ナース・プラクティショナー

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ナース・プラクティショナー(Nurse Practitioner, NP)とは、主にアメリカ合衆国においてみられる、上級の看護職である。一定レベルの診断治療などを行うことが許されており、臨床医看護師の中間職と位置づけられる。特定看護師とも呼ばれ、日本では国家資格としての導入が検討されている。

概要[編集]

アメリカ合衆国においては、全50州が、ナース・プラクティショナーによる医療行為を認めている。

医師の補助のほか、医師のいない過疎地等においては自ら診療行為の主体となっている場合もある。ナース・プラクティショナーは、初期症状の診断、処方、投薬などを行うことが出来るが外科手術などは行うことが出来ない。同国では、医療費、また、医師の給与が高額なため、ナース・プラクティショナーの導入には医療コストの削減という側面もある。

ナース・プラクティショナーは、看護師として一定以上の職務経験を積んだものが専門職大学院において必要な学位を取得し試験に合格することにより、この資格を得ることができる。同職は州単位の規制によって規定されており、ナース・プラクティショナー自らによる診療所の開設は、自己の責任においてこれが可能である州、提携関係にある医師の監督下において可能となる州などがある。ナース・プラクティショナーの専門領域は、全ての州で認められているウィメンズヘルス(女性の健康)、小児、高齢者、精神、急性期の5つの領域のほか、救急、家族、新生児などの領域がある。

米国で導入されたのは1960年代1965年にはコロラド大学でナース・プラクティショナーの養成が開始された。1988年には全50州で、ナース・プラクティショナーの診療行為に対して、診療報酬が認められるようになった。現在では登録看護師の4%にあたる15万人が、ナース・プラクティショナー資格を持っているという[1]

日本の状況[編集]

日本の医師法は、医師歯科医師以外が診断薬剤の処方などを行うことを認めておらず、現状ではナース・プラクティショナーに相当する職種は存在し得ない。

2008年(平成20年)4月、大分県立看護科学大学大学院の修士課程において、老年及び小児のナース・プラクテショナーの養成教育が始められている[2]

沖縄の介輔制度[編集]

1972年(昭和47年)以前のアメリカ占領下の沖縄では、正規の医師ではないが医療行為を行える資格として介輔という制度が設けられた。しかしながらこれは、いわゆる代用医師としての意味合いが強く、初めから専門職として位置付けられているナース・プラクティショナーとは、経緯・意味合いが大きく異なるものである。

また、当時の沖縄においては、一般に対する予防医療行為を行った高度看護師として公衆衛生看護婦(公看)という資格が存在していたが、この職種は、沖縄が日本に返還された後に保健師に統合された。

脚注[編集]

  1. ^ 「メディカルNOW 特定看護師2」 田中皓 - スポーツ報知、2012年4月18日
  2. ^ http://www.oita-nhs.ac.jp/guraduate_school/cat3-top/np-1/ NPとは

外部リンク[編集]