「総集編」の版間の差分

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'''総集編'''(そうしゅうへん)は、[[写真集]]、[[ドラマ]]、[[アニメ]]などの作品から特に主要なもののみを抜き出して編集したものである。
'''総集編'''(そうしゅうへん)は、[[写真集]]、[[ドラマ]]、[[アニメ]]などの作品から特に主要なもののみを抜き出して編集したものである。

== 概要 ==
総集編が製作される理由はさまざまなものがあるが、最大の理由としてはこれまでの内容のまとめとしての役割がある。ドラマやアニメなどストーリーの比重の高い作品においてはストーリーが長大かつ複雑になる場合、視聴者が内容を把握しきれなくなることがあるため、総集編により物語を振り返ってもらい新規視聴・購読者にも内容を把握しやすくするというプロモーション的狙いがある。主にこれまでの主要人物が登場したり改めて設定を掘り下げて解説するような内容が多い。


== テレビ番組の場合 ==
== テレビ番組の場合 ==
通常半年から1年ほどの比較的長期にわたって放送される[[テレビ番組]]においては放送期間の中盤に差し掛かると総集編が放送されることがある。これにはさざまな理由があるが、最大の理由としてはこれまでの内容のまとめとしての役割がある。こういった番組の場合、ストーリーが長大かつ複雑になり、視聴者が内容を把握しきれなくなることがあるため、総集編を放送することで物語を振り返ってもらい新規視聴者にも内容を把握しやすくするというプロモーション的狙いがある。主にこれまでの主要人物が登場しり改めて設定を掘り下げて解説するような内容が多い。特にシリーズ物や映画化された作品の場合、新シリーズや映画版の放送・公開直前に前シリーズの内容をまとめた総集編などが放送されることもある。
通常半年から1年ほどの比較的長期にわたって放送される[[テレビ番組]]においては放送期間の中盤に差し掛かると総集編が放送されることがある。またシリーズ物や映画化された作品の場合、新シリーズや映画版の放送・公開直前に前シリーズの内容をまとめた総集編などが放送されることもある。


の理由として製作工程上の都合ある。エティやアニメなどでは製作スケジュールが逼迫することが多く、これを緩和するために通常の回に比べ製作に関わる手間や費用を少なくできる総集編が放送されることがある(漫画『[[かってに改蔵]]』単行本7巻では「アニメの13話あたりでやる」というふうに取り上げられている)。例えばアニメ『[[銀魂 (アニメ)|銀魂]]』では、引き伸ばしや製作費用の都合などの理由(本当なのかネタなのかは不明)を放送内公言して総集編を放送した。あるいはあらかじめスケジュールに余裕を持たせたい場合にも総集編が放送されることがある。特にお盆期間や年末年始などには製作スタッフが一斉に夏休みや冬休みを取るため総集編がしばしば放送される。
テレビ番組場合、総集編が製作される理由として内容のまとめ以外にも製作工程上の都合ある。やアニメ、バラエティの製作現場においてはスケジュールが逼迫することが多く、これを緩和するために通常の回に比べ製作に関わる手間や費用を少なくできる総集編が放送されることがある(漫画『[[かってに改蔵]]』単行本7巻では「アニメの13話あたりでやる」というふうに取り上げられている)。例えばアニメ『[[銀魂 (アニメ)|銀魂]]』では、引き伸ばしや製作費用の都合などの理由という触れ込みで総集編を放送した。あるいはあらかじめスケジュールに余裕を持たせたい場合にも総集編が放送されることがある。特にお盆期間や年末年始などには製作スタッフが一斉に夏休みや冬休みを取るため総集編がしばしば放送される。


それ以外に番組製作に支障が生じた場合に総集編が放送されることもある。例として『[[ダウンタウンのごっつええ感じ]]』のスタッフとの対立による収録ボイコットや、『[[トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜]]』での素材の枯渇などがある。また[[スポーツ中継]]が中止になった場合の[[雨傘番組]]、『[[発掘!あるある大事典|発掘!あるある大事典II]]』の[[打ち切り]]直後の『[[ジャンクSPORTS]]』の拡大版など前後の放送枠の穴埋めとしての[[つなぎ番組]]として放送する場合もある。類似した理由として『[[行列の出来る法律相談所]]』では毎年8月末の放送で、その前に放送される『[[24時間テレビ]]』の「24時間マラソン」が放送時間内に収まりきらなかった場合に生放送で補うため総集編を放送している。それ以外に[[裏番組]]に高視聴率が期待される特番やスポーツ中継が放送される場合、始めから視聴率獲得が期待されないとして総集編を放送することもある。また[[再放送]]の場合に権利関係の手続きを少なくするためや、現在の実情にそぐわない場面が多いために総集編と放送されることもある。
それ以外に番組製作に支障が生じた場合に総集編が放送されることもある。例として『[[ダウンタウンのごっつええ感じ]]』のスタッフとの対立による収録ボイコットや、『[[トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜]]』での素材の枯渇などがある。また[[スポーツ中継]]が中止になった場合の[[雨傘番組]]、『[[発掘!あるある大事典|発掘!あるある大事典II]]』の[[打ち切り]]直後の『[[ジャンクSPORTS]]』の拡大版など前後の放送枠の穴埋めとしての[[つなぎ番組]]として放送する場合もある。類似した理由として『[[行列の出来る法律相談所]]』では毎年8月末の放送で、その前に放送される『[[24時間テレビ]]』の「24時間マラソン」が放送時間内に収まりきらなかった場合に生放送で補うため総集編を放送している。それ以外に[[裏番組]]に高視聴率が期待される特番やスポーツ中継が放送される場合、始めから視聴率獲得が期待されないとして総集編を放送することもある。また[[再放送]]の場合に権利関係の手続きを少なくするためや、現在の実情にそぐわない場面が多いために総集編と放送されることもある。
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総集編が放送されるのはレギュラー枠(通常の放送時間)の場合と、他番組内や[[ローカルセールス枠]]などレギュラー枠以外の場合がある。後者の例としては『[[THE・サンデー]]』で放送されていた「3分でわかる『[[ごくせん (テレビドラマ)|ごくせん]]』」などがある。レギュラー枠内での放送の場合は製作工程上の理由が、レギュラー枠外での放送の場合はプロモーションとしての理由が大きくなる。
総集編が放送されるのはレギュラー枠(通常の放送時間)の場合と、他番組内や[[ローカルセールス枠]]などレギュラー枠以外の場合がある。後者の例としては『[[THE・サンデー]]』で放送されていた「3分でわかる『[[ごくせん (テレビドラマ)|ごくせん]]』」などがある。レギュラー枠内での放送の場合は製作工程上の理由が、レギュラー枠外での放送の場合はプロモーションとしての理由が大きくなる。


