「ICOCA」の版間の差分

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*2005年[[10月1日]] ICOCA電子マネーサービス開始。これによりICOCAでショッピングが可能に。
*2005年[[10月1日]] ICOCA電子マネーサービス開始。これによりICOCAでショッピングが可能に。
*2005年[[11月10日]] [[PiTaPa]]との相互利用開始を正式発表。
*2005年[[11月10日]] [[PiTaPa]]との相互利用開始を正式発表。
*[[2006年]][[1月21日]] ICOCA・PiTaPa相互利用開始予定、これにより近畿圏の私鉄でも利用が可能になる。またJR東日本の新潟近郊区間の一部でSuicaサービス導入予定、これにより新潟近郊区間の一部でもICOCAが利用可能にな
*[[2006年]][[1月21日]] ICOCA・PiTaPa相互利用開始これにより近畿圏の私鉄でも利用が可能になる。またJR東日本の新潟近郊区間の一部でSuicaサービス導入により新潟近郊区間の一部でもICOCAが利用可能になった
*2006年[[1月28日]] モバイルSuicaサービス開始。Suicaとの相互利用によりICOCAエリアでも使用可能。但しICOCAエリアでは乗車機能のみ利用可能で定期券機能と電子マネー機能は利用不可。利用するには対応携帯電話機の購入とクレジットカード「VIEW Suica」の申し込みが必要。
*2006年[[1月28日]] モバイルSuicaサービス開始。Suicaとの相互利用によりICOCAエリアでも使用可能。但しICOCAエリアでは乗車機能のみ利用可能で定期券機能と電子マネー機能は利用不可。利用するには対応携帯電話機の購入とクレジットカード「VIEW Suica」の申し込みが必要。
*2006年[[2月1日]] SMART ICOCAが発行予定。クレジット機能を搭載したICOCAであり、これによりICOCAがキャッシュレスで素早くチャージ(入金)・決済できる様になる。[[NicoPa]]片利用開始予定。
*2006年[[2月1日]] SMART ICOCAが発行予定。クレジット機能を搭載したICOCAであり、これによりICOCAがキャッシュレスで素早くチャージ(入金)・決済できる様になる。[[NicoPa]]片利用開始予定。

2006年1月21日 (土) 02:37時点における版

ICOCA(イコカ)は、JR西日本の運賃決済用ICカード

ストアードフェアシステムJスルーカードのICカード版で、定期券の機能と電子マネー機能を併せ持つカードである。ICオペレーティングカード(IC Operating CArd)の略であるが、大阪弁の「行こか」とも掛けた親しみやすい名称としている。

2003年11月1日から、関西圏アーバンネットワークで使用が開始された。

キャッチコピーは「ICOCAで行こか」、イメージキャラクター仲間由紀恵とイコカモノハシである。

開始当初はデポジットとして500円を預けて利用するICOCAは関西人受けしないとも言われていたが、ICOCAの予想以上の利便性で着実に浸透し、サービス開始のわずか5ヶ月余りで100万枚を突破した。


ファイル:Kaisatuguchi.jpg
JR宝塚線(福知山線伊丹駅ICOCA対応の改札口 乗客は自動改札機にある読み取り機にICOCA定期券やICOCAをタッチして通っている。通常の投入よりも瞬時に認識されるのでタッチして開くICOCAが便利ともいえる。

概要

ソニーが開発した非接触方式ICカードFeliCaを採用しており、JR東日本などで使用できるSuicaとは2004年8月1日から相互利用が開始された(但しこども用ICOCAはSuicaエリアでは利用できない。これはストアードフェアシステム対応の各種カードにこども用が存在するのが関西都市圏の交通機関各社局のみという事もある。)。また2006年1月21日からは近畿圏の私鉄(PiTaPa導入事業者)でもICOCAの利用が可能になり、JR西日本と私鉄の相互利用が首都圏に先駆けて開始される。

ICOCAの名称はJR西日本の登録商標である。

ICOCAの利用方法

非接触型のICカードであるため、財布やパスケースに入れたまま自動改札機に軽くタッチするだけで改札を入出場する事ができる。従って自動改札機を通る度にその都度パスケースから取り出す必要がない。但しICOCAと自動改札機との通信を確実に行わせるため、パスケースなどを自動改札機に触れさせる運用を図る目的で、関西では「タッチしていこか」というフレーズで浸透させている。改札を通る際にICOCAが正確に認証した場合は「ピッ」又は「ピピッ」と電子音が鳴ってゲートが開き、正確に認証されない場合又は使用できない場合は「ピピピピピ」と電子音が鳴り、即座にゲートが閉まる様になっている。またICOCAの残額が不足したり、又はICOCA定期券の有効期限が近付いた場合は電子音が変わり、知らせてくれる。

