目良浩一
目良 浩一(めら こういち、1933年10月13日[1] - 2019年12月17日[2])は、日本出身の都市研究者。社会工学者。都市経済工学者。交通工学者。南カリフォルニア大学名誉教授。ウィラメット大学経営大学院客員教授など。歴史の真実を求める世界連合会創設者・初代代表。福岡県出身[3]。
人物と経歴
[編集]朝鮮京城府生まれ。福岡県立伝習館高等学校から、東京大学に進学。1957年、東京大学工学部建築学科卒業時は総代。卒業設計を手伝いにきていた女性と結婚。大学卒業後は同大学大学院建築学専攻修士課程に進学し、丹下健三に師事。建築家志望であったが、[4] 1959年、同大学院修士課程修了後、博士課程進学の直後、フルブライト留学生として都市計画・都市経済学分野を修めるべく渡米し、プリンストン大学建築学部大学院都市計画学専攻修士課程に進学。同大学院修了後はハーバード大学大学院博士課程に進学し、1963年9月、同大学都市地域計画学博士課程を修了[3]し、ハーバード大学経済学部都市計画分野助教授[5][3][6]を経て、1969年より世界銀行都市開発局勤務。同銀行の開発事業方面に従事の後財団法人国際開発センター主任研究員を経て、1975年に筑波大学社会工学系教授(都市計画主専攻担当)[7]。東京大学工学部都市工学科非常勤講師[8][9]。1976年、「Income Distribution and Regional Development」(University of Tokyo Press)で第19回日経・経済図書文化賞本賞受賞。
1982年に再び世界銀行勤務。1986年、東京国際大学商学部教授[10][11]就任。
1995年から2008年までは、南カリフォルニア大学経済学部教授[12][13](国際ビジネス講座担当)。
2006年、ロサンゼルスにて非営利活動法人「日本再生研究会」を設立し、同会理事長。日本の将来を健全にするためとして、日本の近現代史を会員とともに研究し、2012年に著書を出版した[14]。2014年に歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)を発足させ、日本人の名誉を守るためとして「慰安婦奴隷説」のような歴史観の普及に対する反対運動を展開。米国グレンデール市に対する「慰安婦像」撤去訴訟に参加した[15][16]。2014年10月、「朝日新聞を糺す国民会議」に参加。朝日新聞を提訴する原告団の一員となる(請求棄却で確定)。
2019年12月17日、ニュージャージー州プリンストンの自宅で死去したことがGAHTから公表された[2][17]。
著書
[編集]- 現代建築を動かすもの(浜口隆一と共著編、彰国社、1958)
- Income Distribution and Regional Development(所得分配と地域開発)(東京大学出版会、1975)
- 「東京問題(プロブレム)」の解決策―エコノミストの分析と提言(宮尾尊弘、坂下昇と共著、HBJ出版局、1988)
- 土地税制の研究―土地保有課税の国際比較と日本の現状(坂下昇、田中一行、宮尾尊弘と共著、日本住宅総合センター、1992)
- Asia's Financial Crisis and the Role of Real Estate(Bertrand Renaudと共著編、M.E. Sharpe, 2000)
- マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人! (井上雍雄、今森貞夫と共著、桜の花出版、2012)
- Comfort Women not “Sex Slaves”: Rectifying the Myriad of Perspectives (English Edition)(Xlibris US、2015年)
- Whose Back Was Stabbed? : FDR's Secret War on Japan (Hamilton Books、2017年)
- アメリカに正義はあるのか:グレンデール「慰安婦像」撤去裁判からの報告(ハート出版、2018)
- 「平和に対する罪」はアメリカにこそある:在米日本人学者が明かす「太平洋戦争」の真実(ハート出版、2019)
参考文献
[編集]- 笹原克(2014)『浅田孝 つくらない建築家、日本初の都市プランナー』オーム社
- 伊藤滋(2019)『旅する街づくり』万来舎
脚注
[編集]- ^ 『現代物故者事典2018~2020』(日外アソシエーツ、2021年)p.540
- ^ a b “目良浩一代表 逝去”. 歴史の真実を求める世界連合会 (2019年12月18日). 2019年12月19日閲覧。
- ^ a b c 伊藤(2019)
- ^ 伊藤(2019)。クラスでも海外文献の勉強会を主宰する等、学生達をリードする存在であったが、自分の頭に描くデザインを実際に自身が建築図面に描くと、パースの彩り等が劣るなど、その方面における能力の限界を感じたようである
- ^ 目良 浩一(1980)ハーバート大学大学院における自由な学究生活『筑波フォーラム』9, 97-98
- ^ 笹原(2014)
- ^ 目良浩一, 「交通投資の地域開発効果予測のためのモデル作成の試み : 中間報告」『地域学研究』 11巻 1980年 p.1-15, doi:10.2457/srs.11.1
- ^ 目良浩一(1981)筑波研究学園都市と国際科学技術博覧会 (<特集1>国際科学技術博覧会)『筑波フォーラム』14
- ^ 目良浩一, 「立地論についてのコメント」『地域学研究』 12巻 1981年 p.275-277, doi:10.2457/srs.12.275
- ^ 目良浩一, 「Book Reviews」『The Economic Studies Quarterly』 43巻 1号 1992年 p.86-87, doi:10.11398/economics1986.43.86
- ^ 目良一, 林育男, 柴田徳衛 ほか, 「東京問題 : 国際化の中でとらえたわが国都市・地域問題の展望」『日本不動産学会誌』 5巻 4号 1990年 p.3-39, doi:10.5736/jares1985.5.4_3
- ^ 目良浩一, 「世論にみる土地政策: 政策決定方法に問題」『日本不動産学会誌』 11巻 1号 1996年 p.57-61, doi:10.5736/jares1985.11.57
- ^ 揺らぐアメリカ資本主義 - 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
- ^ 『マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!』桜の花出版、2012年。
- ^ 『アメリカに正義はあるのか』ハート出版、2018年。
- ^ 『「平和に対する罪」はアメリカにこそある』ハート出版、2019年。
- ^ “「歴史の真実を求める世界連合会」代表の目良浩一氏さん死去”. zakzak (2019年12月19日). 2024年1月12日閲覧。