コンテンツにスキップ

見世物学会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
見世物学会
設立 1999年
目的 「見世物」の魅力を確認し、その周辺の日本の文化との繋がりを探る
本部 埼玉県越谷市
公用語 日本の旗 日本
会長 鵜飼正樹
職員数
5名
ウェブサイト www.misemonogakkai.com ウィキデータを編集
テンプレートを表示

見世物学会(みせものがっかい)は、1999年11月に設立された研究会。文化人類学者山口昌男、文学者種村季弘、俳優小沢昭一をはじめとする研究者と、見世物業界(藤平興行、大寅興行、安田興行)の人々が中心となり、会員約130名によって設立された。

同会のウェブサイトによれば、見世物にはサーカスお化け屋敷、見世物小屋を含み、昭和30年代には50を超えていた小屋が今日では珍しい光景になり、体験者も激減したが、歌舞伎をはじめとするさまざまな日本芸能のルーツの一つであり、同会は、日本にわずかに残る見世物の魅力を確認し、その周辺の日本の文化とのつながりを探る人たちの集いである。

概要

[編集]
  • 事務局:埼玉県越谷市
  • 年会費:一般8,000円、学生4,000円
    • 会員特典:学会誌『見世物』、学会紙「大見世物」、総会講演会 無料

役員等

[編集]

総会・開催イベント

[編集]

1999年

[編集]
  • 5月29日 世紀末大放談会-東京・新宿 西向天神
    • ギリヤーク尼崎(大道舞踏)
    • 「ろくろ首から考えるのこころだ」- 西村太吉、田之倉稔、上島敏昭(実演)、安田春子、大野裕子、平岡正明、鵜飼正樹、橋爪紳也、和田修、水木しげる
    • スライド「女ターザン」- 内藤正敏、斉藤宗男 協力:東京チンドン、四谷三寸一同
  • 5月30日 「いかがわしさについて」- 高山宏、種村季弘、山口昌男、田之倉稔、畑中純
  • 11月 第1回総会-東京・御茶ノ水 中央大学講堂
    • 学会設立総会「文化の仮設性について」- 山口昌男、種村季弘

2000年

[編集]
  • 11月19日 第2回総会-大阪 飛田新地料理組合講堂 料亭百番
    • 「大阪の盛り場、千日前の娯楽」- 講師:竹村民郎、西村太吉、田之倉稔、種村季弘、山口昌男、橋爪紳也
    • 「見世物 旅と芸」- 坂本健一(元吉本オートバイサーカス)、坂入尚文 協力:ちんどん通信東西屋

2001年

[編集]
  • 11月11日 第3回総会-東京・千駄ヶ谷 東医健保会館
    • 「油絵は見世物であった」- 青木茂、西村太吉、田之倉稔、坂入尚文

2002年

[編集]
  • 11月5日 第4回総会-東京・新宿 紀伊国屋ホール
    • 「垣間見せる異界 いかがわしく輝く見世物」- 康芳夫、斉藤宗男、西村太吉、坂入尚文
    • 「見世物へのまなざし」- 小沢昭一、山口昌男、坂入尚文

2003年

[編集]
  • 11月27日 第5回総会-東京・池尻大橋 東山住区センター会館
    • 「歌舞伎・見世物・演劇」- 和田修
    • 西村太吉、坂田春男、山口昌男、岡本敏子

2004年

[編集]
  • 11月14日 第6回総会-京都 ぱ・る・るプラザ
    • 「女たちの見世物 - 見世物小屋の過去、現在、展望」- 鵜飼正樹、大野裕子、安田春子、藤平松太郎、西村太吉、山口昌男
    • 「見世物小屋 旅芸人・人間ポンプ一座~」特別編集版上映 協力:ヴィジュアルフォークロア・北村皆雄

2005年

[編集]
  • 11月26日 第7回総会-名古屋 大須演芸場
    • 「江戸 名古屋の見世物」/『大須歌舞伎』- 岩田信市、足立秀夫、『節談節付説教』- 関山和夫
    • 「名古屋の見世物」- 武藤真、西村太吉、坂田春夫

2006年

[編集]
  • 11月11日 第8回総会-東京 麻布十番温泉
    • 「アジアをまたぐ露店という見世物-インドの行商ヴァギリの研究」- 岩谷彩子
    • 田之倉稔、坂入尚文

2007年

[編集]
  • 2月24日 特別企画-東京・浅草 木馬亭
    • 「見世物の地下水脈」- 西村太吉、坂田春夫、山口昌男、田之倉稔、坂入尚文
  • 11月7日 第9回総会-横浜・野毛 叶屋
    • 「悪所から-いかがわしい『野毛』と大道芸祭」- 福田豊
    • 「山口百恵は菩薩である」- 平岡正明、与那原恵、田之倉稔、坂入尚文 協力:叶屋

