キューブ (映画)
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| キューブ CUBE |
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|---|---|
| 監督 | ヴィンチェンゾ・ナタリ |
| 製作 | メーラ・メー ベティ・オア |
| 脚本 | ヴィンチェンゾ・ナタリ グレーム・マンソン アンドレ・ビジェリク |
| 出演者 | モーリス・ディーン・ウィント デヴィッド・ヒューレット ニコール・デボアー |
| 音楽 | マーク・コーヴェン |
| 撮影 | デレク・ロジャース スコット・スミス |
| 公開 | 1997年9月9日 1998年9月12日 |
| 上映時間 | 91分 |
| 製作国 | カナダ |
| 言語 | 英語 |
| 制作費 | 365,000カナダドル |
| 次作 | キューブ2:ハイパーキューブ |
| allcinema | |
| IMDb | |
『キューブ 』(CUBE) は1997年制作のカナダ映画。監督はヴィンチェンゾ・ナタリ。日本での公開は1998年9月12日。
目次 |
[編集] 概要
立方体(キューブ)で構成されトラップが張り巡らされた謎の迷宮に、突如放り込まれた男女6人の脱出劇を描く。「ワンセット物で登場する役者は7人」という低予算作品ながら、その斬新なデザインと展開の読めないストーリー、役者陣の巧みな演技力によって、終始張り詰めた緊張感の中で物語が進んでゆく。
ビデオ版、DVD版に収録されているナタリ監督の短編映画「Elevated」が本作の原点である[1]。両作品に共通する特徴として「極限状態における登場人物の深層心理を上手く浮き彫りにし、スプラッター映画等とは異なる恐怖を味わえる」という点が挙げられる。“無機質で不条理なゲーム”ともとれる世界観は、現代社会に対する大きな謎掛けとも捉えられ、カルト映画となっている。
本作の人気に便乗し、幾つかの類似タイトル作品が出回った(原題には「CUBE」という言葉を使用していないにも関わらず、日本リリース時にそれを含んだ邦題を冠せられた物も存在する)。また、“正式な続編”である『キューブ2:ハイパーキューブ』『キューブ ゼロ』の監督は共にヴィンチェンゾ・ナタリではない。
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[編集] あらすじ
目が覚めると謎の立方体(CUBE)に捕らえられていた数人の男女。誰が何の目的で閉じ込めたのかも分からないまま、彼らは死のトラップが張り巡らされたこの立方体からの脱出を試みる。
[編集] 登場人物
- クエンティン
- 肉体派黒人男性。3人の子供がいるが、妻とは別居している。警察官という職業柄、その行動力でメンバーを牽引する。前半は彼がメンバーを出口に向かわせるための原動力となる。しかし、終盤では短絡的かつ利己的な性格が露呈し、リーダー格から凶暴な独善者へと変貌する。運動神経が良く、他の人たちと合流する前に罠のある部屋に入って首を切られそうになったらしいが、無事に回避している。
- ハロウェイ
- 中年独身女性。職業は精神科の開業医。博愛主義的な理想を持ち、正義感を振りかざしてキューブに閉じ込められた不条理に立ち向かう。口煩いフェミニストタイプであり、独善的で無神経な言動の目立つクエンティンとの折り合いが悪くなる。結局、クエンティンとの確執が原因で命を落とすことになる。
- レブン
- 数学科の女子学生。つまらない毎日を送っていた若者であったが、突然キューブに放り込まれてパニック状態に陥る。クエンティンのリーダーシップに助けられ、徐々にやる気を持ち始める。各部屋に刻まれた番号に気付き、キューブの暗号解読に天才的な才能を発揮する。
- レン
- 小柄な初老の男性。7つの刑務所から脱獄し、“アッティカの鳥”の異名を持つ。目の前のことだけに集中し、無駄なことは一切考えない主義。部屋の入り口から靴を投げ入れてトラップを見分ける方法を編み出す。他のメンバーと共に行動しているのは“靴”のためである。探知機に関する知識と脱獄犯としての経験を頼りに、序盤から淡々と出口を目指す。
- ワース
- 無気力な独身男性。真剣みがなく胡散臭い雰囲気から、クエンティンにスパイではないかと疑われる。物語の後半で自分がキューブ外壁の設計者であることを暴露、外壁は一辺が130mの立方体であること、そして出口は一つしかないことを語り、レブンにキューブ脱出への大きな情報を与える。
- カザン
- 他のメンバーから発見されるまでずっと部屋から動かなかったらしく、途中から参加した青年。行動上の特徴から何らかの精神障害を持つと思われる。現状把握がままならないためメンバーの足を引っ張るが、ハロウェイが献身的にサポートする。終盤に彼が因数分解の暗算を瞬時にやってのける才能の持ち主(参考:サヴァン症候群)であることが判明。暗号解読の切り札として活路を切り開いた。蛇足であるが、続編であるCUBE ZEROにて彼と同様の挙動・能力を有する人物が再び現れるシーンがあり、彼等のような存在が生まれる過程や、CUBEへ入るに至るまでの顛末が明らかとなる。
- オルダーソン
- オープニングに登場するスキンヘッドの男性。他のメンバーと合流することはない。オープニングの数十秒間であっけなく死亡するが、大変にショッキングな場面であるために、『部屋にはトラップが仕掛けられており、むやみに動くと危険である』という設定を出だしから視聴者に対して強烈に印象付けた。
[編集] CUBEの内部構造
