排水設備

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

排水設備(はいすいせつび)とは、雨水・湧水・空調ドレンなどの発生水、衛生器具などで使用され汚染されたを敷地外に排出するための設備である。速やかかつ衛生的に排出するため適切な排水配管とともに、排水トラップ通気設備などの付属設備が設けられる。

排水の種類[編集]

建築設備の実務の上では、排水の種類が次のように区分されている。

  • 汚水 : 便器汚物流しビデなどに類する衛生器具から排出されるもので、屎尿を含む排水である。
  • 厨房排水 : 大規模な厨房設備の場合多くの有機物質を含むため、下水道への排出基準を満たすために前処理が必要となる。
  • 雑排水 : 風呂洗面台洗濯機など比較的汚染物濃度の低い排水である。小規模厨房の排水を含める場合が多い。
  • 特殊排水 : 工場病院研究所などから排出される排水のうち、一般の下水処理場で処理できない物質を含むものであり、処理を行った後排出する。
    • 感染性排水 : 滅菌などで感染力をなくす。
    • 有害物質含有排水 : 有害物質を取り除く。
    • 放射性排水 : 放射能が減衰するまで貯留する。
  • 雨水 : 降雨や湧水によるものであり、汚染度が低いため直接の排出が可能である。また、雨水浸透槽による地下水の涵養、中水道の原水としての利用、洪水防止のための一次貯留が行われる場合もある。ある規模以上の建物では雨水を一気に下水等に放流すると、冠水する恐れがあるため、地下ピットに雨水貯留槽(うすいちょりゅうそう)を設けるなどして排水調整を行うことが義務付けられることもある。

なお、下水道法では、雨水・汚水・特殊排水に区分されている。

排水方式[編集]

ここでは、敷地内の排水方式について記述する。

  • 汚水・雑排水・雨水分流式
  • 汚水・雑排水合流、雨水分流式

配管系統[編集]

  1. 器具排水管 : 衛生器具に取り付けるもの
  2. 排水横枝管 : 器具排水管と排水横主管または排水縦管とを接続するもの
  3. 排水横主管 : 排水横枝管と排水縦管とをまたは排水縦管と敷地排水管とを接続する横引き配管
  4. 排水縦管 : 排水管を建築物の階をまたいで接続する縦配管
  5. 敷地排水管 : 建築物の外壁面1mの地点から始まり、下水道本管または浄化槽などの処理施設への接続のための配管

間接排水[編集]

間接排水とは、排水配管を一旦大気中に開放し、その後一般排水配管に接続するものである。直結すると衛生上問題がある次のような機器の排水に用いられる。

  • 冷蔵庫洗濯機食器洗浄機・水飲み器・冷水器などに類する機器
  • 滅菌器・消毒器などに類する機器
  • 空気調和設備・給水ポンプなどに類する機器
  • 給水タンクなどの水抜き配管・オーバーフロー配管

なお、注意点として次の点があげられる。

  • 調理・洗面・手洗いを目的とする衛生器具に間接排水を開口してはならない。
  • 原則として器具・機器近傍に必要な開口空間を取って排水する。
  • 近傍に空間が取れない場合は、配管で導いた後開口空間を取っても良い。

設計法[編集]

  • 排水容量の算出
  • 配管径の算出

その他[編集]

  • 大地震などの大災害で排水設備に大規模な被害が発生した場合、排水設備をしないままだと大潮などでさらなる被害を受ける可能性があるため、早急の排水設備の復旧が要求される[1]

脚注[編集]

  1. ^ 例として、2011年5月2日の参議院農林水産委員会における紙智子参議院議員の東日本大震災に関する発言。[要出典]

関連項目[編集]