ラグナス・ビシャシ

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ラグナス・ビシャシLAGNUS BISHASI、もしくはRagnus[注釈 1])は、魔導物語およびぷよぷよシリーズの登場人物。 何者かの呪いにより10歳の幼い姿に変えられた勇者の青年で、経験値を貯めてレベルアップすると一時的に17歳の姿に戻ると設定されている。

劇中での扱い[編集]

初出である『ぷよぷよSUN』では、光の剣を持ち金色の鎧で身を包んだ姿で、使命感に溢れた熱血漢であると同時に、実力を伴わない勇者のパロディとして描かれている[1]。 その後、逆輸入の形でSS版『魔導物語』で物語上の重要なキーキャラクターとして登場を果たし[1]、 同作における彼は、魔導物語の世界の並行世界「ガイアース」の女神エルドラによって勇者に選ばれており、世界を破滅に導く邪神と戦い、実際に勝利するほどの実力を持つ[1]

ぷよぷよBOX』では、事務所を設けて職業勇者を営んでおり、魔物退治の依頼に応えるべく全国の町に「ラグナスポスト」を設置するも、自身が希望する内容とはかけ離れたくだらない内容の手紙ばかり投函されている。中には「森から聞こえる下手な歌声のせいで眠れません」という市民から救いを求める声が寄せられているにもかかわらず、勇者が出るような事件ではないと対応しようとしない。その一方で人望は厚く、キキーモラやおおかみおとこから慕われている。

セガ時代においては「ラグナス」[注釈 2]名義で『ぷよぷよ!!クエスト』、『ぷよぷよクロニクル』、『ぷよぷよeスポーツ』および『ぷよぷよテトリス2』に登場している。 「呪いで幼い姿に変えられた勇者で、経験値を貯めてレベルアップすると一時的に本来の姿に戻る」[2]という設定はコンパイル時代と同じだが、これらの作品においては少々生意気だが正義感が強く、勇敢で正直な人物として描かれている。 『クロニクル』では「RPGモード」か「スキルバトル」限定で使用可能であり、同作では青年姿のみが登場している。物語後半から3度にわたりアルル達と戦うことになるが、最終的には半ば強引な形で仲間に加わる。『クエスト』よりも生意気で負けず嫌いな性格が強調されており、アルルらに先制攻撃という名の不意打ちを食らわせるなど、勇者らしくない一面も見せる。

『eスポーツ』で初めてフィーバー以降のプレイアブルキャラクターとなる。同作での組ぷよパターンはシェゾと同じだが、キャラクタータイプは「こつこつジャブ攻撃タイプ」となっている。 『テトリス2』では2021年3月4日のアップデート第3弾よりプレイアブルキャラクターとして登場[3]

担当声優[編集]

三木は2021年の電撃オンラインとのインタビューの中で、小学生の時に『す~ぱ~ぷよぷよ』で遊んだことはあるが、『ぷよぷよ!!クエスト』でラグナス役に選ばれた時がキャラクターとの出会いだと話している[4]。また、演技に当たって意識している点について、「その[三木が3代目ラグナスであること]ため、“これまでとまったく別のラグナス”にするのではなく、前の方の演技を踏襲しつつ、フラットに『ぷよぷよ』でも『ぷよクエ』でも、今のラグナスが同じ1人のキャラクターとして成立するように心がけています。」と説明している[4]

広報展開[編集]

2018年にスイーツパラダイスとのコラボレーションで行われた「ぷよクエカフェ 2018」で提供されたメニューの一つに、ラグナスをモチーフとしたティラミスがある[5]

受容[編集]

セガサターン版『魔導物語』の人気投票では9位だった[6]。 コンパイル時代に発行されていた ディスクステーション(BOOKタイプ)の人気投票は右表の通り。 また、『ぷよぷよ!!クエスト』以降の作品でラグナスを演じた三木によると、『ぷよぷよSUN』におけるラグナスは天然ボケでやんちゃな面がある一方、一部のファンからは「本当はもっとイケメンではないか」と思われているとされている[4]

