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[[遺伝子]]には、全てのポケモンの情報が含まれているらしい。自由に姿を消す事が出来るため、近づかれても気づかない。
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[[知能]]が高く、何でも覚えることが出来る<ref name="pokeminip141"></ref>。また、あらゆる技を習得できるこからポケモンの先祖という説もある。
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== ゲームでのミュウ ==
== ゲームでのミュウ ==

2009年10月9日 (金) 03:30時点における版

ミュウ
全国
ミュウツー - ミュウ(#151) - チコリータ
基礎データ
英語名 Mew
進化体系 たねポケモン
進化前 なし
進化後 なし
世代 第1世代
ポケモン学
分類 しんしゅポケモン
タイプ エスパー
高さ 0.4m
重さ 4.0kg
特性 シンクロ
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ミュウは、ポケットモンスターシリーズに登場する1025種の架空のキャラクターモンスター)のうちの一種である。

特徴

と尻尾が長い。頭に耳と思われる二つの小突起を持つ、薄い桃色のポケモン。色違い(『金・銀』から登場)はピンクの部分がミントグリーンになっている。

すでに絶滅したポケモンだと考えられていたが、南米ジャングルの奥地に住むとされる[1]。顕微鏡レベルで見ると非常に短くて細い細やかな体毛がある。映画では、まつげの遺伝子からミュウツーが生まれる。このため、逆説的ではあるがミュウツーが可愛くなったような姿をしていると説明できる。

遺伝子には、全てのポケモンの情報が含まれているらしい。自由に姿を消す事が出来るため、近づかれても気づかない。

知能が高く、何でも覚えることが出来る[1]。また、あらゆる技を習得できることからポケモンの先祖という説もある。

ゲームでのミュウ

ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』では、グレン島のポケモン屋敷にミュウに関連した記述のある日記が残っており、南アメリカギアナジャングルの奥地で見つかり、子供であるミュウツーを産んだという記述がある。エメラルドの『ふるびたかいず』で行ける『さいはてのことう』に生息するミュウは島にある看板から上記『赤・緑』でフジ博士(フジ老人)に捕獲され、ミュウツーの誕生に関わったミュウと同個体と思われる。

平均的に能力が高く、ほぼ全てのわざマシンやひでんマシンに対応し[2]、人に教えてもらえる技もほとんど覚えることができる[3]

基本的に普通のプレイでは手に入れることができず、原則として任天堂のイベントによる配布のみが第三世代までの入手できる方法だった[4]。だが、このことが低年齢層のユーザーなどにとっては、「全てのわざを覚える」などの設定とあいまってこの作品を面白いと印象づけ、結果的にはゲームのヒットの一因となった。

現在ではみんなのポケモン牧場で、1000匹のポケモンを集めたときのプレゼントとしてもらうことができる。このことで幻のポケモンの代表格ではあるものの、いつでも入手することができるようになった。

一方で、多くの大会などでは使用が禁止されている。

幻のポケモン

ミュウのように「ソフトの中には存在するが通常プレイヤーの目に触れないデータ」というのは、ポケモン以前のテレビゲームにおいても決して珍しい存在ではなかったが、それらは開発上の便宜や内輪話に利用されるに過ぎなかったり、単純に没になったデータの痕跡である場合がほとんどであった。しかしミュウの場合はストーリーにも関連した存在で、他のポケモンと同じように正常なデータが用意され、なおかつ有名なバグによって多くのプレイヤーの目に露出する機会があった点で異色である[5]

ミュウをめぐる開発者やプロデューサーの意図については諸説あり、関連書籍やインタビュー等を併せ読んでも明確な回答は得られない。「名前は出てくるけれども(データ上は)存在しないポケモン」の予定だったが、開発の際スタッフの一人が独断でデータを入力したとも言われ、元から大小のイベントでの配布を前提に入力したともいわれる[5]。また「都市伝説的に『151番目のポケモンがいるらしい』といううわさが広まるが、結局は見つけられない」という効果を狙ったものだとも言われ、開発者がゲリラ的に配布する計画が持ち上がっていたとも言う。

近年ゲームフリークディレクターの森本茂樹は『ハートゴールド・ソウルシルバー』発売時のインタビュー[6]で「最後の最後にデバック用プログラムを取り除いた300バイト分の空き容量に入れた」と明かしており、後述のバグによる登場は全く意図しておらず、永久に表舞台に姿を現さない可能性もあったことを示唆している。

