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'''ライム病'''(''Lyme disease''、ライムボレリア症(Lyme borreliosis))は、ノ[[ネズミ]]や[[シカ]]、[[野鳥]]などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 ''Ixodes ricinus'' 群の[[マダニ]]に媒介される[[スピロヘータ]]の一種、[[ライム病|ボレリア]] ''Borrelia'' の感染によって引き起こされる[[人獣共通感染症]]のひとつ。[[感染症法]]における四類感染症。野生動物では感染しても発症しないが、ヒト、犬、馬、牛では臨床症状を示す。名前の由来は、[[アメリカ合衆国|アメリカ]][[コネチカット州]]のオールドライム(Old Lyme)で[[1975年]]に最初に確認(記載は[[1977年]])されたことに因む。スピロヘータの四類感染症に分類される。症状の有無に係わらず診断をした医療機関は届け出が必要。
'''ライム病'''(''Lyme disease''、ライムボレリア症〈Lyme borreliosis〉)は、ノ[[ネズミ]]や[[シカ]]、[[野鳥]]などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 ''Ixodes ricinus'' 群の[[マダニ]]に媒介される[[スピロヘータ]]の一種、[[ライム病|ボレリア]] ''Borrelia'' の感染によって引き起こされる[[人獣共通感染症]]のひとつ。[[感染症法]]における四類感染症。野生動物では感染しても発症しないが、ヒト、犬、馬、牛では臨床症状を示す。名前の由来は、[[アメリカ合衆国|アメリカ]][[コネチカット州]]のオールドライム(Old Lyme)で[[1975年]]に最初に確認(記載は[[1977年]])されたことに因む。スピロヘータの四類感染症に分類される。症状の有無に係わらず診断をした医療機関は届け出が必要。


==発生地==
==発生地==
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==病原体==
==病原体==
本病の病原体であるボレリアは、全長約10μm、直径0.2-0.3μmの螺旋状のスピロヘータ。遺伝学的性状により現在までに10種に分類される<ref name="forth" />
本病の病原体であるボレリアは、全長約10μm、直径0.2-0.3μmの螺旋状のスピロヘータ。遺伝学的性状により現在までに10種に分類される<ref name="forth">[http://www.forth.go.jp/mhlw/animal/page_i/i04-21.html 海外旅行者のための感染症情報]厚生労働省検疫所</ref>
本病を引き起こすものは広義の、ボレリア・ブルグドルフェリ ''[[:en:Borrelia burgdorferi|Borrelia burgdorferi]]'' であるが、本種はいくつかの遺伝種に分けられている。
本病を引き起こすものは広義の、ボレリア・ブルグドルフェリ ''[[:en:Borrelia burgdorferi|Borrelia burgdorferi]]'' であるが、本種はいくつかの遺伝種に分けられている。
*狭義のボレリア・ブルグドルフェリ ''B. burgdorferi''(アメリカの典型的ライム病の病原体)
*狭義のボレリア・ブルグドルフェリ ''B. burgdorferi''(アメリカの典型的ライム病の病原体)
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==症状==
==症状==
*潜伏期
;潜伏期
*:マダニ刺咬より数日数週間。マダニは数日間吸血し続け、若虫では数mm、成虫では1cm程度まで飽血する。ボレリアのマダニからヒトへの伝播には、 48時間以上の吸血が必要とされる<ref name="forth" /> ダニが刺した部位で菌が増殖し332日間かけて周囲の皮膚へ広がる<ref name="banyu" />
:マダニ刺咬より数日 - 数週間。マダニは数日間吸血し続け、若虫では数mm、成虫では1cm程度まで飽血する。ボレリアのマダニからヒトへの伝播には、48時間以上の吸血が必要とされる<ref name="forth" /> ダニが刺した部位で菌が増殖し3 - 32日間かけて周囲の皮膚へ広がる<ref name="banyu">[http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec17/ch190/ch190l.html メルクマニュアル家庭版 ライム病]-万有製薬</ref>
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:マダニによる咬着より数日から数週間後に、刺咬部を中心とした特徴的な遊走性[[皮膚炎|紅斑]]を呈する。この症状は、狭義の ''B. burgdorferi'' 以外による非典型的なライム病でもすべてに共通して発症する。しかし、無症状な人も約25%いる<ref name="banyu" /> 他に、[[リンパ節]]の腫張や、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などの[[インフルエンザ]]様の症状を伴うこともある。体調の悪さと疲労感は数週間続くので、紅斑が出ない場合は特にインフルエンザやかぜと間違えられることがある<ref name="banyu" />
*第1期:感染初期(stage I)
;2期:播種期(stage II)
*:マダニによる咬着より数日から数週間後に、刺咬部を中心とした特徴的な遊走性[[皮膚炎|紅斑]]を呈する。この症状は、狭義の ''B. burgdorferi'' 以外による非典型的なライム病でもすべてに共通して発症する。しかし、無症状な人も約25%いる<ref name="banyu" /> 他に、[[リンパ節]]の腫張や、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などの[[インフルエンザ]]様の症状を伴うこともある。体調の悪さと疲労感は数週間続くので、紅斑が出ない場合は特にインフルエンザやかぜと間違えられることがある<ref name="banyu" />
:体内循環によって病原体が全身に拡散することにより、皮膚症状、神経症状([[髄膜炎]]や[[脊髄神経根炎]]、末梢性[[顔面神経]]麻痺)、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が現れる。不整脈などの循環器症状、リンパ球腫などを呈することもある。

