ノナヒドリドレニウム(VII)酸カリウム

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ノナヒドリドレニウム(VII)酸カリウム
特性
化学式 K2ReH9
モル質量 273.473 g/mol
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ノナヒドリドレニウム(VII)酸カリウム(ノナヒドリドレニウム なな さんカリウム、: potassium nonahydridorhenate(VII))は、化学式が K2ReH9 と表される無機化合物である。この無色のは、ヒドリド配位子のみをもつまれな錯体 ReH92- アニオンをもつ点が特徴的である。

レニウム水素化物の研究は1950年代に遡り、“レニウム化物”アニオン、おそらく Re- の報告が含まれていた。この報告によって、A. P. ギンズバーグとその同僚による過レニウム酸塩還元生成物についての一連の調査が行われた[1]

構造・合成・特性[編集]

Nonahydridorhenate-3D-balls.png

ReH92- は九配位錯体の特異な例であり、この高い配位数はヒドリド配位子のサイズの小ささと Re(VII) 中心の高い正電荷に起因する。この構造は Tricapped Trigonal Prism (TTP) と呼ばれる[2]反磁性のナトリウム塩は、アナログであるテクネチウム化合物と同様に、過レニウム酸ナトリウム NaReO4エタノール溶液を金属ナトリウムで処理することによって得られる[3]。これは、カチオン交換によって対応するテトラエチルアンモニウム塩 (NEt4)2ReH9 を与える。

出典[編集]

  1. ^ A. P. Ginsberg, J. M. Miller, J. R. Cavanaugh, and B. P. Dailey (1960), “Evidence for the Existence of a Potassium Rhenium Hydride and its Bearing on the Nature of the (-1)-Oxidation State of Rhenium”, Nature 185 (4712): 528–9, doi:10.1038/185528a0 
  2. ^ Holleman, A. F.; Wiberg, E. "Inorganic Chemistry" Academic Press: San Diego, 2001. ISBN 0-12-352651-5.
  3. ^ A. P. Ginsberg, C. R. Sprinkle (1972). “Nonahydridorhenate Salts”. Inorganic Syntheses 13: 219–225. doi:10.1002/9780470132449.ch45.