一辺が約4.2mの立方体の小部屋からなる。 小部屋の上下左右前後の六面は全く同じ構造・デザインとなっており、中央に正方形のハッチ式扉が一つ、その扉を跨いで平行に走る2本の梯子が縦方向・横方向共に埋め込まれている。 さらに、壁は全面発光パネルとなっており、電子基板を連想させる幾何学的な模様が浮き出ている。 このような小部屋を1単位として、一辺が130mの立方体である外壁の内側にぎっしりと積み重なっている。 発光パネルの発色は部屋によって白・赤・青・緑・薄茶と様々であるが、カラーリングが意味するところは不明。 上記のように、どの部屋も基本構造は全く同じであるが、部屋によって殺人的なトラップが仕掛けられている場合がある。 扉は隣接する部屋の扉と連動しており、手動で自由に開閉し、そこから近傍の部屋を覗き込んだり、ハッチをくぐって移動することができる。 センサーおよびトラップには様々なタイプがあるが、どれも発動するまでは壁面に格納されているため、一見してトラップの有無を判別することは困難。 「罠のある部屋に入る」=「即死」というわけではなく、罠やセンサーの種類によっては、回避したり、発動させずに通過することもできる。 劇中で見られたセンサーおよびトラップは以下のものがある。
- センサー
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- 加圧・振動探知機
- 音声探知機(扉の開閉音には反応しないようになっている)
- 接触探知機
- 分子探知機(靴などには反応せず、人体に反応するようになっている。探知しやすくするためか、このセンサーが設置されている部屋は空気が乾燥している)
- トラップ
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- 格子網目状に張り巡らされたワイヤーナイフ(非常に鋭く、人体をも切断するワイヤー)
- ガスバーナー
- 薬品噴射(薬品には人体を溶かす効果がある)
- 円錐状に張り巡らされたワイヤーナイフ
- 無数の針
[編集] 部屋番号の謎
- 金属プレートの発見
- 各部屋をつなぐ通路内には、部屋番号のような数字が刻印された金属プレートが取り付けられている。レブンが最初に発見した。各部屋固有の3桁の数字が3つ記されており、ハッチから覗き込むことで隣接する部屋番号とともに確認できる。発見当初は番号の意味するところは不明であったが、クエンティンが数学専攻の学生であるレブンの眼鏡だけがアイテムとしてキューブ内に持ち込まれていることに関連づけ、部屋番号が何らかの“暗号”ではないかとの推理に至る。
- 素数トラップ仮説
- レブンはトラップが発動した部屋番号をすべて記憶しており、そのいずれにも素数が含まれていることに気づいた。素数がトラップナンバーとなっているという仮説を基に、次々と部屋を移動して行くことに成功する。しかし一向に出口は見えず、遂にはこの素数仮説が崩壊してしまう。
- 因数の数仮説
- 暗号法則の再考を迫られたレブンが行き着いた答えが、各数字の因数の個数がトラップの有無を決定付けているというもの。本説では素数だけでなく、素数のべき乗もトラップナンバーであるとする。すなわち、因数の個数が1となる数字はトラップナンバーとなる。因数分解を暗算で瞬時に行えるカザンが、この暗号解読におけるキーマンとなった。
蛇足であるが、続編の『CUBE ZERO』においては、CUBE管理者が自由にトラップの設定を手動で行うシーンがあり、本作との趣旨設定に大きなズレが生じている。
- デカルト座標仮説
- 部屋番号が3つの数字からなる理由について、それが三次元の座標を示しているという仮説。レブンは外壁設計者であるワースの情報から、CUBEは最大一辺26部屋からなることを概算している。そこで以下のようにして各数字の各位の数字を足し合わせることでマッピングが可能であると考えた。たとえば、(898,552,175)という部屋番号であれば、(8+9+8,5+5+2,1+7+5)となり、(26,12,12)という端の部屋であることがわかる。しかし、レブンは27の座標を持つ部屋を、CUBE中央部にて見つける。そのことで本仮説は棄却されるが、部屋番号が三次元空間内の位置を示すものであることの発見として重要である。
- 順列組合せ移動説
- デカルト座標仮説はあくまでも初期値を示すものであり、実際は各部屋が数字に従って移動しているとする説。ワースがレンの死体を再発見した端部屋において、レン死亡時に隣接していたはずの部屋がなくなっていることから展開された。レブンの解釈では、部屋の移動は部屋番号の各桁の数字を順列に従って引き算すれば良いとのこと。確かに、順列に従って引き算をすれば3回で一巡して元の位置に戻る。本説により、27番目の部屋がCUBE外部へと続く架橋通路となっていることを確信し、暗号の謎をほぼ解決できたといえる。
ただし、実際に部屋が動くためには多くの隙間が必要となる上に、すべての部屋が同時に動いているとは考えにくい。
以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 出演
[編集] 続編
- 『キューブ2:ハイパーキューブ』(Cube 2: Hypercube、2002年)
- 3次元から4次元になるなどさらに進化したキューブが登場。
- 『キューブ ゼロ』(Cube Zero、2004年)
- 完結編。すべての謎が解かれる。時代設定が『キューブ』『キューブ2』より前。
[編集] 脚注
- ^ ただし、DVDファイナル・エディション版には収録されていない。