*2期:播種期(stage II )
;3期:慢性期(stage III)
:感染から数か月から数年後に、慢性萎縮性肢端皮膚炎、慢性関節炎、慢性脳脊髄炎、角膜炎などを生ずる。
*:体内循環によって病原体が全身に拡散することにより、皮膚症状、神経症状([[髄膜炎]]や[[脊髄神経根炎]]、末梢性[[顔面神経]]麻痺)、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が現れる。不整脈などの循環器症状、リンパ球腫などを呈することもある。

*3期:慢性期(stage III)
*:感染から数か月から数年後に、慢性萎縮性肢端皮膚炎、慢性関節炎、慢性脳脊髄炎、角膜炎などを生ずる。


== 診断と治療 ==
== 診断と治療 ==
病原体を培養するのは非常に難しいため、血液中の細菌に対する抗体価を測る方法が一般的<ref name="banyu" />患者からの2次感染の可能性はない。ライム病の初期には抗体価が陰性のことが多く、感染していない人に陽性反応が出ることもあるので、典型的な症状の有無、発生地域に住んでいるか、あるいは発生地域を訪ねたことがあるか、などを考慮する<ref name="banyu" />
病原体を培養するのは非常に難しいため、血液中の細菌に対する抗体価を測る方法が一般的<ref name="banyu" />患者からの2次感染の可能性はない。ライム病の初期には抗体価が陰性のことが多く、感染していない人に陽性反応が出ることもあるので、典型的な症状の有無、発生地域に住んでいるか、あるいは発生地域を訪ねたことがあるか、などを考慮する<ref name="banyu" />


=== 診断 ===
=== 診断 ===
:確定診断 神経症状を発症した患者では、骨髄液をBSK2培地に接種し、34℃で2~4週間培養し病原体を分離する。抗体の検出は、ELISA、ウエスタンブロット法、間接蛍光抗体法(IFA)などが用いられる<ref name="forth">[http://www.forth.go.jp/mhlw/animal/page_i/i04-21.html 海外旅行者のための感染症情報]厚生労働省検疫所</ref>
確定診断 神経症状を発症した患者では、骨髄液をBSK2培地に接種し、34℃で2 - 4週間培養し病原体を分離する。抗体の検出は、ELISA、ウエスタンブロット法、間接蛍光抗体法(IFA)などが用いられる<ref name="forth" />


=== 治療 ===
=== 治療 ===
:マダニに刺されただけで発疹などの症状が出ない場合は、一般に抗生物質は使用しない<ref name="banyu" />
マダニに刺されただけで発疹などの症状が出ない場合は、一般に抗生物質は使用しない<ref name="banyu" />

:[[テトラサイクリン]]、[[ドキシサイクリン]]、[[ペニシリン]]、[[エリスロマイシン]]、[[アモキシシリン]]など。
[[テトラサイクリン]]、[[ドキシサイクリン]]、[[ペニシリン]]、[[エリスロマイシン]]、[[アモキシシリン]]など。
:日本では使用可能なワクチンはない<ref name="forth" />