ICOCAでの私鉄線との乗り継ぎ

JR西日本線と私鉄線との乗り換え専用自動改札機(2枚投入が可能な自動改札機)を使用する際には磁気きっぷ・定期券を先に入れ、その次にICOCAをタッチすると、自動改札機で自動精算して通る事ができる(鶴橋駅の大阪環状線・近鉄線乗換改札口、三国ヶ丘駅の阪和線・南海線乗換改札口)。

ICOCAの宣伝・広告

ICOCAは、テレビCM・駅のポスター・広告などに於いて、近畿圏のみで宣伝されている。

ICOCAマスコットキャラクター

マスコットキャラクターとして、名は「イコカモノハシ」、又は「カモノハシのイコちゃん」という名の青いカモノハシがある。

カモノハシが選ばれた理由は、以下の3つの特徴を持っているからである。

  • 「先進性」(哺乳類なのに卵から産まれたり、鳥類を連想されるくちばしを持っていたりする)
  • 「機能性」(泳ぎに活用される尾や特大の水掻き、エサを漁るくちばしなどを持っている)
  • IC」(微弱な電波をくちばしで感じ取る事ができる)

また、「ICOCAって れば やくて あわせ」という文章の略でもある。 ICOCAのキャラクターとして定着してからは、JRのポスターなどでも専ら「カモノハシのイコちゃん」と称されている。

他に、「こどもICOCA」のサービス開始時に登場した「こども」のキャラクターとして「カモノハシのイコ太」と「カモノハシのイコ美」がある。この2つの愛称は公募により付けられたものである。

ちなみに、ICOCAのキャラクターは、いずれも漫画家の夏野ひまわりさんのイラストである。

ICOCAイメージキャラクター

イメージキャラクターは仲間由紀恵である。仲間由紀恵によるキャッチフレーズを叫ぶCMが好評で、関西の子供は「ICOCAでいこか~タッチしていこか~」と口ずさむ子が多い程人気である。仲間由紀恵とカモノハシのやりとりがコミカルに伝わるCMである。駅のポスターやパンフレットでも2人が描かれている。

ICOCAのキャッチフレーズ

ICOCAにはキャッチフレーズがあり、テレビCMやパンフレットなどで仲間由紀恵とイコカモノハシが呼び掛けている。

  • ICOCAサービスのキャッチフレーズ:「ICOCAでいこか~タッチしていこか~」
  • ICOCA電子マネーサービスのキャッチフレーズ:「ICOCAで買おか~タッチして買おか~」
  • ICOCA・Suicaの相互利用開始時、巨大化したイコちゃんが都内に出現し、「東京でもICOCA~」と仲間由紀恵が叫ぶテレビCMや広告のキャッチフレーズが数ヶ月間に亘って宣伝された。

ICOCAの種類とデザイン

ICOCAには大人用と子供用の2種類があり、それぞれノーマル版と定期券版があり、全4種類が発売されている。ICOCAのデザインは水色のカードだが、クレジット機能を経由して使えるSMART ICOCAはICOCAのデザインと異なり、ホワイトのカードに水色でイコカモノハシのイラストが印刷されてあるデザイン。またこどもICOCAは黄色で、イコカモノハシのイラストが印刷されているデザインであり、タッチすると「ピッ」の音と共に「ピヨピヨ」と子供が通った事を知らせる音も鳴る。

  • ICOCA
  • ICOCA定期券
  • こどもICOCA
  • こどもICOCA定期券
  • SMART ICOCA(後払い方式・クレジット機能)
  • SMART ICOCA定期券(同上)

ICOCAのチャージ(入金)方法

ICOCAにチャージ(入金)できる金額は、上限額20,000円までで、1,000円・2,000円・3,000円・5,000円・10,000円(5種類)の単位で何度でもチャージ(入金)が可能である。チャージ(入金)できる場所はICOCA使用可能エリアにあるICOCA対応の自動券売機とのりこし精算機、駅構内やホームに設置されている入金機、及びICOCA利用エリア内のみどりの窓口のいずれかで可能である。(※のりこし精算機でのチャージ(入金)は3000円まで)

ICOCAの有効期限と再発行

ICOCAの最後の利用日から10年間利用が無い場合、カードは失効となり、デポジットの返却はされない。 紛失した場合は、無記名である「ICOCA」及び「こどもICOCA」以外の所有者本人である事の証明が可能な券種では再発行が可能である。但し再発行には再発行手数料500円とデポジット500円の合計1,000円を現金で支払う必要がある。

