コンテンツにスキップ

テトラヒドリドアルミン酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

テトラヒドリドアルミン酸(テトラヒドリドアルミンさん)は、アルミニウムヒドリド錯体である。

概要

[編集]

H[AlH4] に相当するテトラヒドリドアルミン酸の遊離酸は安定には得られず、アルカリ金属などの塩としてのみ知られる。例えばリチウムナトリウムおよびカリウム塩は、テトラヒドロフラン中で150℃、2000psi(136気圧)の条件下で24時間反応させることにより元素の単体から直接合成される[1]

あるいは無水塩化アルミニウム水素化物ジエチルエーテル中で反応させることにより合成される[1][2]

[編集]

リチウム塩中において正四面体型のテトラヒドリドアルミン酸イオン H[AlH4] の存在が確認され、Al-H 結合距離は1.55Åである[1]

脚注

[編集]
  1. ^ a b c F.A. コットン, G. ウィルキンソン著, 中原 勝儼訳 『コットン・ウィルキンソン無機化学』 培風館、1987年
  2. ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年

関連項目

[編集]