姿を現したミュウ

ミュウはゲーム中では入手できないといわれてきたが、開発者側の予期しないキー操作(裏技バグ))の発見によって一般プレイヤーにもゲットできるようになった[7]。だが、ポケットモンスターの人気が出た事によるソフトの増産によって、市場には中古ソフトなども含めた初期ロット(初期ROMとも)のものと、有名なバグ技が使用不可能になった後期ロットが混在する事となった。これがミュウを目撃・捕獲する事が出来たプレイヤーと出来ないプレイヤーを生み出す事になり、幻のポケモンの噂が広まる一因ともなった[8]

151番目へ

当初、任天堂側はこの突如現れた幻のポケモンの処遇をどうするか、方向性を決めかねていたとされる[9][10]。だが、結果としてプログラムのミスが原因で目に触れる存在となった事から、任天堂のプログラム管理の不備といった憶測を呼ぶ危険も懸念された[9]。この事態にポケモンの開発に携わった田尻智が「子どもたちにプレゼントしたい」と提案したのを受けて[9]、ミュウを151匹目のポケモンとして認定し、コロコロコミック誌上でのプレゼント企画が提案された。任天堂側からの了解が得られ、コロコロコミック1996年5月号にて20名限定での募集が行われた[11]。内容ははがきで応募し、当選した20名にゲームカセットを送ってもらい、ミュウのデータを入れて返すというものであった[11]

この際、「ミュウのデータをあげる」等といった言葉を避けるよう田尻智が提案した。これは「ミュウ」を本当に居る生き物として見ている子供達への配慮だった[12]

この応募には約7万8000通のハガキがコロコロコミック編集部に送られてきた[13][14]。この反響の大きさから、同年8月号にて再度100名分の募集が行われ、約8万通の応募があった[15]

これらの反響の大きさから、1996年8月23日東京ビックサイトで開催された「イプサムカップ第4回次世代ワールドホビー展」にて三度目のプレゼントの実施が計画された[15]。この時もコロコロコミック誌上にて告知が行われたが、「ミュウがもらえる」とは一言も書かれず、「ゲームボーイとカセットを持ってくると、いいことがあるよ」とだけ書かれていた[16]。このイベントで約700人に配布が行われた[16]

これ以降は表立ったイベントで配布されることになり、バラエティ番組「64マリオスタジアム」においても、ミュウのデータが加えられた『ポケットモンスター 青』を、番組内のポケモン大会で3週勝ち抜きを達成したチームに賞品として贈っていた。

さらにミュウ以降、プレイヤーが直接入手することの出来ないキャラクターなどのデータを正式に設定したり、そのデータをイベント会場などで「配布(ロムカセットや記録媒体に書き加える)」することがポケモン以外のゲームにおいても広く行われるようになった。

その後

ミュウは『ポケットモンスター 金・銀・クリスタル』に対しては直接配信される機会は無かった(前作と通信交換することでのみ入手可能)。その後も本編にて直接入手する手段は無かったが、次作以降では各種の公式イベント等で配信がなされた。GBA版(『ルビー・サファイア・エメラルドファイアレッド・リーフグリーン』)では映画『ミュウと波導の勇者 ルカリオ』劇場公開前売り券の特典で入手するか、エメラルド限定だがイベント会場での配布でアイテム「ふるびたかいず」を手に入れ、それによって行くことのできる「さいはてのことう」で捕獲することで入手できる。DS版(『ダイヤモンド・パール』)ではGBA版経由で転送できる他、ポケモンフェスタ2007パルシティでワイヤレス通信(ふしぎなおくりもの)により来場者全員に配布された。その他、NINTENDO64の『ポケモンスタジアム』の2作目と3作目ではミュウを使うトレーナーがいる他、条件を満たすと「レンタルポケモン」としてプレイヤーが一時的に使用することができる。

Wiiウェアみんなのポケモン牧場』では、プレイヤーが牧場にポケモンを999匹以上連れて来た翌日、ユカリが牧場に連れて来るという形で登場する。このミュウは、タマゴ(種族は何でもいい)と交換して、ダイヤモンド・パール』で使用することが可能である。通常のミュウと異なり、プレシャスボールに入っており、最初から「おんがえし」を覚えている他、通常覚えない「こうごうせい」、「さいみんじゅつ」、「テレポート」を覚えている[17]

