東証グロース市場250指数

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東証グロース市場250指数(とうしょうグロースしじょう250しすう)は、東京証券取引所グロース市場に上場する内国普通株式を対象とする時価総額加重平均型株価指数の株価指数である。

概要[編集]

市場全体の時価総額を示す指標として、マザーズでは株価指数として東証マザーズ指数が、2003年9月16日より算出されていた。基準日である2003年9月12日を1,000ポイント(基準値)とした場合に、現在の時価総額がどの程度かを示す時価総額加重平均型株価指数である[1]。2016年7月19日には、東証マザーズ指数を原資産とする株価指数先物商品の東証グロース市場250指数先物大阪取引所上場された。

2023年11月4日にマザーズ指数としての運用を終了し、同年11月6日より「東証グロース市場250指数」に名称が変更された[2][3]。マザーズ指数は2006年に最高値2799.06を付けたが、同年のライブドア・ショック以降低迷が続き、マザーズ指数としての最終日の終値は663.86と算出開始日より34%安で終えた[4]

構成銘柄[編集]

2022年4月3日まではマザーズに上場している株式全銘柄を構成銘柄としていたが、2022年4月4日から2023年4月27日までにおける構成銘柄は、2022年4月3日時点でマザーズ並びにJASDAQグロースへ上場していた上場企業(特設注意市場銘柄により東証マザーズ指数から除外されたハイアス・アンド・カンパニーEduLabアジャイルメディア・ネットワークディー・ディー・エスルーデン・ホールディングスの5銘柄を除く)並びに、同年4月4日から2023年2月28日までに東京証券取引所グロース市場へ新規上場もしくは東京証券取引所スタンダード市場からグロース市場へ市場変更を行った全銘柄(スタンダード市場上場企業でも東証株価指数を構成している銘柄、プライム市場からグロース市場へ市場変更された銘柄は除く)、市場選択によりスタンダード市場を選択していたインタースペースで構成されていた[2]。後述の段階的ウェイト低減銘柄の導入に伴い、2023年4月28日に上場時価総額下位の銘柄は東証マザーズ指数から除外された。

2023年4月28日から同年10月最終営業日前日までは、2022年8月31日時点でグロース市場へ上場していた企業の内上場時価総額上位の銘柄並びに、2022年9月1日から2023年8月31日までにグロース市場へ新規上場した銘柄(特設注意市場銘柄に指定された銘柄を除く)が構成銘柄となる[2][5]。2023年10月最終営業日以降は、定期入替に係る基準日及びウエイト基準日を毎年8月最終営業日とした上で、毎年10月最終営業日に定期入替を行い、上場時価総額上位250銘柄(特別注意銘柄は除く)と毎年9月から翌年8月までに新規上場した銘柄が構成銘柄となる。毎年9月から翌年8月までに新規上場した銘柄に関しては、上場時価総額下位の銘柄は10月に行われる定期入替で除外される。

2023年4月28日以降における銘柄の追加・除外は、以下のルールにのっとって行われる。

(銘柄の追加)

  • 毎年9月から翌年8月までにグロース市場へ新規上場(直接新規上場)した銘柄 : 新規上場日の翌月末(最終営業日)
  • 構成銘柄が株式移転等のために上場廃止となり、当該株式移転等に伴う新設会社がグロース市場に速やかに上場する場合 : 当該新設会社等の新規上場日
  • 合併において、東証グロース市場250指数を構成していない企業が吸収合併存続会社となり、東証グロース市場250指数を構成している企業が吸収合併消滅会社となる場合:吸収合併消滅会社の上場廃止日
  • プライム市場・スタンダード市場(東証株価指数構成銘柄は除く)からグロース市場へ上場市場が変更となった銘柄 : 市場変更日の翌月末(最終営業日)
  • 毎年8月最終営業日に行われる定期入替に係る基準及びウエイト基準によって追加となった銘柄:10月最終営業日

(銘柄の除外)

