チャフ
チャフ(電波欺瞞紙、英: chaff)は、電波を反射する物体を空中に散布することでレーダーによる探知を妨害する防御兵器の1つである。
現代では多くの軍用機や艦艇にレーダー警戒システムの一部として組み込まれており、敵からのレーダー照射を受けると自動もしくは手動操作によって空中への散布が行われる。
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概要 [編集]
チャフは、レーダー波を反射する性質がある。このため、チャフは、それが散布された地点に目標があるように欺瞞したり、チャフの雲に隠れることで敵のレーダーから身を隠すことができる。また、この効果を利用してレーダー誘導ミサイルの回避にも使用されている。空爆を行う前に、先行した航空機が目標地点上空に大量のチャフを散布することでチャフ回廊(Chaff corridor)を形成し、後続の爆撃機の探知を防ぐといった使用法もある。
チャフとして使用されていたものは、従来はアルミ箔を必要な長さに切ったものであった。現在では、滞空時間を重視しプラスチックのフィルムや、ワイヤーにアルミを蒸着させたものが主流となっている。チャフを撒く手法は、撒くための形状をしたチャフをディスペンサーやランチャーによって空中に放ち拡散させるものが従来から採用され、小型機や艦艇がチャフを撒く場合には現在でもその手法が採用される。現在の大型の電子戦機などでは、機上でフィルムを高速切断して空中に撒く装置を備えたものもある。これは、妨害しようとするレーダー波の半波長の長さが最も効率的にレーダー波を反射するため、波長に応じチャフを効果を高めるためである。
歴史 [編集]
第二次世界大戦の最中の1940年にイギリスによってドイツの捜索レーダー「フライア」、射撃管制用測距レーダー「ウルツブルグ」や航空機用機上レーダー「リヒテンシュタイン」を妨害するために開発され、「ウィンドウ」と命名された。チャフはアメリカ軍での呼称である。イギリス空軍の夜間爆撃では電波妨害装置と共に使用されてドイツ軍の高射砲や迎撃機の回避に大きな成果を上げた。また、第二次世界大戦中の日本軍では、模造紙に錫箔を貼ったものが主に用いられた。
その他 [編集]
- チャフは赤外線誘導ミサイルに対しては効果が無いため、赤外線誘導ミサイルに対してはフレアが使用される。
- 敵のレーダー波長に合わせたチャフを持つ必要から、非戦争状態の時からも仮想敵国の波長を探る活動が行なわれる。
- ゲームなどでチャフを通信妨害用として使用する例があるが、実際にはそのような用途には使用されない。