ボイコ・ボリソフ

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ボイコ・メトディエフ・ボリソフ
Бойко Методиев Борисов
BBorisov EPP Summit March 2011.jpg
生年月日 1959年6月15日(54歳)
出生地 ブルガリアの旗 ブルガリアソフィアバンキャ
所属政党 GERB

任期 2009年7月27日 - 2013年2月21日

任期 2005年11月8日 - 2009年7月27日

ブルガリア内務省事務長官
任期 2001年 - 2005年
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ボイコ・メトディエフ・ボリソフブルガリア語: Бойко Методиев Борисов / Boyko Metodiev Borisov1959年6月13日 - )は、ブルガリアの政治家。[1][2][3]ヨーロッパ発展のためのブルガリア市民(GERB)の実質的な指導者であり、2005年11月から2009年7月まで同国の首都ソフィアの市長を、2009年7月から2013年2月まで首相をそれぞれ務めている。

来歴[編集]

生い立ち[編集]

ボイコ・ボリソフはソフィアバンキャにて、内務省職員のメトディ・ボリソフ(Методи Борисовч)と、小学校教師のヴェネタ・ボリソヴァ(Венета Борисова)の子として生まれた。1982年から1990年まで内務省職員として、消防士および警察学校の教師を務めた[4]1990年に内務省の職を離れ、1991年には民間警備会社Ipon-1を設立し、トドル・ジフコフシメオン2世(シメオン・サクスコブルクゴツキ)といった人物の警備を引き受けている。ボリソフは1980年から空手をやっており、ブルガリア代表のコーチや国際試合の審判員の経験もある。

ボリソフは結婚していないが、経済投資銀行の総裁ツヴェテリナ・ボリスラヴォヴァ(Цветелина Бориславова)と同居している。また、かつての妻ステラ(Стела)との間に娘のヴェネタ(Венета)がいる。ボリソフの祖父は1944年ブルガリア・クーデターBulgarian coup d'état of 1944)の中で処刑されており、このことは1989年までの社会主義政権下での本人の学業や職に関して負の要因となった[4]

ブルガリア内務省事務長官、ソフィア市長[編集]

ボリソフは、2001年から2005年までの間、ブルガリア内務省の事務長官となった[5][6][7][8][9][10]2005年の総選挙では、シメオン2世国民運動の候補として出馬し、当選したものの、内務省事務長官の職に留まり、議員にはならなかった。また、同じ年にソフィアの市長に立候補して当選し、前任のステファン・ソフィヤンスキСтефан Софиянски / Stefan Sofiyanski)に代わって市長に就任した。

2006年にはヨーロッパ発展のためのブルガリア市民(GERB)を結党した。GERBは2007年5月20日の2007年欧州議会選挙European Parliament election, 2007)で低投票率(28.6%[11])の中で初めての勝利を挙げ、ボリソフは早期の総選挙を求める声を宣伝する機会を得た。ボリソフは公的なGERBの党首ではないもの、実質的にGERBの指導者とみなされている[12]。GERBの公式の党首はツヴェタン・ツヴェタノフЦветан Цветанов / Tsvetan Tsvetanov)であり、彼は内務省職員、そしてソフィア副首相としてボリソフの下で働いてきた。

ブルガリア首相[編集]

ボリソフの率いるGERBは2009年7月5日国民議会選挙で39.71%の得票率を出し、240議席中116議席を確保した[13][14]。ボリソフはGERBを中心とした中道右派政権の首班として、7月27日に50人目のブルガリア首相となった[3]。2013年2月20日、電力・暖房料金の値上げに端を発した大規模な抗議行動の責任を取る形で首相辞任を表明、翌21日の国民議会における採決で総辞職は可決された[15]

人物[編集]

国民から親しみをこめて「バットマン」とニックネームがつけられている。

批判[編集]

2009年2月6日シカゴで行ったブルガリア移民に対しての講演で、ボリソフ市長は50万人ものブルガリア人が移民となって国外に移住したために、有権者であり現役の労働者となり得る人的資源は実に乏しいとし、一方でブルガリアは100万人のロマと70万人のトルコ人、250万人の退職者という不良人的資源を抱え込んでしまっていると発言した[16][17]