日本では使用可能なワクチンはない<ref name="forth" />


==森林を歩く際の注意==
==森林を歩く際の注意==
*足首からふくらはぎにかけて露出しないようにズボンの裾をとめる、もしくは靴下の中に入れ込む。
*足首からふくらはぎにかけて露出しないようにズボンの裾をとめる、もしくは靴下の中に入れ込む。
*ダニの付着が判別しやすい明るい色の衣服を着用し、休憩時などに同行者同士でダニの付着の有無を確認する。
*ダニの付着が判別しやすい明るい色の衣服を着用し、休憩時などに同行者同士でダニの付着の有無を確認する。
*ダニを取り除くときには、ピンセットや先のとがった毛抜きなどで、皮膚にできるだけ近いところでダニの頭か口を挟んで真っすぐ上に引き抜く。体の部分を挟んだりつぶしたりしないこと。機械的に病原体の注入が起こり感染の確率が高まる<ref name="forth" /> <ref name="banyu">[http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec17/ch190/ch190l.html メルクマニュアル家庭版 ライム病]-万有製薬</ref>
*ダニを取り除くときには、ピンセットや先のとがった毛抜きなどで、皮膚にできるだけ近いところでダニの頭か口を挟んで真っすぐ上に引き抜く。体の部分を挟んだりつぶしたりしないこと。機械的に病原体の注入が起こり感染の確率が高まる<ref name="forth" /> <ref name="banyu" />
*取り除いたダニは保管し、後日、症状が出た場合には病院へ持参する。咬着後24時間以内に除去すると感染率が低いと言われている。
*取り除いたダニは保管し、後日、症状が出た場合には病院へ持参する。咬着後24時間以内に除去すると感染率が低いと言われている。
*スプレー式の[[防虫剤]]は有効なので、必要に応じて利用する。
*スプレー式の[[防虫剤]]は有効なので、必要に応じて利用する。


==関連項目==
==関連項目==
:*[[皮膚科学]]
*[[皮膚科学]]
:*[[虫刺症]]
*[[虫刺症]]
:*[[感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律]]
*[[感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律]]
:*[[ジョン・ルーリー]]
*[[ジョン・ルーリー]]


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
:*[http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/infection_inf/shodoku1/404.htm スピロヘータの四類感染症の滅菌・消毒]横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課
*[http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/infection_inf/shodoku1/404.htm スピロヘータの四類感染症の滅菌・消毒]横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課
::[http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/infection_inf/tebiki2/kijun/yo35.pdf 届け出基準 pdf] 横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課
**[http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/infection_inf/tebiki2/kijun/yo35.pdf 届け出基準 pdf] 横浜市衛生研究所 感染症・疫学情報課
:*[http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_11/k02_11.html 感染症の話-ライム病] ([[国立感染症研究所]]細菌部)
*[http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k02_g1/k02_11/k02_11.html 感染症の話-ライム病][[国立感染症研究所]]細菌部
:*[http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec17/ch190/ch190l.html メルクマニュアル家庭版 ライム病]-万有製薬
*[http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec17/ch190/ch190l.html メルクマニュアル家庭版 ライム病]-万有製薬
:*[http://bac.hs.med.kyoto-u.ac.jp/Domain-j/Bacteria/17Spirochaetes/01Spirochaetes/01Spirochaetales/01Spirochaetaceae/Borrelia/B.burgdorferi/B.burgdorferi-j.html ライム病ボレリア菌]細菌データベース 京都大学
*[http://bac.hs.med.kyoto-u.ac.jp/Domain-j/Bacteria/17Spirochaetes/01Spirochaetes/01Spirochaetales/01Spirochaetaceae/Borrelia/B.burgdorferi/B.burgdorferi-j.html ライム病ボレリア菌]細菌データベース 京都大学


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2010年9月2日 (木) 07:34時点における版

ライム病Lyme disease、ライムボレリア症〈Lyme borreliosis〉)は、ノネズミシカ野鳥などを保菌動物とし、マダニ科マダニ属 Ixodes ricinus 群のマダニに媒介されるスピロヘータの一種、ボレリア Borrelia の感染によって引き起こされる人獣共通感染症のひとつ。感染症法における四類感染症。野生動物では感染しても発症しないが、ヒト、犬、馬、牛では臨床症状を示す。名前の由来は、アメリカコネチカット州のオールドライム(Old Lyme)で1975年に最初に確認(記載は1977年)されたことに因む。スピロヘータの四類感染症に分類される。症状の有無に係わらず診断をした医療機関は届け出が必要。

発生地

北アメリカやヨーロッパ、日本などで、夏から初秋にかけて、樹木の多い地域に発生することが多い。日本では北海道長野県など、また、標高800m以上の山岳地域などで発生がみられる。

