土星状星雲

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土星状星雲
NGC 7009 Hubble.jpg
星座 みずがめ座
視等級 (V) 8.0[1]
視直径 41″ × 35″[2]
分類 IV+VI ?
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 21h 04m 10.877s[2]
赤緯 (Dec, δ) -11° 21′ 48.25″[2]
距離 2000-4000光年(本文参照)
絶対等級 (MV) 2.5-1
物理的性質
半径 0.2-0.4光年
別名称
別名称
NGC 7009,[2]、カルドウェル55
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土星状星雲[3](Saturn Nebula、NGC 7009Caldwell 55)は、みずがめ座にある惑星状星雲である。小型のアマチュア用望遠鏡では、緑色-黄色に見える。1782年9月7日にウィリアム・ハーシェルが、自宅の庭で自作の望遠鏡を用いて発見し、天体観測における彼の極初期の発見の1つとなった。この星雲は、もとは外層を宇宙に向けて吹き飛ばす低質量星であった。中心の恒星は、現在は視等級11.5の明るい白色矮星である。土星状星雲という名前は、外見が環を持つ土星に似ていることに由来し、望遠鏡が進歩して土星のような外見が見えるようになった1840年代にウィリアム・パーソンズが名付けた。

土星状星雲は複雑な構造の惑星状星雲で、その内部に、ハロ、ジェットストリーム、複殻、アンサ(ハンドル状の構造)、小規模フィラメント等、多くの構造を含んでいる。アンサは、中心の恒星から非放射状に広がっている[4]

近くに標準光源がないため、土星状星雲までの距離は正確には分かっていない。Sabbadin et al. 2004は、距離を5200光年と推定している。1963年、O'Dellは距離を3900光年と推定し、この値から全体の直径は約0.5光年とした。

約55000Kと非常に温度が高い中心の恒星は青い矮星で、絶対等級+1.5と太陽の約20倍の光度で、視等級は11.5である。中心の恒星の二価の酸素イオンからの強い紫外線放射によって、特徴的な蛍光緑色の色合いが形成されていると信じられている。星雲全体の視等級は8で、視線速度は28mile/sである。

この星雲は、みずがめ座ニュー星の1°西に位置する。中央部は25″×17″で、外殻は41″× 35″に広がっている。表面の輝度が高い美しい天体である。

カルドウェルカタログSAC 110 best NGC object listRASC's Finest N.G.C. Objects Objects等多くの「観測に適した」天体を収録したカタログに掲載されている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Messier Online Astronomical Database”. Saturn Nebula. 2012年8月28日閲覧。
  2. ^ a b c d SIMBAD Astronomical Database”. Results for Saturn Nebula. 2006年12月26日閲覧。
  3. ^ 沼澤茂美・脇屋奈々代『星座の事典』ナツメ社 2007年。ISBN 978-4-8163-4364-3
  4. ^ Steffen, W.; Espindola, M.; Martinez, S.; Koning, N. (October 2009). “The 3D velocity structure of the planetary nebula NGC 7009”. Revista Mexicana de Astronomia y Astrofisica 45: 143–54. arXiv:0905.2148. Bibcode 2009RMxAA..45..143S. "NGC 7009 is a planetary nebula with several morphological and kinematical sub-systems with multiple shells, a halo, jet-like streams, ansae and small-scale filaments and knots." 

出典[編集]

外部リンク[編集]

座標: 星図 21h 04m 10.877s, -11º 21' 48.25''