  • 整理銘柄指定による上場廃止銘柄 : 整理銘柄指定日の4営業日後
  • 株式移転等のために上場廃止となり、当該株式移転等に伴う新設会社がグロース市場に速やかに上場する場合 : 当該新設会社等の新規上場日
  • 合併などにより上場廃止となる銘柄 : 上場廃止日
  • 特別注意銘柄に指定された銘柄:特別注意銘柄指定日の4営業日後
  • 毎年8月最終営業日に行われる定期入替に係る基準及びウエイト基準によって除外となった銘柄:10月最終営業日
  • 11月から翌年9月までの間にグロース市場からプライム市場へ市場変更を行い、東証株価指数銘柄に追加された場合:東証株価指数銘柄に追加された日の当日(市場変更した月の翌月最終営業日)
  • 10月にグロース市場からプライム市場へ市場変更を行った銘柄:10月最終営業日
  • 合併において、グロース上場企業が吸収合併存続会社となり、東証株価指数を構成している企業が吸収合併消滅会社となる場合:吸収合併消滅会社の上場廃止日

2023年4月28日以降は選定された銘柄の内、プライム市場やスタンダード市場へ市場変更となった企業、東証株価指数を構成している企業を吸収合併した企業、上場廃止となった企業、特別注意銘柄に該当したために1つの銘柄が除外された場合でも、新規上場に伴う追加以外は年度内における補充は実施しない。

特別注意銘柄から指定解除された銘柄は、定期入替に係る基準及びウエイト基準に適合した場合のみ東証グロース市場250指数の追加を受ける事が可能となる。

構成銘柄一覧[編集]

2024年4月1日現在[6]。2023年10月から2024年8月までに東証グロースへ新規上場した企業は翌月の最終営業日に追加される。グロース市場からプライム市場へ市場変更を行った企業は、市場変更した月の翌月最終営業日に除外される。

コード 銘柄名
130A Veritas In Silico
135A VRAIN Solution
137A Cocolive
138A 光フードサービス
165A SBIレオスひふみ
166A タスキホールディングス
1431 Lib Work
1447 ITbookホールディングス
2158 FRONTEO
2160 ジーエヌアイグループ
2195 アミタホールディングス
2370 メディネット
2438 アスカネット
2497 ユナイテッド
2934 ジェイフロンティア
2936 ベースフード
2937 サンクゼール
2978 ツクルバ
2981 ランディックス
2986 LAホールディングス
2998 クリアル
3133 海帆
3140 BRUNO
3187 サンワカンパニー
3224 ゼネラル・オイスター
3418 バルニバービ
3479 ティーケーピー
3491 GA technologies
3496 アズーム
3541 農業総合研究所
3556 リネットジャパングループ
3558 ジェイドグループ
3628 データホライゾン
3652 ディジタルメディアプロフェッショナル
3692 FFRIセキュリティ
3723 日本ファルコム
3773 アドバンスト・メディア
3777 FHTホールディングス
3793 ドリコム
3900 クラウドワークス
3904 カヤック
3911 Aiming
3914 JIG-SAW
3936 グローバルウェイ
3979 うるる
3990 UUUM
3991 ウォンテッドリー
3998 すららネット
4011 ヘッドウォータース
4013 勤次郎
4015 アララ
4051 GMOフィナンシャルゲート
4054 日本情報クリエイト
4055 ティアンドエス
4056 ニューラルグループ
4058 トヨクモ
4060 rakumo
4074 ラキール
4165 プレイド
4168 ヤプリ
4169 ENECHANGE
4176 ココナラ
4192 スパイダープラス
4258 網屋
4259 エクサウィザーズ
4260 ハイブリッドテクノロジーズ
4263 サスメド
4268 エッジテクノロジー
4270 BeeX
4308 Jストリーム
4371 コアコンセプト・テクノロジー
4374 ROBOT PAYMENT
4375 セーフィー
4376 くふうカンパニー
4377 ワンキャリア
4379 Photosynth
4389 プロパティデータバンク
4393 バンク・オブ・イノベーション
4395 アクリート
4397 チームスピリット
4413 ボードルア
4414 フレクト
4417 グローバルセキュリティエキスパート
4418 JDSC
4419 Finatextホールディングス
4425 Kudan
4428 シノプス
4429 リックソフト
4431 スマレジ
4435 カオナビ
4436 ミンカブ・ジ・インフォノイド
4442 バルテスホールディングス
4448 Chatwork
4475 HENNGE
4477 BASE
4478 フリー
4479 マクアケ
4485 JTOWER
4488 AI inside
4489 ペイロール
4490 ビザスク
4493 サイバーセキュリティクラウド
4498 サイバートラスト
4563 アンジェス
4571 NANO MRNA
4572 カルナバイオサイエンス
4575 キャンバス
4579 ラクオリア創薬
4582 シンバイオ製薬
4583 カイオム・バイオサイエンス
4586 メドレックス
4588 オンコリスバイオファーマ
4592 サンバイオ
4593 ヘリオス
4594 ブライトパス・バイオ
4597 ソレイジア・ファーマ
4599 ステムリム
4772 ストリームメディアコーポレーション
4811 ドリーム・アーツ
4888 ステラファーマ
4890 坪田ラボ
4891 ティムス
4892 サイフューズ
4893 ノイルイミューン・バイオテック
4894 クオリプス
4896 ケイファーマ
4934 プレミアアンチエイジング
4978 リプロセル
5027 AnyMind Group
5034 unerry
5038 eWeLL
5127 グッピーズ
5129 FIXER
5132 pluszero
5136 tripla
5137 スマートドライブ
5139 オープンワーク
5240 monoAI technology
5243 note
5244 Jig.jp
5246 ELEMENTS
5248 テクノロジーズ
5253 カバー
5254 Arent
5255 モンスターラボホールディングス
5258 トランザクション・メディア・ネットワークス
5527 property technologies
5570 ジェノバ
5571 Ridge-i
5574 ABEJA
5575 Globee
5577 アイデミー
5578 ARアドバンストテクノロジ
5582 グリッド
5585 エコナビスタ
5586 Laboro.AI
5587 インバウンドプラットフォーム
5588 ファーストアカウンティング
5590 ネットスターズ
5591 AVILEN
5592 くすりの窓口
5595 QPS研究所
5596 アウトルックコンサルティング
5597 ブルーイノベーション
5599 S&J
5616 雨風太陽
5618 ナイル
5619 マーソ
5621 ヒューマンテクノロジーズ
5759 日本電解
5834 SBIリーシングサービス
5842 インテグラル
5867 エスネットワークス
5870 ナルネットコミュニケーションズ
5888 DAIWA CYCLE
5892 yutori
6027 弁護士ドットコム
6030 アドベンチャー
6033 エクストリーム
6040 日本スキー場開発
6049 イトクロ
6069 トレンダーズ
6086 シンメンテホールディングス
6094 フリークアウト・ホールディングス
6176 ブランジスタ
6182 メタリアル
6224 JRC
6232 ACSL
6255 エヌ・ピー・シー
6521 オキサイド
6522 アスタリスク
6554 エスユーエス
6561 HANATOUR JAPAN
6562 ジーニー
6568 神戸天然物化学
6573 アジャイルメディア・ネットワーク
6597 HPCシステムズ
6612 バルミューダ
6613 QDレーザ
7047 ポート
7048 ベルトラ
7050 フロンティアインターナショナル
7061 日本ホスピスホールディングス
7068 フィードフォースグループ
7078 INCLUSIVE
7079 WDBココ
7082 ジモティー
7086 きずなホールディングス
7094 NexTone
7095 Macbee Planet
7096 ステムセル研究所
7110 クラシコム
7114 フーディソン
7119 ハルメクホールディングス
7133 HYUGA PRIMARY CARE
7157 ライフネット生命保険
7317 松屋アールアンドディ
7320 日本リビング保証
7326 SBIインシュアランスグループ
7342 ウェルスナビ
7351 グッドパッチ
7352 TWOSTONE&Sons
7353 KIYOラーニング
7359 東京通信グループ
7370 Enjin
7379 サーキュレーション
7386 ジャパンワランティサポート
7409 Aero Edge
7674 NATTY SWANKYホールディングス
7683 ダブルエー
7685 BuySell Technologies
7707 プレシジョン・システム・サイエンス
7774 ジャパン・ティッシュエンジニアリング
7776 セルシード
7777 スリー・ディー・マトリックス
7779 CYBERDYNE
7792 コラントッテ
7794 イーディーピー
7803 ブシロード
7806 MTG
7829 サマンサタバサジャパンリミテッド
8938 グローム・ホールディングス
9158 シーユーシー
9159 W TOKYO
9162 ブリーチ
9163 ナレルグループ
9164 トライト
9166 GENDA
9168 ライズ・コンサルティング・グループ
9204 スカイマーク
9211 エフ・コード
9212 Green Earth Institute
9218 メンタルヘルステクノロジーズ
9219 ギックス
9223 ASNOVA
9227 マイクロ波化学
9229 サンウェルズ
9235 売れるネット広告社
9236 ジャパンM&Aソリューション
9237 笑美面
9238 バリュークリエーション
9246 プロジェクトカンパニー
9251 AB&Company
9270 バリュエンスホールディングス
9272 ブティックス
9330 揚羽
9337 トリドリ
9338 INFORICH
9341 GENOVA
9344 アクシスコンサルティング
9346 ココルポート
9348 ispace
9467 アルファポリス
9522 リニューアブル・ジャパン
9553 マイクロアド
9554 AViC
9556 INTLOOP
9558 ジャパニアス
9560 プログリット

