日	ラリー・エストニア	タルトゥ	21	300.42 km	1366.66 km	グラベル
9	8月3日	8月6日	ラリー・フィンランド	ユバスキュラ	21	320.56 km	1,471.63 km	グラベル
10	9月7日	9月10日	EKO アクロポリス・ラリー	ラミア	15	307.89 km	1235.17 km	グラベル
11	9月28日	10月1日	ラリー・チリ ビオビオ	コンセプシオン	16	320.98 km	1239.43 km	グラベル
12	10月26日	10月29日	セントラル・ヨーロピアン・ラリー	パッサウ	18	310.01 km	1690.70 km	ターマック
13	11月16日	11月19日	フォーラム8 ラリー・ジャパン	豊田市	22	304.12 km	958.95 km	ターマック

• 昨シーズンと同様、ラリー・モンテカルロで開幕し、ラリー・ジャパンで閉幕する。
• 昨シーズン開催された、イープル・ラリー、ラリー・ニュージーランド、ラリー・カタルーニャはカレンダーから削除された。
• ラリー・チリは2019年以来の開催となり、ラリー・メキシコは2020年以来の開催となる。
• セントラル・ヨーロピアン・ラリーは、オーストリア、チェコ、ドイツの3か国にまたがって開催される。

参加チーム・ドライバー

前年からの変更点

• オィット・タナックは、ヒョンデ・シェル・モービスWRTとの契約を解消し離脱した。
• オリバー・ソルベルグは、ヒョンデ・シェル・モービスWRTとの契約を解消し離脱した。
• Mスポーツ・フォードWRTは、クレイグ・ブリーンとの契約を1年早く終了させた。
• トヨタGAZOOレーシングは、勝田貴元／アーロン・ジョンストン組をトヨタ・ガズー・レーシングWRTに昇格させ、セバスチャン・オジエ／ヴァンサン・ランデ組と3台目をシェアする。勝田貴元／アーロン・ジョンストン組は、セバスチャン・オジェが出場するラリーにはチーム外で参戦する。
• ヒョンデは、離脱したタナクに変わり、トヨタを離脱したエサペッカ・ラッピが加わりフルタイム参戦。クレイグ・ブリーンが復帰し、ソルドと3台目をシェアして参戦する。
• ガス・グリーンスミスはMスポーツを退団。今季はWRC2に参戦する

WRC

マニュファクチャラータイトル対象のRC1エントリー

マニュファクチャラー	エントラント	クルー
		No.	ドライバー名	コ・ドライバー名	出走Rd.
トヨタ (トヨタ・GRヤリス ラリー1)	トヨタ・ガズー・レーシングWRT	17	セバスチャン・オジェ	ヴァンサン・ロンデ	1,3-4,6-7,10,12-13
		18	勝田貴元	アーロン・ジョンストン	2,5,8-9,11
		33	エルフィン・エバンス	スコット・マーティン	1-3,5-13
		69	カッレ・ロバンペラ	ヨンネ・ハルットゥネン	All
ヒョンデ (ヒョンデ・i20 N ラリー1)	ヒョンデ・シェル・モービスWRT	3	テーム・スニネン	ミッコ マルックラ	8-9,11-12
		4	エサペッカ・ラッピ	ヤンネ・フェルム	All
		6	ダニ・ソルド	カンディド・カレーラ	1,3,5-7,10,13
		11	ティエリー・ヌービル	マルティン・ウィダグ	All
		42	クレイグ・ブリーン	ジェームス・フルトン	2,4
Mスポーツ (フォード・プーマ ラリー1)	Mスポーツ・フォードWRT	7	ピエール＝ルイ・ルーベ	ニコラ・ジルスール	1-11
				ベンジャミン・ヴェイラス	12
		8	オィット・タナック	マルティン・ヤルヴェオヤ	All
		16	アドリアン・フルモー	アレクサンドル・コリア	13