ディスクステーション(BOOKタイプ)の人気投票
対象号 結果 備考
第1回 7号 - 登場作品なし [7]
第2回 8号 - アンケートはがきの不備により実施できず [8]
第3回 9号 - 登場作品なし [9]
第4回 10号 - 登場作品なし [10]
第5回 11号 - 登場作品なし [11]
第6回 12号 - 登場作品なし [12]
第7回 13号 - 登場作品なし [13]
第8回 14号 - 登場作品なし [14]
第9回 15号 - 登場作品なし [15]
第10回 16号 - 登場作品なし [16]
第11回 17号 - [17]
第12回 18号     [18]
19号     [19]
第13回 20号 20位 『ふふふ的4コマ』にて登場 [20]
第14回 21号 12位 『SS魔導Javaゲーム』[注釈 3]にて登場 [21]
第15回 22号 9位 『魔導対戦はさむんちょ』にて登場 [22]
第16回 23号 13位 [注釈 4] [24]
第17回 24号 15位   [25]
第18回 24号 18位 [26]
第19回 25号 19位 [27]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 英語版『Puyo Puyo Champions』ではコンパイル時代や『みんなでぷよぷよ』の英字綴りではなくこちらが採用されている。
  2. ^ アルルと同様、旧作とは違い苗字の「ビシャシ」は表記されていない(『クエスト』では本人の台詞のみ)。
  3. ^ セガサターン版『魔導物語』公式ホームページにて公開されていたミニゲーム
  4. ^ 人気投票の結果発表には『魔導対戦はさむんちょ』に出ていることになっているが、ディスクステーション23号にこの作品は収録されていないため[23]、空欄とした

出典[編集]

  1. ^ a b c 「ラグナス・ビシャシ」,『魔導物語ファンブック イラストレーション&アザーズ』,pp.106-107
  2. ^ 「ぷよぷよクロニクル」、ゲーム後半に登場するキャラクターやスキルを紹介 RPGモード後半に登場するキャラクターと、スキルバトルのみ使用可能なキャラクターを公開”. GAME Watch. 株式会社インプレス (2016年12月5日). 2022年1月7日閲覧。
  3. ^ ハーピーやラグナスが追加!「ぷよぷよテトリス2」無料アップデート第3弾が本日配信 PS4/PS5間のクロスプレイにも対応”. GAME Watch. 株式会社インプレス (2021年3月4日). 2021年12月3日閲覧。
  4. ^ a b c 『ぷよぷよ』の対戦を練習するラグナス役の三木晶さんにインタビュー。過去のキャラを踏襲しつつ演じたい”. 電撃オンライン (2022年2月15日). 2022年2月20日閲覧。
  5. ^ コンセプトカフェ「ぷよクエカフェ 2018」,全22種類のメニューが決定”. www.4gamer.net. Aetas (2018年11月2日). 2022年2月20日閲覧。
  6. ^ セガサターン魔導物語発売記念 キャラクターコンテスト - ウェイバックマシン(2002年8月27日アーカイブ分) - 2022年2月23日閲覧。
  7. ^ DSキャラコン第1回 - ウェイバックマシン(2000年6月12日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  8. ^ DSキャラコン第2回 - ウェイバックマシン(2000年2月26日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  9. ^ DSキャラコン第3回 - ウェイバックマシン(2000年2月26日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  10. ^ DSキャラコン第4回 - ウェイバックマシン(2000年2月26日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  11. ^ DSキャラコン第5回 - ウェイバックマシン(2000年2月26日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  12. ^ DSキャラコン第6回 - ウェイバックマシン(2000年2月26日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  13. ^ DSキャラコン第7回 - ウェイバックマシン(2000年6月13日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  14. ^ DSキャラコン第8回 - ウェイバックマシン(2000年2月26日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  15. ^ DSキャラコン第9回 - ウェイバックマシン(2000年2月26日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  16. ^ DSキャラコン第10回 - ウェイバックマシン(2000年2月29日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  17. ^ DSキャラコン第11回 - ウェイバックマシン(2000年2月29日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  18. ^ DSキャラコン第12回(DS18号) - ウェイバックマシン(2000年2月29日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  19. ^ DSキャラコン第12回(DS19号) - ウェイバックマシン(2002年12月2日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  20. ^ DSキャラコン第13回 - ウェイバックマシン(2002年12月2日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  21. ^ DSキャラコン第14回 - ウェイバックマシン(2002年12月13日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  22. ^ DSキャラコン第15回 - ウェイバックマシン(2002年10月28日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  23. ^ Disc Station vol.23大紹介コーナー - ウェイバックマシン(2000年10月25日アーカイブ分)
  24. ^ DSキャラコン第16回 - ウェイバックマシン(2002年10月28日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  25. ^ DSキャラコン第17回 - ウェイバックマシン(2002年10月28日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  26. ^ DSキャラコン第18回 - ウェイバックマシン(2002年10月28日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧
  27. ^ DSキャラコン第19回 - ウェイバックマシン(2002年8月27日アーカイブ分) - 2022年3月6日閲覧

参考文献[編集]

  • D4エンタープライズ、セガホールディングス『魔導物語ファンブック イラストレーション&アザーズ(復刻版)』復刊ドットコム、2017年10月17日、2-118頁。