六一〇ハップ

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六一〇ハップ

六一〇ハップ(むとうはっぷ)は、武藤鉦製薬が販売していた入浴剤である。一般用医薬品として指定されていたため、薬局ドラッグストアでしか販売されていなかった。

考案者の武藤鉦八郎から「六一〇」、英語のハッピーから「ハップ」を取り、この二つを合わせ六一〇ハップという名称にした。

類似品に草津温泉ハップ湯の花がある。

歴史[編集]

旧日本軍衛生兵であった武藤鉦八郎が考案し、1927年に発売された。

同製品は硫黄を成分とし元の赤っぽい色の液体がお湯に溶かすことで白濁するとともに硫黄臭がひろがり、あたかも硫黄泉に入っているような気分にさせてくれる。他には指輪などの装身具や銅板のいぶし加工再処理にも用いられた。

しかし、2007年頃から多発した硫化水素ガスを発生させることによる自殺への使用がでたため社会問題となり、2008年4月に販売自粛の措置がとられた[1]。同年7月いっぱいで自粛要請は解除されたものの、販売の見通しが立たなくなってきたことや後継者不足等の社内事情も重なり、同年10月いっぱいで生産工場が操業を停止した[1]。なお、六一〇ハップの容量は1キログラム及び440グラムの2種類が存在していた。

効能[編集]

入浴:あせもしっしん水虫にきびただれあかぎれしもやけ、荒れ症、かいせん(疥癬)、いんきんたむし冷え症神経痛リュウマチ腰痛肩のこりうちみ疲労回復、産前産後の冷え症くじきひび

塗布:水虫、たむし、いんきん

湿布:神経痛、リュウマチ

成分[編集]

硫黄202.5g、生石灰67.5g、カゼイン0.12g、硫化カリウム0.15gを常水729.73gに加熱溶解し、常温の比重ボーメー約30度に濃縮し、濾過したもの。

注意事項[編集]

  • 硫黄分により風呂釜、浴槽を傷める可能性があるため、利用前に浴槽の材質を確認し、利用後は清掃が必要。
  • 貴金属の類は必ず外して入浴すること。
  • 硫化水素ガスの発生を防ぐため、他の成分と混ざる可能性のある環境で使用しない。
  • 幼児の手の届く場所に置かない。

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 良薬六一〇ハップ口惜しい幕…硫化水素自殺に悪用で”. ZAKZAK (2008年11月26日). 2013年9月26日閲覧。

関連項目[編集]