ICOCA電子マネー

「ICOCA電子マネー」とは買い物の際に財布からお金を出したりせずに、あらかじめICOCAにチャージ(入金)した額を対応店舗でレジに設置された端末にタッチするだけで支払いを済ませる事ができるサービスである。ショッピングICOCAと考えても良い。Suicaとは異なり、初期のカードでも交換する事なくそのまま使える。

ICOCA電子マネーのキャッチフレーズは「ICOCAで買おか~、タッチして買おか~」である。これも仲間由紀恵がポスターなどで呼び掛けている。

「ICOCA電子マネー」のメリット

  1. 鉄道の利用も、ちょっとしたショッピングもICOCA1枚で可能。
  2. 小銭いらずでラクラクショッピング。
  3. Suicaとは異なり、今まで使っていたICOCAで、手続きなしでそのまま利用可能。

「ICOCA電子マネー」の利用可能店舗

詳しくは公式ホームページ

ハート・イン

デイリーイン

  • 大阪駅:フロートコート店・大阪1号店・大阪3号店・大阪4号店
  • 新大阪駅;新大阪1号店・新大阪2号店・新大阪3号店・新大阪4号店
  • 京都駅:京都1号店・京都2号店
  • 天王寺駅:天王寺1号店・天王寺2号店
  • 三ノ宮駅:三ノ宮1号店・三ノ宮2号店
  • 京橋駅:京橋店
  • 高槻駅:高槻店
  • 明石駅:明石店

(2024年5月11日現在)

「ICOCA電子マネー」を使用できるカード


「ICOCA電子マネー」の利用方法

ICOCA電子マネーを利用する際は、カードの発行換え(交換)などの特別な手続きは不必要で、従来のICOCAでそのまま使用可能である。

店舗で利用する際は、店員にICOCAで支払う事を伝え、自動改札機を通る時と同じ様に、自らでICOCAを店舗に設置されている端末にタッチするだけでよい。タッチすると「ピピッ」という音が鳴り、とてもスムーズに支払いができる。残高がなくなった場合は駅の自動券売機入金機のりこし精算機チャージ(入金)する事が可能。限度額の20,000円まで何度でもチャージ(入金)する事ができる。

なお、ICOCA電子マネーは、Suica利用可能エリアにある店舗では利用できない(その逆も同じ)。

SMART ICOCA

SMART ICOCA(スマート イコカ)とは、チャージ(入金)の際にチャージ(入金)機などに現金を入れなくても簡単にチャージできるカードである。このSMART ICOCAを持つには、JR西日本が発行するクレジットカード「J-WESTカード」に申し込む事が必要であり、このカードからクレジット経由でSMART ICOCAにチャージされる仕組みである。JCB・VISA・MASTERの3種類から選ぶ事が可能。また種類は2種類あり、通常の乗車機能を持つSMART ICOCAと定期券の機能を持たせたSMART ICOCA定期券がある。共に2006年1月から受付を開始する。

SMART ICOCAのクイックチャージ

SMART ICOCAはICOCAのチャージ(入金)方法と異なり、現金を入れずにチャージ(入金)が可能である。JR西日本発行のクレジットカード「J-WESTカード」を経由してSMART ICOCAにクイックチャージ(入金)する際は、自動券売機・入金機・クイックチャージ機でチャージ(入金)が可能、またSMART ICOCAにクイックチャージ(入金)できる金額は3,000円・5,000円・10,000円(3種類)の単位で何度でもクイックチャージ(入金)可能である。なおクイックチャージの限度額は1日20,000円・1ヶ月40,000円である。

SMART ICOCAの特別なサービス

SMART ICOCA利用者は、携帯電話やパソコンから利用履歴がスマートに確認する事が可能である。また乗車したり、定期券の購入でJ-WESTポイントが貯まり、ポイントでチャージ(入金)できたり、商品などがもらえたりする特典もある。

ICOCA利用可能エリア

ICOCAサービスは、下記の京阪神267駅とJR東日本エリアの首都圏・仙台・新潟地区で利用可能である。なお2006年1月21日からはPiTaPaとの相互利用開始に伴い、近畿圏の私鉄3社・155駅でも利用できるようになった。(2月1日には4社・局が加わり、315駅に拡大)。

※相互利用により下記のSuica利用可能エリアでもICOCAの使用が可能。但しSuicaエリア内でのチャージ(入金)はSuica対応カード発売機でのみ可。またICOCAエリア内では自動券売機・カード発売機で対応するSuicaエリアの乗車駅・降車駅名の履歴表示・印字は「JR東」と表示されるため、駅名を含む詳細な履歴が必要な場合はSuicaエリア内で表示・印字する事になる。また、逆にSuicaエリアで京阪神267駅で使用した履歴を表示・印字した場合は「JR西日本」と表示される。