一方、本編と連動しない外伝作品においては、ゲーム内で普通に出現する例が多い。『ポケモンスナップ』では最後のステージに登場する。『ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊』では、アイテム「オルゴール」を持っていると「ちていいせき」の奥で出現することがある。また、『時の探検隊・闇の探検隊』では、ミステリージャングルを守る、守り神として登場する。

大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』には、モンスターボールから出現するポケモンの一つとして登場。攻撃などはせず「そらをとぶ」だけだが、出現確率が非常に低い。遭遇すると高いボーナスが付く。『X』では、CDを1枚落としていく[18]。Xでの声優は山寺宏一

アニメでのミュウ

アニメ版では主人公一行の前に直接姿を現すことがほとんどない特殊な存在として扱われている。そのためか、挿入歌「ポケモン言えるかな?」に登場していない(歌の最後に「もしかしてもう1匹忘れてない?」というフレーズがあることから故意に入れていないと思われる。また「ポケモン言えるかNeo?」では最後に登場している)。しかし、『ポケットモンスター』のオープニングでは最後の方で1コマ登場し、『アドバンスジェネレーション』のオープニングではルカリオと共に登場した。

戦慄のミラージュポケモン』では、データからポケモンを再現する「ミラージュシステム」により人工的に作られたミュウが登場する。声優はこおろぎさとみ

ポケモンカードでのミュウ

初登場はコロコロコミックの付録カード。進化ポケモンから一切のわざを受け付けない特殊能力「ニュートラル・シールド」を持っている。登場した当初は対策がほとんどなかったため、ポケモン自体の人気や限定カードということもあり、かなりのプレミア品となっていた。その後、「ひかるポケモン」や、「ポケモンex」、「ポケモン☆」などとして扱われている。プロモーションカードとなった回数も多い。

映画でのミュウ

ミュウツーの逆襲』では、サトシとミュウツーの争いの最中に現れ、コピーに対する本物としてミュウツーと壮絶な戦いを繰り広げた。声優は山寺宏一

ミュウと波導の勇者 ルカリオ』では、いたずら好きだが寂しがりやな性格でピカチュウとニャースをはじまりの樹に連れて行く、始めはピカチュウにいて欲しかったが、最後はサトシたちは敵ではないと樹に教えて、葉白球からサトシたちを助けた。エンディングでは偶然サトシ達について来たウソハチがはじまりの樹に残り、共に遊んだ。声優はこおろぎさとみ

その他におけるミュウ

出典・脚注

  1. ^ a b 「ポケットモンスター ミニミニ大事典」p141
  2. ^ 「ポケットモンスター ミニミニ大事典」p3
  3. ^ だが、金・銀以降に登場した、特定のポケモンのみを対象とした教え技は不可であり、さらに性別がないため、メロメロは不可能。
  4. ^ 「ポケットモンスター ミニミニ大事典」p4
  5. ^ a b 「ポケモンストーリー」p198~p199
  6. ^ [社長が訊く「最終電車に間に合ったポケモン」http://touch-ds.jp/mfs/st112/interview1.html]
  7. ^ 「ポケモンストーリー」p199
  8. ^ 「ポケモンストーリー」p200~p201
  9. ^ a b c 「ポケモンストーリー」p203
  10. ^ この時すでに、口コミならずインターネット上にミュウを紹介するサイトまで存在していた。
  11. ^ a b 「ポケモンストーリー」p204
  12. ^ 「ポケモンストーリー」p205
  13. ^ 「ポケモンストーリー」p206
  14. ^ 当時の小学生の人口が約800万人であったことから、約1%の子供から応募があったことになる。
  15. ^ a b 「ポケモンストーリー」p207
  16. ^ a b 「ポケモンストーリー」p208
  17. ^ 設定上覚えられるはずであるが、それらのわざマシンが存在せず、これらの技を教えてくれる人もいないため、覚えさせる手段が無かった。
  18. ^ CDをすべて取って楽曲をすべて出した場合に出現するとシールを落としていくようになる。

参考文献

関連項目