それまでの放送内容を編集しただけでも十分総集編となり得るが、こういった純粋な総集編の場合、既存の視聴者からするい内容が全くないことから視聴不要との判断を下す可能性もあ。そのため新カットや新エピソードを追加し既存の視聴者にも楽しめる総集編が作られることが多くなっている。
また21世紀初頭現在では、単にそれまでの放送内容を編集しただけ総集編では番組開始当初からの視聴者って魅力に乏しくなるため新カットや新エピソードを追加し既存の視聴者にも楽しめる総集編が作られる傾向にある。

== その他のジャンルの場合 ==
書籍・映画などの場合でも事情はほぼテレビ番組の場合と類似している。新規購読・視聴者などの取り込みのため総集編として内容をまとめたものが製作されることがある。


== 脚注 ==
== 脚注 ==

2008年10月13日 (月) 13:36時点における版

総集編(そうしゅうへん)は、写真集ドラマアニメなどの作品から特に主要なもののみを抜き出して編集したものである。

概要

総集編が製作される理由はさまざまなものがあるが、最大の理由としてはこれまでの内容のまとめとしての役割がある。ドラマやアニメなどストーリーの比重の高い作品においてはストーリーが長大かつ複雑になる場合、視聴者が内容を把握しきれなくなることがあるため、総集編により物語を振り返ってもらい新規視聴・購読者にも内容を把握しやすくするというプロモーション的狙いがある。主にこれまでの主要人物が登場したり改めて設定を掘り下げて解説するような内容が多い。

テレビ番組の場合

通常半年から1年ほどの比較的長期にわたって放送されるテレビ番組においては放送期間の中盤に差し掛かると総集編が放送されることがある。またシリーズ物や映画化された作品の場合、新シリーズや映画版の放送・公開直前に前シリーズの内容をまとめた総集編などが放送されることもある。

テレビ番組の場合、総集編が製作される理由として内容のまとめ以外にも製作工程上の都合もある。ドラマやアニメ、バラエティの製作現場においてはスケジュールが逼迫することが多く、これを緩和するために通常の回に比べ製作に関わる手間や費用を少なくできる総集編が放送されることがある(漫画『かってに改蔵』単行本7巻では「アニメの13話あたりでやる」というふうに取り上げられている)。例えばアニメ『銀魂』では、引き伸ばしや製作費用の都合などの理由という触れ込みで総集編を放送した。あるいはあらかじめスケジュールに余裕を持たせたい場合にも総集編が放送されることがある。特にお盆期間や年末年始などには製作スタッフが一斉に夏休みや冬休みを取るため総集編がしばしば放送される。

それ以外に番組製作に支障が生じた場合に総集編が放送されることもある。例として『ダウンタウンのごっつええ感じ』のスタッフとの対立による収録ボイコットや、『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』での素材の枯渇などがある。またスポーツ中継が中止になった場合の雨傘番組、『発掘!あるある大事典II』の打ち切り直後の『ジャンクSPORTS』の拡大版など前後の放送枠の穴埋めとしてのつなぎ番組として放送する場合もある。類似した理由として『行列の出来る法律相談所』では毎年8月末の放送で、その前に放送される『24時間テレビ』の「24時間マラソン」が放送時間内に収まりきらなかった場合に生放送で補うため総集編を放送している。それ以外に裏番組に高視聴率が期待される特番やスポーツ中継が放送される場合、始めから視聴率獲得が期待されないとして総集編を放送することもある。また再放送の場合に権利関係の手続きを少なくするためや、現在の実情にそぐわない場面が多いために総集編と放送されることもある。

総集編が放送されるのはレギュラー枠(通常の放送時間)の場合と、他番組内やローカルセールス枠などレギュラー枠以外の場合がある。後者の例としては『THE・サンデー』で放送されていた「3分でわかる『ごくせん』」などがある。レギュラー枠内での放送の場合は製作工程上の理由が、レギュラー枠外での放送の場合はプロモーションとしての理由が大きくなる。

また21世紀初頭現在では、単にそれまでの放送内容を編集しただけの総集編では番組開始当初からの視聴者にとって魅力に乏しくなるため、新カットや新エピソードを追加した既存の視聴者にも楽しめる総集編が作られる傾向にある。

脚注