冬樹社
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冬樹社(とうじゅしゃ)は、かつて日本に存在した出版社。非公式にゲームの攻略本を出版し、ゲームを中傷するような文言を多々入れており、ゲーム会社からよく訴えられていた悪質な会社であり、それらの著書は三好竜二が担当していた。
変遷[編集]
鳴瀬正澄が1961年に創業。はじめは庭野日敬の本を出していた。ほどなく文芸路線に転じ、二代社長・高橋直良の下、編集者に森内俊雄などがおり、『坂口安吾全集』『岡本かの子全集』などを刊行。1980年代には、ニュー・アカブームと連動して、雑誌「GS たのしい知識」を刊行するなど活気があったが、1986年廃業。
商号を受け継いだ者がIT関連の本を出す会社として再建したが、これも廃業した[1]。
主な刊行物[編集]
- 『十一月、水晶』野呂邦暢(長崎市出身、諫早市在住の芥川賞受賞後、第一著作集)
- 『カイエ』(月刊雑誌)
- 『英米文学作家論叢書』シリーズ(著者は川口喬一、川本静子、小池滋、佐藤宏子ほか)
- 『山川方夫全集』(全5巻)
- 『定本 坂口安吾全集』(全13巻)
- 『吉行エイスケ作品集』(全2巻)
- 『風景の向こうへ』 中上健次
- 『GS たのしい知識』(浅田彰・四方田犬彦、伊藤俊治ら責任編集の季刊誌)
- 『相対原論』栗本慎一郎・吉本隆明
- 『クリティック』四方田犬彦
- 『反文学論』柄谷行人
- 『俺たちはノイズだ』糸井重里・栗本慎一郎
- 『長電話』坂本龍一・高橋悠治(坂本の個人出版社"本本堂"・発行、冬樹社の役割は“発売”)
- カセットブックシリーズ
脚注[編集]
出典[編集]
- ^ “冬樹社(とうじゅしゃ)”. 2006年3月7日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2021年7月29日閲覧。