マニュファクチャラータイトル対象外のRC1エントリー

マニュファクチャラー	エントラント	クルー
		No.	ドライバー名	コ・ドライバー名	出走Rd.
Mスポーツ (フォード・プーマ ラリー1)	Mスポーツ・フォードWRT	9	ジョーダン・セルデリディス	フレデリック・ミコレット	1,3,10
				アンディ・マルフォイ	7
		13	グレゴリー・ムンスター	ルイス・ルーカ	11-12
		28	アルベルト・ヘラー	ルイス・アジェンデ	11
トヨタ (トヨタ・GRヤリス ラリー1)	トヨタ・ガズー・レーシングWRT	18	勝田貴元	アーロン・ジョンストン	1,3-4,6-7,10,12-13
		33	エルフィン・エバンス	スコット・マーティン	4
		37	ロレンツォ・ベルテッリ	シモーネ・スカットリン	2
		97	ヤリ＝マティ・ラトバラ	ユホ・ハンニネン	9

WRC2

WRC2チームズ選手権クラスエントリー

チーム	車両	タイヤ	ドライバー	コ・ドライバー	出走Rd.	クラス
TokシュポルトWRT	シュコダ・ファビア RS Rally2	P	サミ・パヤリ	エンニ・マルコネン	2,4,8
			エミル・リンドホルム	レータ・ハマライネン	2,4
			マルコ・ブラシア・ウィルキンソン	ディエゴ・バレージョ	8,11
			ガス・グリーンスミス	ヨナス・アンダーソン	11
TokシュポルトWRT2			マルコ・ブラシア・ウィルキンソン	アクセル・コロナード	1
				ディエゴ・バレージョ	2
			ニコライ・グリヤジン	コンスタンティン・アレキサンドロフ	1-2,4,6,10-12
			ガス・グリーンスミス	ヨナス・アンダーソン	4
			サミ・パヤリ	エンニ・マルコネン	10-12
TokシュポルトWRT3			アンドレアス・ミケルセン	トルステイン・エリクセン	5-6,8-10,12-13
			ガス・グリーンスミス	ヨナス・アンダーソン	5-6,8-10,12
			ニコライ・グリヤジン	コンスタンティン・アレキサンドロフ	13
Mスポーツ・フォード・ワールドラリーチーム	フォード・フィエスタ MK-Ⅱ Rally2		アドリアン・フルモー	アレキサンドル・コリア	1,4-6,10
			グレゴリー・ムンスター	ルイス・ルーカ	1,5-7,9-10
			ゲオルギオス・ヴァシラキス	トーマス・クラウスジック	7
モータースポーツ・アイルランド・ラリーアカデミー	ヒョンデ・I20N Rally2		ジョシュア・マクリーン	ジョン・ローワン	1,5-6
				ジェームス・フルトン	9
			ウィリアム・クレイグトン	リアム・レガン	1
			パトリック・オブライエン	ステファン・オブライエン	4,6
			イーモン・ケリー	コノール・モハン	5,9
ヒョンデ・モータースポーツN			テーム・スニネン	ミッコ・マルックラ	2,5-6
			ファブリツィオ・ザルディバル	マルセロ・デル＝オハネシアン	2,5-6,8-9,11-12
			エミル・リンドホルム	レータ・ハマライネン	8-9,11-12

シーズン途中におけるドライバー変更

• クレイグ・ブリーンは第4戦の事前テストの最中に事故死。それに伴い、ヒョンデは第4戦を2台体制にて参戦する。
• トヨタはヒョンデの2台体制を受け、第4戦のマニュファクチャラーポイント対象車からエバンスを除外し2台で争う。
• WRC2参戦中のジョシュア・マクリーンは第4戦へ参戦の予定であったが、母国ドライバーのブリーンの死を受け、参戦を取り止めている。

レギュレーション

• 本年よりEVモード時に作動するサウンドモジュール（車両接近通報装置）の搭載が義務化される。

レースの結果・ランキング

ポイントシステム

ポイントは1位から10位までの完走車に与えられる。マニファクチャラー部門においては、各チームが指定した最大3台の車両のうち上位で完走した2台のポイントが有効となる。各イベントで「パワーステージ」として指定されたSS（通常は最終SS）では、1位から5位までのステージタイムを記録した車両にそれぞれ5-4-3-2-1点のボーナスポイントが与えられ、ドライバー部門/コドライバー部門およびマニファクチャラー部門に反映される。

