妄想性パーソナリティ障害

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妄想性パーソナリティ障害
分類及び外部参照情報
ICD-10 F60.0
ICD-9 301.0
MedlinePlus 000938
MeSH D010260
プロジェクト:病気Portal:医学と医療
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妄想性パーソナリティ障害(もうそうせいパーソナリティしょうがい、: Paranoid personality disorder ; PPD)とは、何ら明確な理由や根拠なく人から攻撃される、利用される、陥れられるといった不信や疑念を抱き、広く対人関係に支障をきたすパーソナリティ障害の一類型である[1]

概要[編集]

この症状は、拒絶・憤慨・不信に対して過剰な感受性を示すとともに、経験した物事を歪曲して受け止める傾向に特徴がある。普通で友好的な他人の行動であっても、しばしば敵対的や軽蔑的なものと誤って解釈されてしまう。本人の権利が理解されていないという信念に加えて、パートナーの貞操や貞節に関する根拠の無い疑いであっても、頑固に理屈っぽく執着する。そのような人物は、過剰な自信や自己指示を誇大にする傾向がある。

この障害は強大な権力を持つ者、特に一代で成り上がった絶対権力者に非常に多く、独裁者の病であることが知られている。独裁者は常に他人に蹴落とされる可能性(それも命を失う可能性)を秘めており、部下を常時監視する必要がある。成り上がりの独裁者は自分が独裁者になる過程で、前の支配者を謀略で失脚させるようなことをしていたり、自身の暗殺計画が発覚したり、実行されたりすれば、より部下を全く信用することができなくなり、さらに命を狙われる可能性が常にある。そのため元々の性格はそのような兆候のない者でも、成り上がった独裁者は必然的に妄想性パーソナリティ障害を形成し、そのような特徴を示さない独裁者の方が少ない(例:スターリンヒトラー豊臣秀吉)。なお普通の巨大な会社の社長や、巨大宗教団体(特に新興宗教)の教祖にも見受けられる(参考文献:パーソナリティ障害 岡田尊司著 PHP新書)。

診断基準[編集]

DSM-IV-TR[編集]

A. 他人の動機を悪意のあるものと解釈するといった、広範な不信と疑い深さが成人早期までに始まり、種々の状況で明らかになる。以下の4つ(またはそれ以上)によって示される[2]

  1. 十分な根拠もないのに、他人が自分を利用する、危害を加える、またはだますという疑いを持つ。
  2. 友人または仲間の誠実さや信頼を不当に疑い、それに心を奪われている。
  3. 情報が自分に不利に用いられるという根拠のない恐れのために、他人に秘密を打ち明けたがらない。
  4. 悪意のない言葉や出来事の中に、自分をけなす、または脅す意味が隠されていると読む。
  5. 恨みをいだき続ける。つまり、侮辱されたこと、傷つけられたこと、または軽蔑されたことを許さない。
  6. 自分の性格または評判に対して他人にはわからないような攻撃を感じ取り、すぐに怒って反応する。または逆襲する。
  7. 配偶者または性的伴侶の貞節に対して、繰り返し道理に合わない疑念を持つ。

B. 統合失調症、「気分障害、精神病性の特徴を伴うもの」、または他の精神病性障害の経過中にのみ起こるものでなく、一般身体疾患の直接的な生理学的作用によるものでもない。

注:統合失調症の発症前に基準が満たされている場合には、"病前"と付け加える。例:"妄想性パーソナリティ障害(病前)"

脚注[編集]

参考文献[編集]

  • 高橋三郎、大野裕、染矢俊幸(訳) 『DSM‐IV‐TR 精神疾患の診断・統計マニュアル 新訂版』 医学書院、2004年(原著2002年)。ISBN 9784260118897

関連項目[編集]

外部リンク[編集]