ファシリテーター

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ファシリテーター英語: facilitator)とは、促進者を意味する言葉である。

1947年、体験学習を用いた人間関係トレーニングが開発され、米国NTL Instituteによってこの人間関係トレーニングが全世界に広まる際、ここでグループ・プロセスを適切に観察し、介入と促進を行う者をファシリテーターと呼ぶようになった。 また1960年代、カール・ロジャーズが、カウンセラーの養成を目的にエンカウンターグループと呼ばれるグループ・アプローチを開発し、この場での学習や気づきを促進する教育スタッフがファシリテーターと呼ばれた。

日本では、1958年夏、清里高原で人間関係トレーニングが催され、その中心であった柳原光氏が、1963年に立教大学キリスト教教育研究所(JICE)を設立し、人間関係トレーニングの開発とファシリテーターの養成を行ってきたとされている。


ファシリテーターの姿勢・態度[1]

  1. 「共にある」ということ
  2. 援助的であること
  3. 状況への感受性が豊かであること
  4. 先走らないこと
  5. 失敗を恐れないこと


ファシリテーターの役割[1]

  1. その会全体の運営・管理の責任者
  2. グループ・プロセスの観察者であること
  3. グループ・プロセスの援助者であること
  4. スケジュールを管理する
  5. 講義および実習のインストラクター


時代は流れ、1970年代、会議やミーティング、住民参加型のまちづくり会議やシンポジウムワークショップなどにおいて、議論に対して中立な立場を保ちながら話し合いに介入し、議論をスムーズに調整しながら合意形成や相互理解に向けて深い議論がなされるよう調整する役割を負った役割にもファシリテーターという言葉が使われるようになる。また、参加者やプログラムのデザインによっては、意見交換だけでなく、視覚に訴える手法や、身体の動きや移動をつかった技法、感情を扱う介入をする場合もある。ファシリテーターが参加者の立場も兼ねる場合もある。

以前はオルガナイザーに含まれていた役割が、つまり進行の過程の専門家として、分離独立して認められるようになってきたもの。したがってファシリテーターはミーティングで扱われる内容そのものの専門家である必要はない。

アメリカでは、裏社会のまとめや交渉の事を、ファシリテートする、それを行う人をファシリテーターと呼ぶ事がある。


現代の日本においては、ファシリテーターは学習や議論の進行など何かしらを“促進する”機能を担おうとする者を広く意味するように使われている。


参考文献[編集]

    • ^ a b 柳原 光『Creative O.D.』プレスタイム、1976年
    • 星野 欣生『人間関係づくりトレーニング』金子書房、2002年。ISBN 978-4760830251
    • 堀 公俊『ファシリテーション入門』日経文庫、2004年。ISBN 978-4532110260


    外部リンク[編集]


    関連項目[編集]