なお2023年4月、ラリー・クロアチアの事前テストにおいてクレイグ・ブリーンがクラッシュし死亡したことを受け、「公平性を保つため」として、マニュファクチャラー部門に参加するトヨタは自主的にワークスエントリーを2台のみとする措置を取った。

チーム部門は、ヨーロッパ外のレースを1つ含む7つの指定されたレースで争われる。製造者部門でチームが得点している場合にのみ、ポイントを獲得する。

順位	1st	2nd	3rd	4th	5th	6th	7th	8th	9th	10th
ポイント	25	18	15	12	10	8	6	4	2	1
PSポイント	5	4	3	2	1

ドライバー部門

順位	ドライバー	MON	SWE	MEX	CRO	POR	ITA	SAF	EST	FIN	GRE	CHI	EUR	JPN	ポイント
1	カッレ・ロバンペラ	21	43	44	42	11	31	22	11	Ret	11	41	2	3	250
2	エルフィン・エバンス	43	52	3	1	Ret	44	35	42	11	22	32	311	11	216
3	ティエリー・ヌービル	34	3	23	331	5	1	DSQ	25	22	20	23	12	121	189
4	オィット・タナック	52	14	92	2	42	352	61	84	Ret	43	14	35	62	174
5	セバスチャン・オジェ	15		11	53		145	13			10		43	25	133
6	エサペッカ・ラッピ	8	71	Ret	35	33	2	124	33	Ret	55	Ret	Ret	43	113
7	勝田貴元	6	Ret	23	64	334	403	4	7	34	6	55	54	54	101
8	ダニ・ソルド	7		55		25	Ret	5			34			Ret	63
9	テーム・スニネン		15			10	6		5	43		Ret	6		42
10	オリバー・ソルベルグ	14	8	8	10	7	44	9	38	6	Ret	6			33
11	アンドレアス・ミケルセン					8	5		9	10	7		23	7	29
12	ピエール＝ルイ・ルーベ	Ret	6	27	7	32	Ret	7	6	45	Ret	Ret	10		29
13	ガス・グリーンスミス			6	14	6	Ret		Ret	Ret	8	7	14		26
14	クレイグ・ブリーン		25		WD										19
15	ヨアン・ロッセル	9			8	9	8			17	9	9	Ret		16
16	カイエタン・カイエタノヴィッチ			10			7	8			13	Ret	12	9	13
17	サミ・パヤリ	DNS	10		13	22	29		10	7	Ret	8	13		12
18	ヤリ＝マティ・ラトバラ									55					11
19	ニコライ・グリヤジン	10	11	Ret	9	30	34			9	47	10	16	8	10
20	アドリアン・フルモー	13		16	12	15	Ret			8	11		8	Ret	8
21	エミル・リンドホルム		16	7	11		Ret		11	20		Ret	Ret		6
22	グレゴワール・ミュンスター	17	26		26	42	11	Ret	18	15	12	Ret	7	Ret	6
23	ミコ・マルチェク					14	9		13	13	16		15		2
24	ニコラス・シアミン		Ret				33			16			9		2
25	オーレ・クリスチャン・ベイビー		9												2
26	エリック・カイス	12		44		34	10						11		1
27	マルティン・プロコップ			11			13	10			15				1
28	新井大輝													10	1
出典:

色	結果
金色	優勝
銀色	2位
銅色	3位
緑	ポイント圏内完走
青灰色	ポイント圏外完走
	WRCアカデミー完走 (Aca)
紫	リタイヤ (Ret)
黒	除外 (EX)
	失格（DSQ）
白	スタートせず (DNS)
空白	エントリーせず (WD)

