香港地下鉄メトロキャメル電車 (直流)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
香港地下鉄メトロキャメル電車 (直流)
荃湾線メトロキャメル電車
基本情報
製造所 メトロキャメルアルストム
製造年 1977年 - 1997年
製造数 762両(市區線760両95本・運用中)
運用開始 1979年10月1日
主要諸元
編成 6Ⅿ2T(8両編成)
軌間 1,432 mm
電気方式 直流1,500V
最高運転速度 80 km/h km/h
設計最高速度 90 km/h km/h
起動加速度 6M2T編成:3.6 km/h/s
8M・6M・4M編成:[1]4.68 km/h/s
減速度(常用) 6M2T編成:3.6 km/h/s
8M・6M・4M編成:[1]4.86 km/h/s
減速度(非常) 5.04 km/h/s
車両定員 375人
車両重量 (電動車) 40.5 t
(付随車) 28.1 t
編成重量 299.2 t
全長 (先頭電動車) 22,850 mm
(中間電動車) 22,000 mm
(中間付随車) 22,330 mm
全幅 3,110 mm
全高 3,910 mm
主電動機 直流直巻電動機
I-Stock:MB-518-AR
I-Stock以外:GEC G313AZ
主電動機出力 83 kW (GEC製主電動機連続定格)
99 kW (GEC製主電動機1時間定格)
109 kW(三菱製主電動機1時間定格)[2]
駆動方式 WN駆動
歯車比 82:15 (5.47:1)
編成出力 (8両編成・1時間定格)2,376 kW
(8両編成・1時間定格・I-Stock混合編成がある)2,476 kW
制御装置 I-Stock:三菱製RCT 電機子チョッパ制御
I-Stock以外:GECGTO素子による電機子チョッパ制御
制動装置 電気指令式空気ブレーキ
回生ブレーキ
保安装置 ATOATP
備考 8M・6M運行終了
テンプレートを表示

香港地下鉄メトロキャメル電車は、香港鉄路港鉄)の直流通勤形電車

概要[編集]

メトロキャメル電車は、1973年香港地下鉄開業に備え、イギリスメトロキャメル (Metro-Cammell) 社(後にフランスアルストム社に吸収)で製造された車両である。合計762両製造され、MTRを代表する車両である。

同車は、1979年10月1日に開業した観塘線で使用され、その後開業した各路線でも使用された。 現在は荃湾線港島線観塘線将軍澳線で使用されている。

制御方式は、GTO素子による電機子チョッパ制御である。

6M2Tの強力編成を構成する。

更新工事[編集]

更新前 (1991年)
更新後
更新後の外見
非常用インターホン

1998年から2001年にかけて、車体内外装・電装機器関係の更新工事が開始された。その結果、前面形状が一新され、大きく印象を変える事となった。車内も更新されているが、ステンレス製の椅子などは、従来のまま残されている。この工事は、オーストラリアゴニナン社が出張工事で担当している。

更新の結果、製造後50年近く経過した現在も、MTRの中心車両として活躍を続けている。 新型車両の増備に伴い2023-27年までに全編成が置き換えられる予定である。

車両番台区分[編集]

CM番台(車両番号:A/C101-170、B/C401-435) 観塘線:(観塘駅~油麻地駅間)開通時、1973年から1974年までメトロキャメル社から購入。当初、制御装置はカム軸式抵抗制御を採用したが、現在は電機子チョッパを採用している。

CT番台(1次車:A/C171-236、B/C436-479、2次車:A237-247) 観塘線:荃湾線開通時、1976年から1979年までメトロキャメル社から購入。当初、制御装置はCM番台と同じ抵抗制御を採用したが、現在は電機子チョッパを採用している。

I番台(車両番号:A/C248-256):港島線開通時、1979年から1980年までメトロキャメル社から購入。三菱RCTチョッパを採用しているため、他番台より制動時の静音性が高い。

G番台(車両番号:A/C257-269、B/C480-485):観塘線(観塘駅~鰂魚涌駅)開通時、1982年から1983年まで増備した車両。電機子チョッパを採用している。

H番台(車両番号:A/C270-290、B/C486-496) :信号システムの改善時、1987年から1989年までGECアルストム社から購入。電機子チョッパを採用している。

脚注[編集]

関連項目[編集]