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[[ファイル:Macaronigratin.jpg|thumb|200px|グラタンの調理例(写真はホワイトソースを使ったマカロニグラタン)]]
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'''グラタン'''({{lang-fr-short|gratin}})は、[[フランス]]の[[ドーフィネ]]地方が発祥の地<ref>[http://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/0412/02.html 「料理食材大辞典」主婦の友社発行をもととした農林水産省の消費者相談「ドリア、ハヤシライス、グラタンの語源を知りたい」回答]2010年12月30日閲覧。</ref>といわれる[[郷土料理]]から発達した[[料理]]である。[[アメリカ合衆国]]においては、第3代[[大統領]][[トマス・ジェファーソン]]が好物のマカロニと[[パルメザンチーズ]]を組み合わせて作らせた、との説も流布されている<ref>21世紀研究会編『食の世界地図』文藝春秋・72P</ref>。食材を加熱する際に焼きすぎてしまったものが発祥とされ{{要出典|date=2010年12月}}、「[[オーブン]]などで料理の表面を多少焦がすように調理する」という調理法、およびその調理法を用いて作られた料理の両方を意味する。この調理法を用いたものはすべてグラタンであり、[[デザート]]用に作られるものなどもある。
'''グラタン'''({{lang-fr-short|gratin}})は、[[フランス]]の[[ドーフィネ]]地方が発祥の地<ref>[http://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/0412/02.html 「料理食材大辞典」主婦の友社発行をもととした農林水産省の消費者相談「ドリア、ハヤシライス、グラタンの語源を知りたい」回答]2010年12月30日閲覧。</ref>といわれる[[郷土料理]]から発達した[[料理]]である。食材を加熱する際に焼きすぎてしまったものが発祥とされ{{要出典|date=2010年12月}}、「[[オーブン]]などで料理の表面を多少焦がすように調理する」という調理法、およびその調理法を用いて作られた料理の両方を意味する。この調理法を用いたものはすべてグラタンであり、[[デザート]]用に作られるものなどもある。


日本では、「[[ベシャメルソース]]を用いたものをグラタンと呼ぶ」というイメージが強いが、それはグラタン全体の一部でしかない。
日本では、「[[ベシャメルソース]]を用いたものをグラタンと呼ぶ」というイメージが強いが、それはグラタン全体の一部でしかない。
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日本の洋食店でも良く目にするマカロニグラタンは、先の『料理の手引き』にも掲載されており(原書における表記は"Macaroni au Gratin")、調理手順は、マカロニと刻んだマッシュルームと[[ベシャメルソース]]を混ぜ、バターを塗ったグラタン皿にのせて、おろしチーズとパン粉をふってオーブンで焼くというもので、日本における調理法とほとんど変わらない<ref>『エスコフィエフランス料理』Georges Auguste Escoffier著/角田明訳、柴田書店、p1119</ref>。
日本の洋食店でも良く目にするマカロニグラタンは、先の『料理の手引き』にも掲載されており(原書における表記は"Macaroni au Gratin")、調理手順は、マカロニと刻んだマッシュルームと[[ベシャメルソース]]を混ぜ、バターを塗ったグラタン皿にのせて、おろしチーズとパン粉をふってオーブンで焼くというもので、日本における調理法とほとんど変わらない<ref>『エスコフィエフランス料理』Georges Auguste Escoffier著/角田明訳、柴田書店、p1119</ref>。[[アメリカ合衆国]]においては、第3代[[大統領]][[トマス・ジェファーソン]]が好物のマカロニと[[パルメザンチーズ]]を組み合わせて作らせた、との説も伝わっている<ref>21世紀研究会編『食の世界地図』文藝春秋・72P</ref>。





2013年3月30日 (土) 17:53時点における版

グラタンの調理例(写真はホワイトソースを使ったマカロニグラタン)

グラタン: gratin)は、フランスドーフィネ地方が発祥の地[1]といわれる郷土料理から発達した料理である。食材を加熱する際に焼きすぎてしまったものが発祥とされ[要出典]、「オーブンなどで料理の表面を多少焦がすように調理する」という調理法、およびその調理法を用いて作られた料理の両方を意味する。この調理法を用いたものはすべてグラタンであり、デザート用に作られるものなどもある。

日本では、「ベシャメルソースを用いたものをグラタンと呼ぶ」というイメージが強いが、それはグラタン全体の一部でしかない。

フランス料理としてのグラタン

オーギュスト・エスコフィエ著『料理の手引き』(Le Guide Culinaire)では、以下の4種類に分類されている。

グラタン・コンプレ
加熱していない食材の上にソースをかけて焼く。
グラタン・ラピット
下処理として食材を加熱してからソースをかけて焼く。その際、下処理した際の煮汁をソースに溶かし込む。
グラタン・レジェ
マカロニニョッキなどのパスタにソースを絡めて、溶かしバターとパン粉で焦げ目をつける。日本でもよく食される「マカロニグラタン」はこの調理法に分類される。
グラッサージュ
底の浅い鍋に食材と煮汁のフォンを入れ、落とし蓋をした後オーブンで加熱。その後ソースに煮汁のフォンを加え平皿に食材を盛り、ソースをかけた後オーブンで焼き色がつくくらい焼く。

日本の洋食店でも良く目にするマカロニグラタンは、先の『料理の手引き』にも掲載されており(原書における表記は"Macaroni au Gratin")、調理手順は、マカロニと刻んだマッシュルームとベシャメルソースを混ぜ、バターを塗ったグラタン皿にのせて、おろしチーズとパン粉をふってオーブンで焼くというもので、日本における調理法とほとんど変わらない[2]アメリカ合衆国においては、第3代大統領トマス・ジェファーソンが好物のマカロニとパルメザンチーズを組み合わせて作らせた、との説も伝わっている[3]


日本におけるグラタンの概要

ここで日本で一般的に知られている洋食のグラタンを主に紹介する。

ベシャメルソースを用いたグラタン

主にベシャメルソースと具(魚介類野菜、マカロニ、コンビーフなど)を絡めて、耐熱皿に盛り、チーズをかけて器ごとオーブンで焼いた料理。

現在では冷凍食品などでも広く提供され、冷凍食品として販売されているものは、冷凍のままでオーブンで焼くものと、電子レンジで解凍するものがある。共通しているのは表面にこんがりと焦げ目をつけることである。

オニオングラタンスープ

オニオングラタンスープは、タマネギを炒めてコンソメを注ぎ、耐熱カップに入れてフランスパンを一切れ浮かべ、チーズなどをかけてオーブンで焼いたものである。フランスでは家庭や屋台で提供される庶民料理。

関連項目

出典

  1. ^ 「料理食材大辞典」主婦の友社発行をもととした農林水産省の消費者相談「ドリア、ハヤシライス、グラタンの語源を知りたい」回答2010年12月30日閲覧。
  2. ^ 『エスコフィエフランス料理』Georges Auguste Escoffier著/角田明訳、柴田書店、p1119
  3. ^ 21世紀研究会編『食の世界地図』文藝春秋・72P