バス勲章

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
バス騎士団のマント(文民用)

バス勲章(Order of the Bath)はイギリスの騎士団勲章(Order)のひとつ。正式タイトルは「The Most Honourable Military Order of the Bath(最も名誉あるバス軍事勲章)」。1725年に現在のような勲章となった。綬の色からレッドリボンとも呼ばれている。

目次


[編集] 歴史

バス騎士団の正装(19世紀)

ヨーロッパの”Order”は中世の騎士団に由来、或はその制度に倣った栄典制度であり、騎士団へ入団することが栄誉とされていたが、やがて騎士団の団員証である勲章も意味するようになり、その授与が栄典と見なされるようになった。このような勲章は他の種類の勲章(decoration等)と区別するために”騎士団勲章” とも表記される。

バス騎士団は1399年、ヘンリー4世の戴冠式に際して創設された。名称はかつて騎士の叙任式に清めの入浴(bath=風呂)を行ったことから来ていると言われる。当時は団員証(勲章)が制定されておらず、ナイトの称号のみが与えられる栄典だった。その後、騎士団員への叙任が行なわれなくなり、実体のない騎士団となっていたが、1725年ジョージ1世によってその名を冠した勲章が制定された。当初は現在のナイト・グランド・クロスに相当する単一等級で、受章者は軍人が圧倒的に多かったが、1815年に3等級とされると共に文民用と軍人用に分けられて、それらのデザインも異なるものとなった。これにより、文官にも叙勲枠が確保された。このように、軍人や高級官僚用の勲章であるため、1971年まで女王以外の女性に授与されることはなかった。


[編集] 概要

ナイト・グランド・クロスを着用した陸軍将官。
バス勲章ナイト・コマンダーを着用した空軍将官

勲章の階級は下記3種であり、上位2等級の受章者にはナイトの爵位が与えられる。

  • ナイト・グランド・クロス(Knight Grand Cross)またはデーム・グランド・クロス(Dame Grand Cross)。略称GCB
  • ナイト・コマンダー(Knight Commander)またはデーム・コマンダー(Dame Commander)。略称KCBまたはDCB
  • コンパニオン(Companion)。略称CB

軍人用は高級将校、文民用は高級官僚が主な授与対象であり、重要な役職を務めた功績に対して与えられる。外国人に対しては、共和国の大統領等政府首脳級の政治家にナイト・グランド・クロスが贈られる。

日本人では伊藤博文が最初に受章し、その後は乃木希典1912年)、桂太郎竹下勇らが受章している。


[編集] 参考資料

  • 君塚直隆『女王陛下のブルーリボン-ガーター勲章とイギリス外交-』NTT出版、2004年。ISBN 4-7571-4073-8
  • 小川賢治 『勲章の社会学』 晃洋書房、2009年3月。ISBN 978-4-7710-2039-9
  • 総理府賞勲局監修 『勲章』 毎日新聞社、昭和51年。

[編集] 関連項目

個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語