クリス・デイヴ

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クリス・デイヴ
Chris Dave
クリス・デイヴ(2019年)
基本情報
出生名 Christopher Dave
別名 Chris "Daddy" Dave
生誕 (1973-11-08) 1973年11月8日(50歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テキサス州ヒューストン
学歴 ハワード大学
ジャンル ジャズ
ヒップホップ
ゴスペル
ポップ
職業 スタジオ・ミュージシャン
担当楽器 ドラム
活動期間 1993年 - 現在
レーベル ブルーノート・レコード
共同作業者 ロバート・グラスパーアデルディアンジェロマックスウェルエド・シーランジャスティン・ビーバーミシェル・ンデゲオチェロホセ・ジェイムズドリー・パートンミント・コンディションアンガス・アンド・ジュリア・ストーン宇多田ヒカル

クリス・デイヴ(Chris Dave、1973年11月8日 - )は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身のドラマー/作曲家/バンドマスター現代ジャズシーンにおける最重要ドラマーとの呼び声高く、ロバート・グラスパーディアンジェロアデルなどの作品でグラミー賞を受賞している[1]2016年に米ローリング・ストーンが発表した「最も偉大なドラマー 100人」において、95位に選出された[2]

略歴[編集]

1973年アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンに生まれる。幼い頃から教会でゴスペル・ミュージックに親しむ一方で、父親の影響でマイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンといった伝説的なジャズ・アーティストたちに心酔した。ドラム・スティックは3才の頃に手にしたという。中学生になると、ヒューストン・クワイヤーで、キム・バレル英語版ヨランダ・アダムス英語版のバックで演奏するようになり、その経歴が評価され、ヒューストンの有名芸術学校ハイ・スクール・フォー・ザ・パフォーミング・アンド・ヴィジュアル・アーツ英語版へ入学する。進学後クリスはドラム演奏においての才能が開花し、ワシントンD.C.の名門大学、ハワード大学へ進む。大学一年時に、ジャム&ルイスと出会ったことで、クリスはR&Bバンドのミント・コンディションとのセッションに参加するチャンスを獲得。この経験がクリスのプロフェッショナルとしてのキャリアのスタートとなり、その後は、ライオネル・リッチーメアリー・J. ブライジといったR&Bアーティストやケニー・ギャレットのような一流ジャズ・アーティストのレコーディング/セッションに参加するようになる[3][4]

2009年、大学の後輩のロバート・グラスパーの新バンド「ロバート・グラスパー・エクスペリメント」に初代ドラマーとして参加。2010年マックスウェルの『BLACKsummers'night』で第52回グラミー賞「最優秀男性R&Bアルバム賞」を、2012年アデルのセカンドアルバム『21』で第54回グラミー賞「最優秀アルバム賞」を獲得する。2013年には、前述のグラスパーのアルバム『Black Radio』で第55回グラミー賞「最優秀R&Bアルバム賞」を獲得。その後も、エド・シーランジャスティン・ビーバーの大ヒットアルバムに参加した。2015年に参加したディアンジェロの14年ぶりのアルバム『Black Messiah』は、音楽シーンを激震させ、第58回グラミー賞で「最優秀R&Bアルバム」に輝いた。日本においても、2017年から宇多田ヒカルの楽曲に参加するようになり、2018年にはアルバム『初恋』に全面的に参加し、話題を集めた[3][4]

主な参加作品[編集]

アーティスト 作品
1993年 ミント・コンディション 『From the Mint Factory』
1996年 『Definition of a band』
1999年 『Life's Aquarium』
2003年 ミシェル・ンデゲオチェロ 『Comfor Woman』
2005年 『The Spirit Music Jamia:
Dance of the Infidel』
ミント・コンディション 『Livin' the Luxury Brown』
2009年 マックスウェル 『BLACKsummer'snight』
ロバート・グラスパー 『Double-Booked』
2011年 アデル 『21』
2012年 ロバート・グラスパー 『Black Radio』
2013年 P.J.モートン英語版 『New Orleans』
2014年 ディアンジェロ 『Black Messiah』
エド・シーラン 『x』
2015年 ジャスティン・ビーバー 『Purpose』
2016年 アンダーソン・パーク 『Malibu』
2018年 宇多田ヒカル 初恋
アンダーソン・パーク 『Oxnard』
2019年 ロバート・グラスパー 『F**k Yo Feelings』
ロビー・ロバートソン 『Sinematic』

ソロプロジェクト[編集]

Chris Dave and the Drumhedzとして、総勢50名のミュージシャンが参加したアルバムを2018年にリリースした[5]

アルバム[編集]

発売日 タイトル 収録曲
ブルーノート・レコード
1st 2018年1月26日 クリス・デイヴ・アンド・ザ・ドラムヘッズ
- Chris Dave and the Drumhedz
  1. Rocks Crying [2:21]
  2. Universal Language [3:39]
  3. Dat Feelin' (featuring SiR) [4:43]
  4. Black Hole (featuring Anderson .Paak) [4:33]
  5. 2N1 [1:02]
  6. Spread Her Wings (featuring Bilal and Tweet) [5:23]
  7. Whatever [2:17]
  8. Sensitive Granite" (featuring Kendra Foster) [3:41]
  9. Cosmic Intercourse (featuring Stokley Williams) [5:43]
  10. Atlanta, Texas (featuring Goapele and Shafiq Husayn) [3:44]
  11. Destiny N Stereo (featuring Elzhi, Phonte Coleman and Eric Roberson) [3:49]
  12. Clear View (featuring Anderson .Paak and SiR) [6:26]
  13. Job Well Done (featuring Anna Wise and SiR) [4:36]
  14. Lady Jane [5:38]
  15. Trippy Tipsy [2:26]

脚注[編集]

  1. ^ クリス・デイヴ&ザ・ドラムヘッズ 『Chris Dave And The Drumhedz』 参加者総勢50名! ジャンルの垣根越えた今年の最重要作品”. Mikiki (2018年1月31日). 2020年10月17日閲覧。
  2. ^ 「最も偉大なドラマー TOP100」を米ローリングストーン誌が発表”. amass (2016年4月1日). 2020年10月17日閲覧。
  3. ^ a b BIOGRAPHY Chris Dave”. UNIVERSAL MUSIC JAPAN. 2020年10月17日閲覧。
  4. ^ a b Chris "Daddy" Dave”. DRUMMERWORLD. 2020年10月17日閲覧。
  5. ^ 天才ビート・メイカー、クリス・デイヴのソロ・プロジェクト名義でのデビュー・アルバム発売”. discovermusic.jp (2019年12月9日). 2020年10月17日閲覧。

外部リンク[編集]