サロメチール
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サロメチール(Salomethyl)は、佐藤製薬株式会社が発売している外用鎮痛消炎薬。ならびに本製品を中心とした外用鎮痛消炎薬のブランド名である。
製品概要
[編集]フランスで同時期に発売された「ボーム・ベンゲ」軟膏を元に、1921年(大正10年)11月24日、東京田辺製薬より25グラムチューブ入り「サロメチール」として発売された。商品名はサリチル酸の「サ」、ロイマチス(リウマチ)の「ロ」、メチルから名付けられた。
その後、企業再編により三菱東京製薬 → 三菱ウェルファーマ(現・田辺三菱製薬)に引き継がれた。2004年(平成16年)3月1日、三菱ウェルファーマの大衆薬事業部門の事業譲渡に伴い、佐藤製薬が製造販売元となった。その後も「サロメチール」は田辺三菱製薬(三菱ウェルファーマの後身)が引き続き製造していたが、2011年(平成23年)秋に製造権も佐藤製薬に継承された。佐藤製薬への移譲後はフェルビナクを配合した「サロメチールFB」シリーズやジクロフェナクナトリウムを配合した「サロメチールジクロ」シリーズも発売されている。
1937年(昭和12年)竣工の後楽園球場の外野フェンスに広告を掲載、その後東京ドームへ移行し、長年に渡り看板を提供し続けた。
製品ラインナップ
[編集]現行製品
[編集]- サロメチール【第3類医薬品】- 主力商品。チューブタイプに加えてジャータイプも設定されている。なお、ジャータイプは2003年12月の移管当初は250g入りだったが、2006年に10月にチューブタイプと同じパッケージデザインに変更された際、200gに減容されている。
- サロメチール・ゾル【第3類医薬品】- スプレータイプ。「サロメチール」とは一部処方が異なり、dl-カンフル、カプサイシン、ユーカリ油、チモールが配合されない代わりに、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、グリチルレチン酸、アルニカチンキが配合されている。また、2003年12月の移管当初は白基調のパッケージだったが、後に「サロメチール」と同じオレンジのパッケージデザインに変更された。
- サロメチールL【第3類医薬品】- 温感ローションタイプ。「サロメチール」とは一部処方が異なり、カプサイシン、ユーカリ油、チモールが配合されていない代わりに、ノニル酸ワニリルアミドとトコフェロール酢酸エステルが配合されている。(製造販売元:ジャパンメディック)
- サロメチールジクロ - ジクロフェナクナトリウム製剤
- ジクロ【第2類医薬品】 - 2013年11月発売。テープタイプ。発売当初は「サロメチールジクロテープ」として発売されていたが、2017年3月にパッケージデザインをリニューアルされたことに伴って製品名を変更。同年9月に21枚入りが追加発売された。
- ジクロα【第2類医薬品】 - 2020年8月発売。テープタイプ。ジクロフェナクナトリウムを2%(100gあたり2g)に高濃度化するとともに、l-メントールを有効成分として追加配合したもの。
- ジクロL【第2類医薬品】 - 2015年11月発売。大判テープタイプ。発売当初は「サロメチールジクロテープL」として発売されていたが、「サロメチールジクロ」同様、2017年3月にパッケージデザインをリニューアルされたことに伴って製品名が変更された。
- ジクロLα【第2類医薬品】 - 2020年8月発売。テープタイプ。ジクロフェナクナトリウムを2%(100gあたり2g)に高濃度化するとともに、l-メントールを有効成分として追加配合したもの。
- ジクロゲル【第2類医薬品】 - 2019年3月発売。ジクロフェナクナトリウムにl-メントールも配合したもの。
- ジクロローション【第2類医薬品】 - 2013年11月発売。当初は大容量サイズの100mlのみだったが、後に50ml入りを追加発売し、2サイズとしている。
- ジクロクールローション【第2類医薬品】 - 2015年11月発売。「サロメチールジクロローション」にl-メントールを追加配合したもの。
- サロメチールFBローションα【第2類医薬品】 - 2012年2月発売。フェルビナクに加えてl-メントールも配合したもの。さらに、内容量を「FBローション」の40mlから100mlに大容量化された。
製造終了品
[編集]- サロメチール・ソフト【第3類医薬品】 - サリチル酸グリコールを主成分としたもので、緑のパッケージ。2004年(平成16年)3月の移管と同時に発売された製品であった。
- サロメチールFB
- サロメチールID
- パップ - 処方改良により「サロメチールIDパップE」へ継承。
- ホット【第2類医薬品】 - 2007年10月発売。温感タイプのパップ剤(トウガラシエキス配合)。(製造販売元:東光薬品工業)
- 1%液【第2類医薬品】 - 100ml入りの大容量サイズ。(製造販売元:ジャパンメディック)
- 1%クリーム【第2類医薬品】(製造販売元:ジャパンメディック)
- 1%スプレー【第2類医薬品】 - 2003年12月の移管と同時に発売された製品である。(製造販売元:東光薬品工業)