成型肉

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成型肉(せいけいにく)は、細かいくず肉や内臓肉を軟化剤で柔らかくして結着剤で固め、形状を整えた食肉牛肉赤身に牛脂や食品添加物などを注射した、「インジェクション加工」と呼ばれる処理を施した牛肉も含まれる。

概要[編集]

  • 軟化剤や結着剤には、主に牛乳由来のカゼインナトリウムカラギーナン、アルギル酸塩、アルカリ製剤などが使用されている。
  • 加工技術の進歩により、2006年の時点で食肉の年間消費量の3%を占めるとも言われている。[1]
  • 日本食肉加工協議会に加盟する工場で製造された成型肉は「雪華肉」というブランドで販売されている。日本食肉加工協議会は、名称類似の日本食肉加工協会・日本食肉協議会とは異なる組織。

問題点[編集]

アレルギーの問題[編集]

食中毒の問題[編集]

  • 複数の工程を経て細かくした肉を混ぜ合わせるため、腸管出血性大腸菌O157等の食中毒菌が肉の内部に入り込み易い。普通のステーキは、サーロインやヒレなど牛の筋肉にあたる部分が使われ、O157等の食中毒菌はたとえ存在したとしても肉内部には存在せず、仮に肉表面に菌がいたとしても食べる時に表面を焼けば菌は死滅する(普通のステーキ肉がレアで食べられるのはこのため)。しかし、成型肉は肉の内部に菌が入っている可能性があるため、肉の表面を焼いただけでは菌は死滅しない。このため、成型肉をレアで食べると食中毒を起こす危険性が高い。
  • 2009年には、ステーキレストランチェーン「ペッパーランチ」で、成型肉を使用した「角切りステーキ」の加熱不足から、O157による食中毒が発生している。
  • なお、食品衛生法では成型肉を提供する場合、十分な加熱が必要と表示するよう義務づけている。

不当表示の問題[編集]

  • 成型肉自体はJAS法に基づいた合法的なものではあるが、一般の認知度の低さやイメージの問題から、一部の店では無表示もしくはステーキとして客に提供されることがあり、その場合は不当表示となる[2]
  • 日本フードサービス協会は会員の外食企業に、「やわらか加工」「霜降り加工」などの表現を勧めている。
  • 2005年11月15日公正取引委員会はレストランチェーン「フォルクス(現社名 どん)」に対し、「牛の生肉の切り身であるかのように表示していたが、実際には牛の成型肉であった。」として排除命令を行った[3]

関連項目[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 2006年10月20日放送 毎日放送VOICE
  2. ^ http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/hyouji/faq/meisyou.html Q1 「サイコロステーキ(結着肉)」の名称はどのように表示したらよいですか。(東京都福祉保健局)
  3. ^ “株式会社フォルクスに対する排除命令について” (プレスリリース), 公正取引委員会, (2005年11月18日), http://www.caa.go.jp/representation/keihyo/kouhyou/05.11/05111502.html, "あたかも,当該料理に使用している肉は,牛の生肉の切り身であるかのように表示していたが,実際には,牛の成型肉(牛の生肉,脂身等を人工的に結着し,形状を整えたもの)であった。" 

外部リンク[編集]