ビジター応援席

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

ビジター応援席(ビジターおうえんせき)は、日本のプロ野球において、試合を主催する球団の対戦相手(ビジター)のチームのファンが応援するために確保された、野球場の客席エリアのことである。サッカーの場合は対戦相手をアウェーチームと呼ぶことから「アウェー応援席」とすることが多いが、「ビジター席」と設定している会場もある。メジャーリーグではホーム・ビジターの区分けは基本的に行われていない。

目次

[編集] ビジター応援席を設けている球団

[編集] ビジター応援席と言う区分が存在する球団

[編集] 北海道日本ハムファイターズ(札幌ドーム)

2004年以降、札幌ドームではビジター応援席がなく、外野席はライトスタンド、レフトスタンドも同一のものとして扱ってきた。しかし2004年後半以降、レフト側だけでなくライト側の多くも日本ハムファンで占められるようになり、2006年の日本ハムのリーグ優勝・日本一でそれがより顕著になり、ビジターのファンはライトスタンド上段の一角で固まって応援せざるを得なくなった(阪神戦を除く)。

2007年もこの状態が続いたが、2008年からはライトスタンドの14ブロック中2~3ブロックが「ビジター応援自由エリア」として割り当てられるようになり、日本ハムファンのこのエリアでの応援が出来ないようになった。なお、ビジターエリアは試合日によって違い、3連戦初戦の客入りし次第で次の日以降のブロック数が変わったり、週末の千葉ロッテ戦などビジターファンの来場が多く予想される場合は4ブロック割り当てられることもある。なお、阪神戦においては全席指定席とし、ビジター席のエリアが外野の可動式観客席と固定式観客席の間にある三角形の空間からライトポールまでの9ブロックと大幅に拡大されている。巨人戦でも、2008年は阪神戦と同様に拡大されたが、ビジター席に空席が目立ったことから翌2009年からは阪神戦のみビジター席が拡大される。ポストシーズンにおいては、2006年のプレーオフ、日本シリーズでライトスタンドに「ビジター応援席」が設定された(前者は1ブロックの上段の一部、後者は4ブロック)。

[編集] 東北楽天ゴールデンイーグルス(日本製紙クリネックススタジアム宮城)

日本製紙クリネックススタジアムで2012年シーズンから導入。2011年シーズンまで、「外野自由エリアライト」として使用されていた部分の一部を「ビジター応援エリア」として利用される。近年、本来はビジター側であるライト外野自由エリアで観戦する楽天ファンが増えたため、右翼席はビジター応援客と混在する状況であった。これにより導入に至った。また、そのエリアはチケットの売れ行きによって変化する。

[編集] 千葉ロッテマリーンズ(QVCマリンフィールド)

2006年から千葉マリンスタジアムのライトスタンド全体を「ホーム応援席」、レフトスタンド全体を「ビジター応援席」と定めた。千葉マリンスタジアムでは、これらの席種は自由席となっている。マリーンズファンでライトスタンドが埋まってしまうことが予想される場合は、予めレフトスタンドのセンター寄りの一部に対戦相手のチームのファンを入場させない措置を取り、後からマリーンズファンを入れていくという入場整理が行われた。自由席であることから、対戦相手のチームのファンに紛れ込んでマリーンズファンが平然と応援するようなことはまずあり得ない。観戦規定でもマリーンズのユニフォームを着たりグッズを手に持ったりしたままでビジター席を通る事は禁止されている。

2007年からは、レフトスタンドのセンター寄りも予めホーム応援席として確保されており(阪神戦を除く)、当日の観客の入りに応じて境界を調整するようになった。同年のクライマックスシリーズではこのレフトスタンドのセンター寄りを「センター側ホーム外野応援指定席」として販売された。

[編集] 読売ジャイアンツ(東京ドーム)