ICOCAと相互利用しているSuicaエリア(首都圏・仙台都市圏)

※但し、Suicaグリーン券システムや、一部の駅での他社線乗換自動改札口での利用が出来ない(有人改札でのみ対応可)など、一部のサービス利用に制限あり。 ※子供用ICOCAはSuicaエリアでは使用できない。

ICOCAと相互利用するPiTaPaエリア

(2006年2月1日予定)

※子供用ICOCAはPiTaPaエリアでは使用可能である。

ICOCAと片利用するNicoPaエリア
(2006年2月1日予定)

ICOCAの発行枚数

ICOCAの発行枚数は予想以上に伸び、サービス開始の11月からわずか5ヶ月余りで100万枚を突破した。現在ではその倍の200万枚を突破している。

  • 213万枚突破(2005年11月)

ICOCAカードを用いた犯罪

JR西日本の駅員59名と委託社員10名が、ICOCAカードで乗車した後、窓口の処理機で乗車記録を消去するという手段で、無賃乗車を繰り返したとする不祥事があり、その行為はサービスが開始された2003年11月から2004年8月まで行われていたとされる。不正利用の総額は104,630円にのぼったが、処分が発表されたのみでJR西日本による謝罪はなかった。このうち駅員10名と委託社員5名の計15名は懲戒解雇となった。

ICOCAの歴史

  • 2003年6月28日7月26日 ICOCAモニターテストがJR神戸線(大阪~芦屋)・JR宝塚線(大阪~宝塚)・JR京都線(大阪~高槻)の駅(全22駅)で1,000名限定で開始。
  • 2003年11月1日 ICOCAサービスがアーバンネットワーク内で正式に開始。
  • 2004年3月 発行枚数が100万枚を突破。
  • 2004年8月1日 ICOCA・Suica相互利用開始。JR東日本のSuica利用エリアでICOCAが使用可能になった。同時にこどもICOCAサービス開始。子供もICOCAの使用が可能になった(但し相互利用には対応していない。)。
  • 2005年3月1日より ICOCAの利用可能エリアを拡大し、桜井線での利用が可能に。
  • 2005年6月 発行枚数が200万枚を突破。
  • 2005年10月1日 ICOCA電子マネーサービス開始。これによりICOCAでショッピングが可能に。
  • 2005年11月10日 PiTaPaとの相互利用開始を正式発表。
  • 2006年1月21日 ICOCA・PiTaPa相互利用開始。これにより近畿圏の私鉄でも利用が可能になる。またJR東日本の新潟近郊区間の一部でのSuicaサービス導入により新潟近郊区間の一部でもICOCAが利用可能になった。
  • 2006年1月28日 モバイルSuicaサービス開始。Suicaとの相互利用によりICOCAエリアでも使用可能。但しICOCAエリアでは乗車機能のみ利用可能で定期券機能と電子マネー機能は利用不可。利用するには対応携帯電話機の購入とクレジットカード「VIEW Suica」の申し込みが必要。
  • 2006年2月1日 SMART ICOCAが発行予定。クレジット機能を搭載したICOCAであり、これによりICOCAがキャッシュレスで素早くチャージ(入金)・決済できる様になる。NicoPa片利用開始予定。

ICOCAの構造

技術的な構造は、ソニーFeliCaを採用している。

モバイルSuicaに於けるICOCA・Suicaの相互利用

JR東日本のモバイルSuicaサービスが2006年1月28日から開始される。これは携帯電話を定期券や乗車券代わりで使用できるサービスである。首都圏・仙台圏・新潟圏のサービスだが、ICOCA・Suica相互利用によりICOCAエリアでもサービス開始当初から使用可能。

関西在住者で主にJR西日本エリアで使用する人であっても、対応携帯電話機の購入とJR東日本のクレジットカード「VIEW Suica」を申し込めば利用可能であるが、定期券機能・電子マネー機能は利用できない。

今後のサービス

スルッとKANSAI阪急電鉄能勢電鉄京阪電気鉄道2004年8月1日から導入されているICカードPiTaPaとは2006年1月21日から相互利用を開始する。ただポストペイ方式のPiTaPaでアーバンネットワーク内で利用する場合は自動券売機などであらかじめ入金しておく必要が生じる。また相互利用しているSuicaも同日から新潟都市圏で使える様になる。さらに同年2月1日からは神姫バスが導入するICカードNicoPaで片利用が開始される。将来的にはSuicaと相互利用開始されるPASMOとも相互利用される可能性がある。

関連項目

外部リンク