マザリンの宝石
| マザリンの宝石 | |
|---|---|
| 著者 | コナン・ドイル |
| 発表年 | 1921年 |
| 出典 | シャーロック・ホームズの事件簿 |
| 依頼者 | 総理大臣・内務大臣 |
| 発生年 | 不明 |
| 事件 | マザリンの宝石盗難事件 |
「マザリンの宝石」(マザリンのほうせき、The Adventure of the Mazarin Stone)は、アーサー・コナン・ドイルによるシャーロック・ホームズシリーズの短編小説の一つ。「ストランド・マガジン」1921年10月号、「ハーパーズ・インターナショナル」1921年11月号初出。
シャーロック・ホームズシリーズの60の長短編のうち、この「マザリンの宝石」と「最後の挨拶」だけが三人称による視点で描かれている。シャーロキアンたちはこの作品が実際には誰の手によるものかいろいろな説を出しているが、「ソア橋」には、ワトスンが「私が現場にいないか、事件にあまり関わっていないため、三人称の形でしか語れない」という記述がある。また、内容的にも小説というより1幕1場の舞台劇に近い。
なお、マザリンとはフランス・ブルボン朝の宰相ジュール・マザラン(Jules Mazarin)のことである。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
[編集] あらすじ
ワトスンがベーカー街221Bのシャーロック・ホームズの下宿に行くと、給仕のビリーが案内してくれる。ホームズはマザリンの宝石の盗難事件に取りかかっていて、「空き家の冒険」で使ったホームズの蝋人形が部屋に置かれていた。その時と同じように、今度もまた空気銃で狙われているというのだ。
ホームズはマザリンの宝石を盗んだ一味が誰か、すでにわかっているが、肝心の宝石のありかが未だ不明であった。そこへ、その一味の首領であるシルヴィアス伯爵がホームズの部屋を訪れる。ホームズはワトスンを警察にやり、シルヴィアス伯爵と話をつける。
ホームズはシルヴィアス伯爵に、宝石を渡せば盗難事件のことは見逃すと持ちかけ、別室でバイオリンを弾いているからその間に手下のサムとどうするか決めるようにいう。ホームズは寝室に入り、バイオリンの調べが流れてくる。シルヴィアス伯爵と手下のサムは、ホームズに全くでたらめな宝石のありかを言って、だまそうと考えるが…。
[編集] 正典性
この作品は、シャーロキアンたちにとっても実際に起こった事件と解釈するには難しいらしく、現実にはありえない創作と判断を下している研究者も少なくない。ベーカー街の部屋の構造が他の作品と大きく異なっていたり、ホームズが蝋人形と入れ替わるときに気づかれないという偶然に頼ったりする部分が、非現実的というのである。
1947年に、「王冠のダイアモンド――シャーロック・ホームズとの一夜」という1921年に公演された1幕ものの戯曲の原稿が発見された。この戯曲のプロットが「マザリンの宝石」と同一であり、小説が戯曲より後に書かれたことは間違いのないところである。
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