グランドセイコー

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グランドセイコー SBGW005

グランドセイコーGrand Seiko )とは、日本の腕時計メーカーであるセイコーが所有する高級腕時計ブランドのひとつ。

1960年に諏訪精工舎(現セイコーエプソン)が当時の実績あるキャリバーを別ラインで特別調整して生産し、海外の高級腕時計に挑戦する国産最高級腕時計として誕生した。

当初はクロノメーター検定(COSC)基準で社内検定を行ない「クロノメーター」を謳ったが、国際クロノメーター管理委員会より注意を受けて1966年にクロノメーター表記を止め、クロノメーター検定より厳しいGS検定基準を社内で定めた[1]

意欲的なモデルを次々と輩出し、1968年には、国産の自動巻腕時計として初めて10振動(1秒間に10回秒針が動く)機械を採用した61グランドセイコーが諏訪精工舎より、薄型・高精度の手巻10振動機械"Cal.4520A"を搭載した45グランドセイコーが第二精工舎より登場する。"Cal.4520A"はスイスニューシャテル天文台コンクールにも挑戦する事となる。1969年には、月差60秒という機械式腕時計のそれまでの常識を覆し、天文台クロノメーター基準をも超えるグランドセイコーV.F.A(Very Fine Adjusted )規格を制定。61グランドセイコーV.F.A(諏訪精工舎・自動巻)、45グランドセイコーV.F.A(第二精工舎・手巻)が登場した。45グランドセイコーV.F.Aは、後述のとおりニューシャテル天文台クロノメーター検定に合格した機械のみを採用した。1975年、クォーツの普及とともに高級実用時計としての使命を終え、一旦姿を消す。

1988年、年差10秒を実現した高級クォーツとして新時代のグランドセイコーが誕生。1998年には新グランドセイコー規格とともに自動巻グランドセイコーが復活した。

グランドセイコーは、基本は変わらない伝統あるデザインを踏襲しつつその時々における最高の技術を投入して作られた。常に極限までの精度と信頼性を追究し、決して派手ではないが、スーツなどのフォーマルなスタイルにもカジュアルにも似合うシンプルで上質なデザインが特徴。ブランドコンセプトは「最高の普通」、「実用時計の最高峰」。

またセイコーが27年の年月を掛けて完成させたとされる、機械式、クォーツに続く第3のムーブメント方式であるスプリングドライブを採用していることでも有名である。 なおスイスの高級腕時計メーカーからスプリングドライブの供給を打診されたセイコーが断ったとも言われ、スプリングドライブを搭載しているのはグランドセイコーを含めたセイコー傘下のブランドだけである。

現在でも部品生産から組み立てまで一貫して専門の時計師集団によって国内で作られ、バーゼル・フェアで毎年新作コレクションを発表し、各方面から高い評価を得ている。海外では最高レベルの実用腕時計ブランドのひとつとしてイメージが定着している。

目次

[編集] 天文台コンクールへの挑戦

1960年代、スイスニューシャテル天文台は「時計の究極の精度を競い、そのランク付けを行なう」クロノメーターコンクールを毎年、主催していた。このコンクールは45日間にも及び、エントリーした時計の数%しか合格しないという極めて厳しいものだった。

1967年、年々ランキング順位を上げていたセイコーはグランドセイコーをもって4度目の挑戦となった。だが、コンクール期間中に突如ランキング発表の中止が通告された。後日公開された測定データによってグランドセイコーが2位と4-8位を独占していたことが判明した[2]

1968年、セイコーは100個のグランドセイコーをエントリーし、その内73個が合格した。当時、合格した時計は合格証明書とともに永久保存されるのが常識であり、わずかな例外には家が買えるほどの値札がついた。またエントリーした時計のほとんどはコンクールに合格することが唯一の目的でつくられ、長期間実用に耐えられるものではなかった。しかしセイコーは合格した73個のグランドセイコーを1969年に一般向けに18万円で発売し、世界に衝撃を与えた[2]

天文台コンクールは翌1969年以降も中止されていたが、コンクール中止後も行われていたランキング発表のない天文台クロノメーター検定に、1969年から1970年にかけて合格した153個の"Cal.4580"を、45グランドセイコーV.F.Aとして市販した。こうしてグランドセイコーは機械式時計として精度と信頼性で世界の頂点に立った。

[編集] 歴史

  • 1960年12月 - 初代グランドセイコーが諏訪精工舎で誕生。当時の価格は25000円であった。
  • 1964年 - 2代目グランドセイコー(430)登場。カレンダー搭載モデルの誕生。
  • 1966年 - 初の自動巻グランドセイコー(62GS)が登場。
  • 1967年 - 第二精工舎(亀戸)がグランドセイコーの生産を開始(44GS)。
  • 1968年 - 高振動機械を搭載した45GS(手巻・亀戸)、61GS(自動巻・諏訪)が登場。ニューシャテル天文台クロノメーターコンクールにキャリバー4520Aを出品。
  • 1969年 - 前年に天文台クロノメーター検定に出品・合格した73個を天文台クロノメーターとして販売。
  • 1969年 - 天文台クロノメーター検定に30個の個体を出品し25個が合格。(キャリバー4580)。
  • 1970年 - 天文台クロノメーター検定に150個の個体を出品し128個が合格。(キャリバー4580)。
  • 1970年 - 薄型小型軽量化を進めた56GS(自動巻・諏訪)が登場。
  • 1975年 - クオーツの普及とともに高級実用機としての使命を終え、一旦姿を消す。
  • 1988年 - 高級クオーツとしてグランドセイコーが復活。
  • 1993年 - 高級クオーツキャリバー9F系を搭載したグランドセイコーが登場。
  • 1998年 - 機械式のグランドセイコーが復活。新設計の9S系ムーブメントを搭載。
  • 2004年 - スプリングドライブ(キャリバー9R65)搭載モデルが登場。
  • 2007年 - スプリングドライブ クロノグラフモデル(キャリバー9R86)が登場。
  • 2009年 - 10振動の機械式モデル(キャリバー9S85)が登場。

[編集] 脚注

  1. ^ 1968年に日本でも公的なクロノメーター検定機関である日本クロノメーター検定協会が組織されたが、グランドセイコーはこれを受けていない。セイコーの製品にはキングセイコークロノメーターなど、公認クロノメーター優秀級検定を受けているモデルも存在する。セイコーでは、独自に公認クロノメーター優秀級規格よりさらに厳しい検査基準を制定し、これを「グランドセイコー規格」とした。
  2. ^ a b SEIKO セイコー 天文台クロノメーター [1]

[編集] 参考文献

[編集] 外部リンク

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