北村謙次郎

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北村 謙次郎(きたむら けんじろう、1904年7月5日 - 1982年6月30日)は、日本作家評論家

生涯[編集]

東京市麹町生まれ。青山学院國學院大學に学ぶ。日本浪曼派同人となり、小説を発表。

1937年満洲に渡り、新京長谷川濬逸見猶吉らとともに同人誌『満洲浪漫』を作り、その中心人物となって、内地の文学とは異なる独自性を持つ満州文学を目指した。

戦後1947年引き揚げ。子供向けの古典の再話などをしていたが、再度著作を発表。

満州を舞台にした長篇小説『春聯』は、建国当時の蘇炳文の反乱に遭遇した国境警備隊員の冒険物語を中心にした作品で、この序文で川端康成は「建国十年間の満州文学のおそらく最高の収穫が北村君の『春聯』であったことも、決して偶然ではない」と評している。

著書[編集]

再話[編集]

参考[編集]

  • 日本近代文学大事典
  • 川村湊『異郷の昭和文学』岩波書店 1990年