2003年より東京ドームのレフトスタンド9ブロック中2ブロックが「ビジターチーム応援席」として割り当てられるようになった。残りの7ブロックのうち、ポール際3ブロックは通常の外野指定席、バックスクリーン寄り4ブロックは「レフト巨人応援席」となっている(阪神戦を除く)。ビジターチーム応援席では巨人の応援が厳しく禁じられている。チケットにも「巨人の応援はご遠慮下さい。」と明記されており、球場内の掲示も「ホームチームの応援はお止め下さい。」となっている。通常の外野指定席でもレフト側は「ホームチームの応援はご遠慮下さい。」と掲示されており、表だって巨人の応援することは自粛が求められている。しかし、それでもビジター応援席で巨人を応援する客も見受けられる。試合終了後も、巨人の勝敗に応じてそれぞれのファンの出口への誘導が決められている。

ただし、実際は一部の対戦相手を除き、通常のレフト外野指定席も大半がビジターチームのファンで占められている。また、中日広島千葉ロッテ福岡ソフトバンク戦などではビジターチーム応援席、通常のレフト外野指定席が早々と売り切れる傾向にあり、インターネット上の掲示板サイトやSNSサイト・ブログ系サイトなどでは、これらのファンを中心にレフト巨人応援席の縮小や廃止を求める声もある。

クライマックスシリーズの際は2007年はレフトスタンドはすべてビジター応援席となったが、2008年以降は一部をレフト巨人応援席としている。日本シリーズにおいてはレフトスタンドの一部にビジター応援席が設けられたが、それ以外はレフト外野指定席となったのみで巨人応援席は設けられなかった。

なおレギュラーシーズンの阪神戦に限り、レフト側も全て通常の「レフト外野指定席」として発売されるが、事実上のビジターチーム応援席でありトラブルを避けるためにグッズを持ってのコンコース移動すらも禁じられる。

2012年より、阪神戦以外の試合においてはビジターチーム応援席が3ブロックに、レフト巨人応援席が5ブロックに拡大[1]。また、新たに「内野ビジターチーム応援席」が新設。この内野ビジター席では、立ち上がっての応援が可能である[1]

[編集] 中日ドラゴンズ(ナゴヤドーム)

2006年よりナゴヤドームのレフトスタンド2階席下段14ブロック中2ブロックと上段15ブロック中3ブロック(合計約720席)が「ビジター外野応援」として割り当てられるようになった。2007年ではエリアが変更され、下段の指定がなくなった代わりに上段4ブロック(約630席)がビジター外野応援となった。

チケットには「ビジター外野応援はビジターチームの応援エリアです。」との記述があり、ホームページにも「皆さまのご協力をお願い致します。」との記述はあるが、当初は中日の応援に対して禁止したり遠慮を求める訳ではなかった。そのため、対戦カードによっては中日ファンもビジター応援席に平然と紛れ込む光景が見られた。また、ナゴヤドームの5階席の観戦環境が悪いこともあり、他の席が売り切れていないにも関わらず中日ファンがビジター応援席を買い占めるという問題も存在した。

ビジター応援席以外のレフト側の応援席は「レフト外野応援席」として販売されているが、阪神戦を除き、ほとんど中日ファンで埋まる。

[編集] 阪神タイガース(阪神甲子園球場・京セラドーム大阪ほか)

阪神甲子園球場が全席指定席となった2006年より、レフトスタンド上段5ブロック中1ブロックが「レフトビジター応援席」として割り当てられるようになった。巨人戦のみ下段1ブロックも別に割り当てが存在した。2007年では2006年での実績を加味した上で、巨人戦と千葉ロッテ戦のみ上段2ブロック下段1ブロックが割り当てられた。さらに2008年からは中日戦と広島戦を上段2ブロックに設定したが、発券ミスにより巨人戦と千葉ロッテ戦以外は全て上段2ブロックの割り当てとなった。レフトスタンドが改装された2009年からは上段10ブロック中2ブロックとなり、中日戦と広島戦と福岡ソフトバンク戦を上段3ブロックに拡大し、巨人戦と千葉ロッテ戦は上下段3ブロック(下段は全体で10ブロック)となった。2010年にはオリックス戦が3ブロックに拡大、中日戦が上段2ブロック、千葉ロッテ戦が上段3ブロックに縮小されたが、千葉ロッテ戦は2011年に再び上下段3ブロックに戻った。京セラドーム大阪でも2007年からレフト上段席の一部が「上段レフト外野ビジター応援席」として設置されるようになった他、岡山県倉敷スポーツ公園野球場神戸総合運動公園野球場でも設置されている。

