リンネソウ

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リンネソウ
Linnaea borealis.jpg
リンネソウ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: マツムシソウ目 Dipsacales
: スイカズラ科 Caprifoliaceae
: リンネソウ属 Linnaea
: リンネソウ L. borealis
学名
Linnaea borealis L.
和名
リンネソウ
英名
Twinflower

リンネソウLinnaea borealis)は、スイカズラ科 (APG植物分類体系第2版ではリンネソウ科)に分類される植物。本種のみでリンネソウ属を構成する。

分類学の基礎を築いたカール・フォン・リンネがこの植物を愛好しており、この種を記録した際に自らの名前を学名に付けた。和名もそれにちなんでいる。なお日本では、茎が二股に分かれて花を付けることから「メオトバナ(夫婦花)」と呼ばれていた。

分布[編集]

北アメリカ南ヨーロッパ日本などの北半球の各地に分布。高山植物であり、亜高山帯針葉樹林下に生育している[1]

形態[編集]

無性生殖で繁殖するリンネソウ

地面を匍匐する亜低木[1]。茎は5-7cm[1]であるが、最大20-40cmに達する。葉は単葉で丸く、大きさは3-10mm。花茎は斜上し、長さ4-8cm。花期は7-8月、花は筒状あるいは鐘状で[1]、花茎の先に2つの花が付く。花はうすい桃色で、花の大きさは7-9mm[1]

生態[編集]

リンネソウの花は自家不和合性を示し、また花粉の散布能が高くない(花粉が遠くまで飛散しない)ため、種子の結実率が低い。その結果として地下茎などによる無性生殖によって個体群を維持していることが多く、遺伝的多様性が低い集団が生じやすい。例えばスコットランドでは、37%のリンネソウのパッチが単一の遺伝子型で構成されているという研究結果が報告されている。そのため、種子によって新たな個体群を再生することが困難であると考えられており、気候変動などに適応できないという懸念がなされている[2]

亜種[編集]

リンネソウは1属1種とされるが、その中でも以下の3亜種が記録されている。

エピソード[編集]

フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスは、1911年から1919年にかけて作曲したピアノ曲「13の小品」作品76の第11曲に『リンネソウ』("Linnaea")と名付けている。

脚注[編集]