ヤマドリ属

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ヤマドリ属
オナガキジ
オナガキジ Syrmaticus reevesii
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 鳥綱 Aves
: キジ目 Galliformes
: キジ科 Phasianidae
: ヤマドリ属
Syrmaticus Wagler, 1832

ヤマドリ属(ヤマドリぞく、Syrmaticus)は、鳥綱キジ目キジ科に属する属。

分布[編集]

インド北部、タイ台湾中華人民共和国日本本州四国九州)、ミャンマー

形態[編集]

最大種はオナガキジで、全長オス210cm、メス75-76cm。翼長オス27.5-30cm、メス23.5-25cm。体重オス1.5kg、メス0.9kg。メスよりもオスのほうが大型になる。尾羽は長く、枚数は16-20枚。

オスは尾羽が非常に長い。属名Syrmaticusはギリシャ語で「裾が長い衣、ローブ」を指すsurmatusに由来すると考えられ、オスの尾羽に由来する。眼の周囲には羽毛がなく、赤い皮膚が露出する。メスはオスよりも尾羽が短く、皮膚の露出部が小型か皮膚が露出しない。

分類[編集]

キジ科内ではキジ属に近縁と考えられている。

生態[編集]

山地や高山帯にある森林などに生息する。

食性は雑食で、植物の根、果実種子昆虫などを食べる。

繁殖形態は卵生。木の根元や茂みの中などで、卵を産む。

人間との関係[編集]

開発による生息地の破壊、羽毛用や剥製用の乱獲などにより生息数は減少している種もいる。

画像[編集]

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 安部直哉 『山渓名前図鑑 野鳥の名前』、山と渓谷社2008年、330-331頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、87、190頁。
  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、87、190頁。
  • 黒田長久、森岡弘之監修 『世界の動物 分類と飼育10-I (キジ目)』、東京動物園協会、1987年、111-114、177頁。