強迫性パーソナリティ障害

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強迫性パーソナリティ障害
分類及び外部参照情報
ICD-10 F60.5
ICD-9 301.4
MedlinePlus 000942
MeSH D003193
プロジェクト:病気Portal:医学と医療
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強迫性パーソナリティ障害(きょうはくせいパーソナリティしょうがい、英語: Obsessive–Compulsive Personality Disorder ; OCPD)は、秩序や一定の流儀へのこだわりが強過ぎるために、それを完璧にやり遂げようとして、かえって支障をきたしているという様式が広範にわたり、著しい苦痛や社会機能の障害を伴っている状態である[1]。診断には、成年早期までにこのような様式を呈していたという証拠が必要である[2]

診断基準[編集]

DSM[編集]

DSM-IV-TRにおいては、秩序や完璧主義のために、効率性や開放性がないということである[1]

基準1の、規則や手順の細部までに注意を払うことで活動の焦点が失われていること。基準2そのために、計画が完成できず、締切などに間に合わない。基準3は、休暇どころか息抜きすることもできず、時間の無駄にならないように生産活動に臨む。基準4は、道徳原理に融通がなく、それは自己の間違いに対しても批判的である。基準5は、意味のない価値のない「ガラクタ」でも捨てることができない。そして基準6は、人に仕事を任せることができないことである。基準7としては、自分の余裕よりもはるかに低い生活水準で過ごし、将来の破局に役立てようと「ケチ」になっていること。基準8それらが非常に頑固で妥協できない。これらの診断基準のうち4つ以上を満たすものである。

なお、パーソナリティ障害の診断は、特定のパーソナリティの特徴が成人期早期までに明らかになっており、薬物やストレスなど一過性の状態とも区別されており、臨床的に著しい苦痛や機能の障害を呈している必要がある[2]

ICD[編集]

ICDにおいてはF60.5である。

ICD-10もまた、いかなるパーソナリティ障害の診断においてもパーソナリティ障害の全般的診断ガイドラインを満たすことを求めている[3]

鑑別診断[編集]

強迫性障害は、強迫行為や強迫観念が存在することで容易に鑑別できる[1]。強迫性パーソナリティ障害は、大きな行動のスタイルや価値観に関するものであることで異なる[4]。しかし、両方を認めた場合には、両方が診断される[1]自己愛性パーソナリティ障害や、反社会性パーソナリティ障害では自分には甘い[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e アメリカ精神医学会 2004, p. 強迫性パーソナリティ障害.
  2. ^ a b アメリカ精神医学会 2004, p. パーソナリティ障害.
  3. ^ 世界保健機関、(翻訳)融道男、小見山実、大久保善朗、中根允文、岡崎祐士 『ICD‐10精神および行動の障害:臨床記述と診断ガイドライン』 医学書院、2005年、新訂版、212頁。ISBN 978-4-260-00133-5世界保健機関 (1992) (pdf). The ICD-10 Classification of Mental and Behavioural Disorders : Clinical descriptions and diagnostic guidelines (blue book). World Health Organization. http://www.who.int/classifications/icd/en/bluebook.pdf. 
  4. ^ 岡田尊司 『パーソナリティ障害がわかる本 —「障害」を「個性」に変えるために』 法研2006年5月、184頁。ISBN 9784879546258

参考文献[編集]

関連項目[編集]