超酸化カリウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
超酸化カリウム
識別情報
CAS登録番号 12030-88-5
PubChem 61541
RTECS番号 TT6053000
特性
化学式 KO2
モル質量 71.0971 g/mol
外観 黄色固体
密度 2.14 g/cm3, 固体
融点

560 °C, 833 K, 1040 °F (分解)

への溶解度 分解
構造
結晶構造 立方晶系
熱化学
標準生成熱 ΔfHo -284.93 kJ mol-1[1]
標準モルエントロピー So 116.7 J mol-1K-1
標準定圧モル比熱, Cpo 77.53 J mol-1K-1
危険性
主な危険性 腐食性、酸化性
NFPA 704
NFPA 704.svg
0
3
3
Rフレーズ R8 R14 R34
Sフレーズ S17 S27 S36/37/39
関連する物質
その他の陰イオン 酸化カリウム
過酸化カリウム
その他の陽イオン 超酸化ナトリウム
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

超酸化カリウム(ちょうさんかカリウム、: potassium superoxide)はカリウム超酸化物。溶融したカリウムを純粋な酸素中で燃焼させて得られる。

性質[編集]

黄色の固体であり、結晶構造立方晶系炭化カルシウム型構造である。超酸化物イオンの不対電子のため常磁性を示す[2]

反応と用途[編集]

二酸化炭素と反応して分解する。

4 KO2 + 2 H2O → 4 KOH + 3 O2
2 KOH + CO2 → K2CO3 + H2O
K2CO3 + CO2 + H2O → 2 KHCO3

工業用酸化剤として二酸化炭素の除去や除湿に使われる。ロシア連邦宇宙局ソユーズ酸素発生器における酸素供給源として実用化され、非常用酸素マスクにも応用されている[3]潜水艦潜水服や消防服などの用途もあるが、水との反応性が高いため使用は限定的である。理論上、超酸化カリウム1 kgあたり0.309 kgの二酸化炭素を吸収し、0.38 kgの酸素を放出する。

二酸素誘導体の構造傾向[編集]

二酸素 (O2) の誘導体は、O-O 結合の結合次数と相関した特徴的な結合長をもつ。

二酸素誘導体 名称 O-O 結合長 (Å) O-O 結合次数
O2+ ジオキシゲニルカチオン 1.12 2.5
O2 酸素 1.21 2
O2- スーパーオキシドアニオン 1.28 1.5[4]
O22- 過酸化物アニオン 1.49 1

脚注[編集]

  1. ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
  2. ^ 化学大辞典. 共立出版. (1993). 
  3. ^ 日本パイオニクス”. 2011年5月1日閲覧。
  4. ^ Abrahams, S. C.; Kalnajs, J. “The Crystal Structure of α-Potassium Superoxide” Acta Crystallographica (1955) 8, p503-506. DOI:10.1107/S0365110X55001540.