  • 声援が届きにくい甲子園や京セラドームの上段が指定されている上、2011年までは球団もビジター応援席での阪神の応援に関して制限せず、両チームのファンが混在する場合もありえると広報しているため、存在意義が薄いのではないか、との指摘もあった(ただし席数自体はあまり他の球場とかわらない。レフト席が全体で1万席近くあるため、比率が極端に低くなっている。)。近年の甲子園は満席になることが多く、その場合にはビジター応援席に阪神ファンが存在することが多かった。しかし巨人戦、ロッテ戦、横浜戦、広島戦、中日戦ではビジター応援席が満員のため、通常のレフト指定席で声援を送る光景も見られる。またポール寄りに企業向けの招待券があるため完全な振り分けができてないのが現状である。ただし、2012年よりタイガースホームゲームにおいてもビジター席においてタイガースを応援していると見なされる行為は禁止となった。[2]

[編集] 広島東洋カープ(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)

2009年からMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島に移転されるに当たり、三塁側外野(通常の球場では内野席の部分)2階席が「ビジターパフォーマンス」(指定席)として割り当てられるようになった。設計案ではライトにある「カープパフォーマンス」よりも小さなものになる予定であったが、同規模にまで大きくした影響でレフトが見渡しにくい席が多くなっている。

[編集] 福岡ソフトバンクホークス(福岡Yahoo!JAPANドーム)

福岡Yahoo!JAPANドームの試合において2009年から導入。それまでは自由席がレフトスタンドにしか設定されていない関係上、レフトスタンドがビジターチームのファンだけで埋まる事は通常はなかった。レフトスタンドでホークス応援の自粛を求める事はないが、対戦カードによっては入場時にホークスファンをあらかじめバックスクリーン側に誘導していた。

2009年からは平日(混雑が予想される指定日のぞく)と土・日・祝日で対応を分けるようになった。外野席全体を平日は自由席、土・日・祝日は指定席とし、レフトポール際にビジター席を設けることになっていて、そのエリアではホークスの応援のみならずユニフォームなどホークスグッズの着用・持ち込みも禁止となっている。平日は基本的に全自由席であるが、ビジター席は専用のチケットが必要であり、ビジターチケットを持っていない3塁側自由席のチケットを持っているファンは、ビジター席最上部の立ち見席で応援する事となる。また、ビジターチケットを持っているホークスファンは、前述の通り一切のホークスの応援をする事が出来ないため、平日であれば外野立ち見席を利用できる。ビジター席のエリアはその日によって増減があるとしており、棲み分けの徹底を図っている。

平日から除外される指定日は開幕戦や阪神戦、巨人戦、鷹の祭典のイベント日に指定された試合となっている。なお2008年までの傾向として、阪神戦はレフトスタンドの大半が阪神ファンで埋まり、巨人、広島、千葉ロッテ戦も阪神戦程ではないが、対戦相手側のファンも比較的多くなっていた。

[編集] ビジター応援席と言う区分ではないが事実上、ビジター専用席となる席種が存在する球団

[編集] 埼玉西武ライオンズ(西武ドーム・県営大宮球場)

