クラブ・ラングーン

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クラブ・ラングーン
種類 ダンプリング
フルコース 前菜
発祥地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
考案者 Wayne Schmidt
主な材料 ワンタンクリームチーズカニ肉(缶詰のカニ肉やカニカマを用いることもある)、ワケギニンニク
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クラブ・ラングーン
繁体字
文字通りの意味crab horn
発音記号
標準中国語
漢語拼音xiè jiǎo
粤語
粤拼haa5 kau4
別名
繁体字
文字通りの意味fried crab horn
発音記号
標準中国語
漢語拼音zhǎ xiè jiǎo
粤語
粤拼zaa3 haa5 kau4
第二別名
繁体字
文字通りの意味crab Yangon
発音記号
標準中国語
漢語拼音xiè yǎng guāng
粤語
粤拼haa5 yeung5 gwong1

クラブ・ラングーン英語: Crab Rangoon)は主にアメリカ合衆国中華料理店で提供されている、ワンタンカニ肉のすり身(カニカマを使用することも多い)とクリームチーズワケギニンニクを詰めて三角形もしくは花状につつみ、揚げたダンプリングである。近年では、中華料理店だけでなくタイ料理店でも提供されるようになっている。

歴史[編集]

クラブ・ラングーンは1956年サンフランシスコポリネシアスタイルレストラン、トレーダー・ヴィクス(Trader Vic's)のメニューとして登場している[1][2]。クラブ・ラングーンの由来は正統ミャンマー料理にあると伝える情報源もあるが[3]、アメリカ合衆国で考案された可能性が高い[4]。「ラングーン・クラブ・ア・ラ・ジャック(Rangoon crab a la Jack)」は1952年にハワイアンスタイルのパーティーにて提供されたとされているが、それ以上の詳細な情報はなく、発祥を特定するには根拠が薄い[5]

上記の通りクラブ・ラングーンの発祥については不明であるものの、必須の材料であるクリームチーズは他のチーズと同様に、中国料理東南アジアの料理では基本的に使用しない食材であり、クラブ・ラングーンが東アジア東南アジアで生み出された料理である可能性は低い。北米地域では、ディップソースとして醤油蘇梅醤英語版酸梅醤英語版糖酢醤英語版マスタードを添えることが多い。

名称[編集]

アメリカ合衆国太平洋岸北西部地域では、クラブ・ラングーンはクラブ・パフ英語版という名前で知られているが、クラブ・パフは一般的にはワンタンの代わりにパイ生地で包んだ料理の名称を指す。また、太平洋岸北西部地域ではクラブ・ピローズやクラブ・チーズ・ワンタン、チーズ・ワンタンという名称を使用することもある。

脚注[編集]

  1. ^ Town & country 110:4405:39
  2. ^ Herb Caen, Herb Caen's guide to San Francisco, 1957, p. 100
  3. ^ Ned Cronin, ロサンゼルス・タイムズ, Jan 16, 1957, p. c3
  4. ^ Carolyn Walkup, "Trader Vic's to resume U.S., foreign expansion" Nation's Restaurant News, March 6, 2006 full text
  5. ^ Anne Ryan Lesh, "National President Entertained by Engineers Auxiliary", Pittsburgh Post-Gazette, May 24, 1952, p. 5 full text

関連項目[編集]