媒介者

ライム病ボレリアを媒介する Ixodes ricinus 群のマダニは北半球の温帯から亜寒帯に広く分布している。ユーラシア大陸では I. ricinusシュルツェマダニ I. persulcatus が、北アメリカ大陸では I. scapularisI. pacificusBorrelia burgdorferi を消化管に保菌しており、媒介者として機能している。具体的には、病原体を保有する野ネズミ、鳥に吸血し病原性を有したマダニにより媒介する。日本ではシュルツェマダニが媒介者となっており、他にヤマトマダニから B. japonica が高率で検出されているが、この B. japonica は病原性がないかきわめて微弱であると考えられている。シュルツェマダニは北方系で日本では中部地方以北で密度が高い。北海道では平地の草むらでも普通にみられる。

病原体

本病の病原体であるボレリアは、全長約10μm、直径0.2-0.3μmの螺旋状のスピロヘータ。遺伝学的性状により現在までに10種に分類される[1]。 本病を引き起こすものは広義の、ボレリア・ブルグドルフェリ Borrelia burgdorferi であるが、本種はいくつかの遺伝種に分けられている。

  • 狭義のボレリア・ブルグドルフェリ B. burgdorferi(アメリカの典型的ライム病の病原体)
  • ボレリア・ガリニ B. garinii(神経症状を主として引き起こす)
  • ボレリア・アフゼリ B. afzelii(慢性萎縮性肢端皮膚炎の病原体)

など数種類が確認されている。日本ではシュルツェマダニからボレリア・ガリニと、ボレリア・アフゼリが検出されている。

症状

潜伏期
マダニ刺咬より数日 - 数週間。マダニは数日間吸血し続け、若虫では数mm、成虫では1cm程度まで飽血する。ボレリアのマダニからヒトへの伝播には、48時間以上の吸血が必要とされる[1]。 ダニが刺した部位で菌が増殖し3 - 32日間かけて周囲の皮膚へ広がる[2]
第1期:感染初期(stage I)
マダニによる咬着より数日から数週間後に、刺咬部を中心とした特徴的な遊走性紅斑を呈する。この症状は、狭義の B. burgdorferi 以外による非典型的なライム病でもすべてに共通して発症する。しかし、無症状な人も約25%いる[2]。 他に、リンパ節の腫張や、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などのインフルエンザ様の症状を伴うこともある。体調の悪さと疲労感は数週間続くので、紅斑が出ない場合は特にインフルエンザやかぜと間違えられることがある[2]
第2期:播種期(stage II)
体内循環によって病原体が全身に拡散することにより、皮膚症状、神経症状(髄膜炎脊髄神経根炎、末梢性顔面神経麻痺)、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が現れる。不整脈などの循環器症状、リンパ球腫などを呈することもある。
第3期:慢性期(stage III)
感染から数か月から数年後に、慢性萎縮性肢端皮膚炎、慢性関節炎、慢性脳脊髄炎、角膜炎などを生ずる。

診断と治療

病原体を培養するのは非常に難しいため、血液中の細菌に対する抗体価を測る方法が一般的[2]。患者からの2次感染の可能性はない。ライム病の初期には抗体価が陰性のことが多く、感染していない人に陽性反応が出ることもあるので、典型的な症状の有無、発生地域に住んでいるか、あるいは発生地域を訪ねたことがあるか、などを考慮する[2]

診断

確定診断 神経症状を発症した患者では、骨髄液をBSK2培地に接種し、34℃で2 - 4週間培養し病原体を分離する。抗体の検出は、ELISA、ウエスタンブロット法、間接蛍光抗体法(IFA)などが用いられる[1]

治療

マダニに刺されただけで発疹などの症状が出ない場合は、一般に抗生物質は使用しない[2]

テトラサイクリンドキシサイクリンペニシリンエリスロマイシンアモキシシリンなど。

日本では使用可能なワクチンはない[1]

森林を歩く際の注意

  • 足首からふくらはぎにかけて露出しないようにズボンの裾をとめる、もしくは靴下の中に入れ込む。
  • ダニの付着が判別しやすい明るい色の衣服を着用し、休憩時などに同行者同士でダニの付着の有無を確認する。
  • ダニを取り除くときには、ピンセットや先のとがった毛抜きなどで、皮膚にできるだけ近いところでダニの頭か口を挟んで真っすぐ上に引き抜く。体の部分を挟んだりつぶしたりしないこと。機械的に病原体の注入が起こり感染の確率が高まる[1] [2]
  • 取り除いたダニは保管し、後日、症状が出た場合には病院へ持参する。咬着後24時間以内に除去すると感染率が低いと言われている。
  • スプレー式の防虫剤は有効なので、必要に応じて利用する。

関連項目

脚注

  1. ^ a b c d e 海外旅行者のための感染症情報厚生労働省検疫所
  2. ^ a b c d e f g メルクマニュアル家庭版 ライム病-万有製薬

外部リンク

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