ビジター応援席という区分ではないが、2009年から外野自由席は購入時にライト側、レフト側を指定して購入することとなっており、ライトスタンドではライオンズの応援行為は禁止されている(以前から貼り紙で警告があった)ためライト側外野席が事実上のビジター応援席となっている(レフトスタンドでのビジターチームの応援も当然禁止。)。西武ドームの場合、入場口はセンター裏からライト方向・レフト方向に分かれる形で存在する。そのため、通常はライオンズファンがレフト側へ入場し、対戦相手のチームのファンがライト側へ入場している。ただし入場後でもバックスクリーンの裏から再入場という形でライト-レフト間の通り抜けは出来る(観客が多い日は除く)。1979年に球場が開場して以来、2008年までビジターチームが三塁側だったためかビジターチームのファンが間違ってレフト、三塁側のチケットを買って入場するケースも見受けられる。特に交流戦の際はセントラル・リーグに三塁側をホームとしている球団がないためか三塁側に座るビジターチームのファンが非常に目立つものの球団側は特に対策を講じていない。 パリーグの球団に関してレギュラーシーズンで10回前後の対戦があることから間違えるファンはほぼいなくなっているが交流戦で年に2回しか対戦のないセリーグ球団のファンの間違えは3シーズン目の2011年現在でも相変わらず目立つ。

  • ライトスタンド以外の席種が完売状態になった場合、ライトスタンドセンター寄りの約半分をライオンズ応援席とする場合がある。[3][4]

県営大宮球場ではスタンドが急傾斜になっているという構造上ライトスタンドでの応援ができないため、ビジター側は内野席の外野席よりの場所で応援することになる。

なお、2008年のクライマックスシリーズ(対日本ハム)ではレフト側外野席と三塁側内野席の一部が、2010年のクライマックスシリーズ(対ロッテ)ではライト側外野席と一塁側内野席の一部がそれぞれビジター応援席に、その他がライオンズ応援席に設定された。ライオンズ応援席でのビジターチームの応援は禁止されていなかったため、ビジター応援席を購入できなかった日本ハムやロッテのファンがライオンズ応援席に入る例も見られた。

[編集] 横浜DeNAベイスターズ(横浜スタジアム)

ビジター応援席という区分ではないが、外野席のチケットは自由席・指定席ともにライト側かレフト側を選択して購入することになっており、入場時にはライト側とレフト側で異なる入口を使用する。スコアボード裏にある連絡通路が非常に狭いこともあり、一般客の行き来は禁止されている(以前は可能であった)ため、レフト側外野席が事実上のビジター応援席となっている。横浜ベイスターズ友の会の入口もライト側のみにあり、ベイスターズファンがレフトスタンドに陣取ることはほとんどない。むしろ、チームの好調に乗じた対戦相手のチームのファンがライトスタンド側に陣取ることでトラブルの元凶となる場合がある。そのため、当日券販売所には「ライトスタンドでのビジター側の応援はトラブル防止の為ご遠慮願います。」と掲示されるようになった。

[編集] ビジター応援席を設けていない球団

[編集] 東京ヤクルトスワローズ(明治神宮野球場)

外野自由席のチケットはライト・レフトのどちらにも入場可能。阪神戦、巨人戦ではライトスタンドにまで阪神ファンや巨人ファンが陣取ることがある。

[編集] オリックス・バファローズ(京セラドーム大阪・ほっともっとフィールド神戸)

チケットは阪神戦、巨人戦以外の試合では外野自由席となっており、ライト・レフト・階数の区別がない。京セラドームでは基本的にビジターファンは私設応援団が陣取る下段レフト外野席に集まるが、対戦相手によっては、上段レフト外野席もほぼビジターファンで埋まる場合もある。京セラドーム大阪では、センター後方の下段通路に対戦相手チームの応援を自粛するよう書かれた掲示がされている。

[編集] 脚注

  1. ^ a b ジャイアンツ チケットナビより
  2. ^ 2012年より、阪神タイガース主催試合におきまして、レフトビジター専用応援席を新設いたします。[1]
  3. ^ 9/23 ライオンズ応援エリアが外野自由席ライト側まで拡大![2]
  4. ^ 明日10/15、18もライオンズ応援エリアが外野自由席ライト側まで拡大[3]
個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス