東方正教会文明

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東方正教会文明(とうほうせいきょうかいぶんめい)とは正教会(東方正教会)を主要な宗教としてる国を指す。ロシア正教会文明ロシア文明とも呼ばれる。ただし「ロシア正教会」は組織名であり、教派全体としての名は正教会もしくは東方正教会が正しい。ブルガリア正教会ロシア正教会ギリシャ正教会ルーマニア正教会などの各国・各地域の正教会は、それぞれが独立した教会組織を構成しつつ、正教会としての連帯を保っている。

正教会(ギリシャ正教・東方正教会)の教会機構図解

主な国はロシアギリシャウクライナルーマニアセルビアなど東欧バルカン半島の国に多い。東ローマ帝国395年 - 1453年)から発生し、東ローマ帝国の滅亡後は、ロシアが東方正教会文明の中心国になったと考えられている。なお正教会はキリスト教の一派なのでシュペングラーブライジヒなどは西洋文明の一部と考察する研究者も存在する。「文明」の概念は必ずしも一致した定義を与えているとは言えない。

文明史論の中の東方正教会文明[編集]

ハンティントンの文明衝突論[編集]

東方正教会文明を一つの文明圏とするサミュエル・P・ハンティントンが1996年に『文明の衝突』を著した。ハンティントンによれば、冷戦による東西の衝突が終わった現代は、西欧文明、中華文明ヒンドゥー文明、イスラム文明、日本文明、東方正教会文明、ラテンアメリカ文明、アフリカ文明の8つの文明が衝突する時代になるのではないかと述べている。

ハンティントンにより東方正教会文明に分類されている国[編集]

ロシア、ギリシャ、ウクライナ、ルーマニア、セルビア、グルジアアルメニアカザフスタンベラルーシモルドバブルガリアマケドニア共和国モンテネグロボスニア・ヘルツェゴビナキプロス

関連文献[編集]

  • アーノルド・J・トインビー『現代が受けている挑戦』(新潮社, 1971年/新潮文庫, 2001年)
  • 伊東俊太郎『比較文明』(東大出版会、1985年)
  • サミュエル・P・ハンティントン『文明の衝突』 集英社、1998年
  • オリヴィエ・クレマン『東方正教会』(クセジュ文庫)、冷牟田修二、白石治朗訳、白水社、1977年。ISBN 978-4-560-05607-3 (4-560-05607-2)
  • 外村直彦『八大文明』朝日出版社,2008年

関連項目[編集]

外部リンク[編集]