2008年

[編集]
  • 11月15日 第10回総会-京都・島原 旧揚屋・井筒屋
    • 「欧米における14世紀葬儀人形から現代蝋人形への系譜」- 川井ゆう
    • 西村太吉、田之倉稔、坂入尚文 協力:京都造形芸術大学関本研究室

2009年

[編集]
  • 11月28日 第11回総会-東京 湯島聖堂斯文会館講堂
    • 「妖怪文化の脈動-江戸時代と近代の広がりと視覚装置 - 湯本豪一
    • 西村太吉、坂田春夫、田之倉稔、坂入尚文

2010年

[編集]
  • 11月28日 第12回総会-東京 早稲田大学小野記念講堂
    • 「説教師-明治末から現代まで」-説教節政太夫
    • 田之倉稔、西村太吉、坂入尚文 協力:和田修

2011年

[編集]
  • 11月19日 第13回総会-東京藝術大学美術学部第一講義室 
    • 第一部 特別公演「生人形の棲息領域とその後」- 南嶌宏
    • 第二部 放談会「見世物の棲息領域」- 青木茂、秋山祐徳太子、佐藤一郎、南嶌宏、田之倉稔、西村太吉、坂入尚文、柳誠、細田秀明

2012年

[編集]
  • 11月17日 第14回総会-武蔵野美術大学一号館一〇三講義室
    • 序-「魔術と藝術のはざまに」- 新見隆
    • 第一部 「天井桟敷と見世物の復権」- 九條今日子、笹目浩之、田之倉稔、門伝仁志
    • 第二部 「オートバイサーカスと見世物小屋のゆくえ」- 藤田昭範、坂本健二、坂入尚文、西村太吉、ケント・ダール

2013年

[編集]
  • 11月10日 第15回総会-東京藝術大学美術学部第三講義室         
    • 第一部 追悼放談会「種村季弘・小沢昭一、山口昌男 追悼」- 西村太吉、坂入尚文、石塚純一、上島敏昭、秋山祐徳太子、真島直子、山口ふさ子、岩田信市 他
    • 第二部 「佐伯俊男・会田誠 変態絵画と見世物小屋の境界感覚」- 福住治夫、佐藤一郎、坂入尚文

2014年

[編集]
  • 11月15日 第16回総会-慶應義塾大学北館ホール
    • 第一部 「越境する芸能 見世物」- 安田春子、大野裕子、西村太吉、門伝仁志、柳誠、鵜飼正樹、ぴょん子太夫
    • 第二部 「見世物と土方巽 見世物と舞踏・演劇」- 麿赤児、梅山いつき、森下隆、小島政治、大須賀勇、細田麻央、坂入尚文
    • 特別展示 ①内藤正敏「見世物看板大写真展再現」②「土方巽アーカイブの秘蔵資料から」

2015年

[編集]
  • 11月21日 第17回総会-東京 新宿花園神社境内見世物小屋
    • 第一部 「興行女相撲の残したもの」- 亀井好恵
    • 第二部 「見世物と土方巽の舞踏における『見せない』視覚文化論越えて」- カディア・チェントンツェ

2016年

[編集]
  • 11月5日 第18回総会-大阪 なんば紅鶴(レジャービル味園内)
    • 第一部 「塔の見世物・塔という見世物」- 細馬宏通
    • 第二部 「ちんどん屋! 仮装の楽隊」- 林幸治郎、ジャージ川口、赤江風見花

2017年

[編集]
  • 11月26日 第19回総会-東京・浅草 木馬亭
    • 第一部 「小沢一郎さんに捧ぐ 日本のストリップ70年史 額縁ショウから現在まで」- 西条昇
    • 第二部 座談会「ストリップ・見世物なんでもかんでも」- 西条昇、小泉信一、西村太吉、秋山祐徳太子
    • 坂入尚文

2018年

[編集]
  • 5月27日 見世物学会第一回若手研究会「見世物の拡張」-東京・神田神保町 美学校
    • 「GGアリンの見世物的糞便学」- 後藤護
    • 「石井輝男と継ぎ接ぎの時代」-  山田宗史                
  • 11月17日 第20回総会-東京・中野 space&cafe ポレポレ坐 
    • 特別対談「見世物としてのサーカス」- 本橋成一、鵜飼正樹
    • 特別展示「天幕の見世物小屋、サーカスの時間-本橋成一資料コレクションを中心に」

外部リンク

[編集]