段階的ウエイト低減銘柄[編集]

東証マザーズ指数においても、2023年11月に実施された東証グロース市場250指数への移行に伴い、東証株価指数と同様に段階的ウェイト低減銘柄が適用される事になった。2022年における定期入替に係る基準日及びウエイト基準日は同年8月最終営業日とした。定期入替当日の時点で上場時価総額上位250銘柄を構成銘柄として選定するが、上場時価総額下位の銘柄は段階的ウエイト低減銘柄に指定される事になる。

2023年4月27日までは以下の特例が設けられていた。

(銘柄の追加)

  • 2023年3月31日まで新規上場(直接新規上場)した銘柄 : 新規上場日の翌月末(最終営業日)
  • 2023年4月27日まで新規上場(株式移転等に伴う新設会社等がグロース市場に速やかに上場する場合)した銘柄 : 新規上場日
  • JASDAQグロースに上場していた企業が市場選択によりグロース市場を選択した場合:2022年5月最終営業日と2022年6月最終営業日の2段階
  • 2023年3月31日までスタンダード市場(東証株価指数構成銘柄は除く)からグロース市場へ上場市場が変更となった銘柄 : 市場変更日の翌月末(最終営業日)

(銘柄の除外)

  • 2022年4月4日時点で特設注意市場銘柄に指定されている銘柄:2022年4月最終営業日
  • 2022年10月に実施された定期入替により、除外となった銘柄:2023年4月最終営業日

2022年10月7日に1回目となる定期入替の結果が発表され、東証グロースに上場している486銘柄と東証スタンダードに上場しているインタースペースの計487銘柄(2022年10月7日時点、東証グロース上場の490銘柄中、特設注意市場銘柄の指定により東証マザーズ指数から除外されたハイアス・アンド・カンパニー、EduLab、アジャイルメディア・ネットワーク、ディー・ディー・エスの4銘柄は除く)中、東証グロースに上場している226銘柄とインタースペースの計227銘柄が段階的ウエイト低減銘柄に指定された[7]

段階的ウエイト低減銘柄は、浮動株比率に移行係数を乗じて構成比率を調整する。構成比率は、2022年10月最終営業日以降に四半期ごとの最終営業日に3段階で構成比率を調整し、2023年4月最終営業日に東証スタンダードに上場しているインタースペースと東証グロース上場企業の段階的ウエイト低減銘柄を除外する[2][5]

段階的ウエイト低減銘柄の構成比率は以下の通りである。

  • 2022年5月最終営業日 - 移行係数=×0.5
  • 2022年6月最終営業日 - 移行係数=×1
  • 2022年10月最終営業日 - 移行係数=×0.67
  • 2023年1月最終営業日 - 移行係数=×0.33
  • 2023年4月最終営業日 - 移行係数=×0

2023年4月28日に段階的ウエイト低減銘柄の除外が行われ、東証グロースに上場している519銘柄(2023年4月28日時点、東証グロース上場の529銘柄中、2023年4月に新規上場したトランザクション・メディア・ネットワークス、ispace、ジェノバ、レオス・キャピタルワークス、Ridge-iの5銘柄(この5銘柄は2023年5月最終営業日に東証マザーズ指数へ追加)と、特設注意市場銘柄の指定により東証マザーズ指数から除外されたハイアス・アンド・カンパニー、EduLab、アジャイルメディア・ネットワーク、ディー・ディー・エス、ルーデン・ホールディングスの5銘柄は除く)中、段階的ウエイト低減銘柄に指定されていた東証グロースに上場している225銘柄と東証スタンダードに上場しているインタースペースが東証マザーズ指数から除外された[3]

脚注[編集]

出典[編集]