注:
^{1 2 3 4 5} – パワーステージ順位

コ・ドライバー部門

順位	コ・ドライバー部門	MON	SWE	MEX	CRO	POR	ITA	SAF	EST	FIN	GRE	CHI	EUR	JPN	ポイント
1	ヨンネ・ハルットゥネン	21	43	44	42	11	31	22	11	Ret	11	41	2	3	250
2	スコット・マーティン	43	52	3	1	Ret	44	35	42	11	22	32	311	1	216
3	マルティン・ウィダグ	34	3	23	331	5	1	DSQ	25	22	20	23	12	121	189
4	マルティン・ヤルヴェオヤ	52	14	92	2	42	352	61	84	Ret	43	14	35	62	174
5	ヴァンサン・ロンデ	15		11	53		145	13			10		43	25	133
6	ヤンネ・フェルム	8	71	Ret	35	33	2	124	33	Ret	55	Ret	Ret	43	113
7	アーロン・ジョンストン	6	Ret	23	64	334	403	4	7	33	6	55	54	54	101
8	カンディド・カレーラ	7		55		25	Ret	5			34			Ret	63
9	ミッコ・マルクラ		15			10	6		5	43		Ret	6		42
10	エリオット・エドモンドソン	14	8	8	10	7	44	9	38	6	Ret	6			33
11	トルステイン・エリクセン		9			8	5		9	10	7		23	7	31
12	ニコラ・ジルスール	Ret	6	27	7	32	Ret	7	6	45	Ret	Ret	WD		28
13	ヨナス・アンダーソン			6	14	6	Ret		Ret	Ret	8	7	14		26
14	ジェームス・フルトン		25		WD	Ret			16	19			45		19
15	アルノー・デュナン	9			8	9	8			17	9	9	Ret		16
16	マチエイ・スチェパニアク			10			7	8			13	Ret	12	9	13
17	エンニ・マルコネン	DNS	10		13	22	29		10	7	Ret	8	13		12
18	ユホ・ハンニネン									55					11
19	コンスタンティン・アレキサンドロフ	10	11	Ret	9	30	34			9	47	10	12	8	10
20	アレクサンドル・コリア	13		16	12	15	Ret			8	11		8	Ret	8
21	リータ・ハマライネン		16	7	11		Ret		11	20		Ret	Ret		6
22	ルイ・ルカ	17	26		26	42	11	Ret	18	15	12	Ret	7	Ret	6
23	シモン・ゴスポダルチェク					14	9		13	13	16				2
24	ヤニック・ロシュ		Ret				33			16			9		2
25	ペトル・チェシンスキー	12		44		34	10								1
26	ズデニェク・ユールカ							10							1
27	ベンジャミン・ヴェイラス												10		1
28	立久井大輝													10	1
出典:

色	結果
金色	優勝
銀色	2位
銅色	3位
緑	ポイント圏内完走
青灰色	ポイント圏外完走
	WRCアカデミー完走 (Aca)
紫	リタイヤ (Ret)
黒	除外 (EX)
	失格（DSQ）
白	スタートせず (DNS)
空白	エントリーせず (WD)

注:
^{1 2 3 4 5} – パワーステージ順位

製造者部門

順位	エントラント	MON	SWE	MEX	CRO	POR	ITA	SAF	EST	FIN	GRE	CHI	EUR	JPN	ポイント
1	トヨタ・ガズー・レーシングWRT	1	42	11	32	11	31	13	11	11	11	32	2	1	548
		21	53	3	43	64	44	22	42	34	22	41	43	25
		NC3	Ret	NC4	WD	Ret	NC	NC	NC	Ret	NC	NC	NC1	NC
2	ヒョンデ・シェル・モービスWRT	34	25	23	25	25	1	3	25	22	34	23	12	33	432
		5	3	45	61	33	2	64	33	43	55	Ret	5	51
		NC	NC1	Ret	WD	NC	Ret	DSQ	NC	Ret	NC	Ret	Ret	Ret
3	Mスポーツ・フォードWRT	42	14	52	1	42	52	41	5	5	43	14	35	42	287
		Ret	6	6	5	5	Ret	5	64	Ret	Ret	Ret	6	Ret
出典:

色	結果
金色	優勝
銀色	2位
銅色	3位
緑	ポイント圏内完走
青灰色	ポイント圏外完走
	WRCアカデミー完走 (Aca)
紫	リタイヤ (Ret)
黒	除外 (EX)
	失格（DSQ）
白	スタートせず (DNS)
空白	エントリーせず (WD)

注

^{1 2 3 4 5} – パワーステージ順位

外部リンク

• 公式ウェブサイト