稲田定雄
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稲田 定雄(いなだ さだお、1909年7月1日 - 1993年12月17日[1])は、日本のロシア文学者、歌人、作家。
生涯
[編集]福岡県八幡市(現北九州市)生まれ。1934年大阪外国語学校ロシア語科卒。日本ロシア文学会理事。国鉄門司鉄道局勤務、実業之世界社および日露通信社の記者、陸軍航空通信学校教官などの経歴を有する。
交通新聞に私小説的な作品である『或る女の横顔』を連載。姉妹編として短編集『妻の体温』がある。また「創作」(若山牧水が創始者)に参加した歌人でもあり、昭和万葉集に作品が収められている。
著作
[編集]小説
[編集]- 『妻の体温』(雁書館) 1981.12
- 『或る女の横顔』(雁書館) 1981.12
歌集
[編集]- 『自然発火』(金山堂書店) 1958.7
- 『危ふき均衡』(短歌新聞社) 1975.5
翻訳
[編集]- 『鉄はいかに鍛へられるか』(ニコラーイ・オストローフスキイ、共訳、文学案内社) 1936
- 『嵐に生れ出づるもの』(オストロフスキイ、第一書房) 1938
- 『コッホの生涯 フィルヒョウ伝をかねて』(N・A・セマシコ、東邦社) 1943
- 『レールモントフ抒情詩集』(創元文庫) 1952
- 『愛について』(ガリーナ・ニコラーエヴァ、現代社、現代新書) 1956
- 『抒情詩』(レールモントフ、 筑摩書房、世界文学大系26) 1962
- 『イヴァーン・デニーソヴィチの一日』(ソルジェニーツィン、角川文庫) 1968
- 『プーシキン 抒情詩』(平凡社、世界名詩集23) 1968
- 『サルタン王ものがたり』(プーシキン、角川文庫) 1969
- 『父と子』(ツルゲーネフ、潮文庫) 1971
- 『長崎の雨』(イリヤー・エレンブールク、勁草書房) 1971
- 『パステルナーク詩集』(角川書店、世界の詩集) 1972
- 『マヤコフスキー詩集』(角川書店、世界の詩集) 1973
- 『せむしの小馬』(エルショーフ、角川書店) 1978.3
脚注
[編集]- ^ 『現代物故者事典1991~1993』(日外アソシエーツ) 1994年 p.74
参考
[編集]- 『長崎の雨』訳者紹介文
- 『妻の体温』星加輝光「稲田氏の小説のことなど」