この発言は国際社会の関心を呼び、ボリソフの政治姿勢に対して疑念がもたれた。この発言の後、欧州議会欧州社会党は、ブルガリアの最大野党であり欧州人民党に加盟しているGERBの指導者によるこの発言に対して深い懸念を表明した。欧州社会党の副党首Jan Marinus Wiersmaはボリソフを非難し、「ボイコ・ボリソフの最新の声明は、ブルガリアのトルコ人やロマ、年金受給者を『不良人的資源』と呼ぶものである。これは一連のトルコ人および同性愛者に対する差別的な声明に連なるものである。これは、その政治基盤が国家の純粋性を求めるナチズムの基盤を反映しているものだ。」と述べた。社会党は欧州人民党に対して、適切な処置をとるか、右翼ポピュリズムと過激主義との間の一線を既に越えてしまったGERBとは距離をとるよう求めた[18]

ボリソフは「不良人的資源」との言葉を使ったとするブルガリア社会党による非難を否定し、社会党は自分を攻撃するために嘘を吹聴している、と非難した[19]。ボリソフは2009年3月5日NGOとの会合の中で、大臣を含む政府のあらゆるレベルにロマを代表した人物を起用したいと述べた[20]

歴史認識[編集]

ボイコ・ボリソフは、ウクライナに住むブルガリア人が優れた人的資源であったために、ウクライナが大規模に彼らを同化したと主張している[21]

脚注[編集]

  1. ^ “Борисов ще е премиер, остана без часовник заради бас” (Bulgarian). Dnes.bg. (2009年7月5日). http://www.dnes.bg/izbori2009/2009/07/05/pyrvoto-obeshtanie-na-gerb-nov-izbiratelen-kodeks.73813 2009年7月7日閲覧。 
  2. ^ “Борисов обеща бърз кабинет и съкращения на висши чиновници” (Bulgarian). Дневник. (2009年7月6日). http://dnevnik.bg/izbori2009/parlamentarni_izbori/2009/07/06/751108_borisov_obeshta_burz_kabinet_i_sukrashteniia_na_visshi/ 2009年7月7日閲覧。 
  3. ^ a b New Bulgaria Government of PM Boyko Borisov Sworn In”. Sofia News Agency. 2009年7月閲覧。
  4. ^ a b “Бойко Борисов” (Bulgarian). Darik News. (2007年10月27日). http://dariknews.bg/view_article.php?article_id=192798 2009年7月7日閲覧。 
  5. ^ Редакционни | Обясненията за показните убийства | Пасове между съотборници - Dnevnik.bg
  6. ^ България | Акциите на МВР - приказка без край - Dnevnik.bg
  7. ^ Общини | Джеф Стайн не приема поканата на Бойко Борисов - Dnevnik.bg
  8. ^ Общини | Бойко Борисов забравил спомените си за "Топлофикация" | Спорът му с Овчаров и Петков се ожесточи - Dnevnik.bg
  9. ^ Интервю | Бойко Борисов: Като искате от мен отговорност, дайте ми права | Кандидат за нов кметски мандат в София - Dnevnik.bg
  10. ^ Акцент | Много координатори - хилаво почистване - Dnevnik.bg
  11. ^ ЦИКЕП :: Избирателна активност
  12. ^ Учредяване на партия ГЕРБ - БНТ
  13. ^ Резултати за страната при обработени 100.00% протоколи на СИК в РИК” (Bulgarian). ЦИК (2009年7月7日). 2009年7月7日閲覧。
  14. ^ “Bulgaria opposition wins election”. BBC. (2009年7月6日). http://news.bbc.co.uk/2/hi/europe/8134851.stm 2009年7月7日閲覧。 
  15. ^ ブルガリア月報【2013年2月号】 (PDF)
  16. ^ Mayor of Sofia brands Roma, Turks and retirees 'bad human material', Telegraph.co.uk, February 6, 2009
  17. ^ [1] Sofia Mayor to Bulgarian Expats: We Are Left with Bad Human Material Back Home
  18. ^ Challenge to EPP over leader's statement on "bad human material"., socialistgroup.eu, February 6, 2009
  19. ^ “Бойко Борисов: Никога не съм казвал, че пенсионерите са лош човешки материал” (Bulgarian). Български фактор. (2009年6月7日) 
  20. ^ [2] Sofia Mayor Party Mulls Roma Minister in Future Cabinet
  21. ^ [3] Sofia Mayor to Bulgarian Expats: We Are Left with Bad Human Material Back Home


公職
先代:
セルゲイ・スタニシェフ
ブルガリアの旗 ブルガリア共和国首相
2009 -
次代:
マリン・ライコフ英語版
(暫定)