Wikipedia:規則の悪用

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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規則の悪用(Gaming the system)とは、ウィキペディアの方針とガイドラインを意図的に悪用して、ウィキペディアの目的を妨害することです。規則の悪用は、手続きの乱用や、妨害的編集、あるいはコミュニティが合意したことの本質にあるものを無視することが当てはまります。規則を悪用する典型的な編集者は、腕づくで自分の意見を押し通そうとしたり、編集合戦へと発展させたり、中立的でない特定の観点を強く主張します。

そのような編集者は、コミュニティの標準的な規範を逃れたり、管理者用の道具を誤用するための抜け穴や手口を見つけます。これらは悪意のない過ちと同じように受け止められるべきではありません。しかしながら、ウィキペディアにおけるブロックの措置は、そのような行為をやめさせるためにあるのであって、罰するためではありません。管理者からの警告は、通常そのような規則の悪用をやめさせる最善の方法です。なぜなら明確な警告は、善意による誤りと悪意のあるたくらみの両方を是正するからです。もしある利用者が、ルールすべてを無視しなさいを理由に警告を無視し、その様な振る舞いを繰り返すなら、そうでなくとも、さらに新しい妨害手法を見出して実行するなら、悪意によって規則を悪用している可能性がより高いでしょう。

「規則の悪用」の意味[編集]

規則を悪用する編集者は、悪意を持って方針を利用する方法を探しており、その中に含まれる文言を抜き出して、明らかに方針全体としてはそうするように意図していない妨害行為を表面的に正当化します。このような行為において、悪用者は方針やガイドラインを、文書化されたコミュニティの合意としての正しい位置から引き離し、個人的な意図のために都合よく取り上げようとします。妨害行為を行っている利用者は、それら方針とは明らかに矛盾する見解を主張するために、方針中のいくらかの文言を用いたり、ウィキペディアの方針を意図的に誤用することで、方針に基づいた誠実な姿勢を攻撃したり、ウィキペディアにおける手続きを頓挫させます。

規則の悪用には以下のものが含まれます。

  • 法律家ごっこ、あら探しをして口論する、他にも、方針の字面をその方針の「原理」を侵犯して用いる。
  • 合意形成の手続きを議論妨害する。小さな誤りを理由に他者の編集を差し戻したり、コミュニティが明らかに受けつけていない観点にこだわったりする。
  • ウィキペディアの投稿ブロックや手続きを、他者に対する嫌がらせのために曲解して実行しようとする。

どの場合でも、意図して、もしくは、知っていて行っているかは重要です。もし善意による誤りであれば、方針やガイドラインの誤った利用は悪用ではありません。しかし、意図的なものであるなら、おそらく不注意だとは合理的に説明できない規則の悪用を続けているでしょう。

規則の悪用は他の方針とも重複します:

  • 他の利用者を貶めるためや、主張を証明するため、また議論を撹乱するために、ウィキペディアの手続きを誤用することは規則の悪用ともなります。しかしながら、それらはむしろ腕ずくでの解決か、手続きの乱用として判別されるでしょう。
  • 悪意をもって編集している利用者が、明確に誤った事を成り立たせたり(また押し進める)ために、(競合する)他者の行為を、明らかに理にかなわない悪意ある曲解によって「証拠」とし、方針とガイドラインを用いて(糾弾すること)。さらには、しばしば善意にとるのガイドラインにも違反したものであり、特に、不当な「警告」を繰り返すことは礼儀を忘れないへの違反に当たるでしょう。
  • もし、悪用に基いて他の利用者へ疑義を呈したり、「悪意ある編集者」として印象操作を行うなら、それはまた個人攻撃はしないの方針に違反したことになるでしょう。

妨害行為は管理者による警告やブロックの対象になります。ウィキペディアの行動規範の原理に反することは、管理者裁定委員会の判断に影響を与えるでしょう。

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規則の悪用には種類があります。悪用の本質は、意図して知りながら方針や手続きを誤用することです。以下にすべてではありませんが、例を挙げていきます。例に似ていても、意図して不適切な行いを行った証拠がないならば、通常は悪用とはみなされません。

方針とガイドラインの悪用[編集]

  1. 悪意ある法律家ごっこ - 方針・ガイドラインの一部の文言を、その原理や精神に反して示す。
    例:カンバスに違反しない中立的な告知を行い、一方で支持者がその中立的な告知を見に来るよう誘う様々な通知を使う。
  2. 方針の一部を他の方針に反するよう用いる。
    例:「ウィキペディアでは検閲は行われません」の方針を盾に、Wikipedia:検証可能性に反している内容の除去を拒否する。
  3. 実際には方針に一致しない意見を裏付けるものとして、方針から都合よい文言だけを抜き出す。(または、都合よくある方針を当てはめ、故意に他の方針を無視する)
    例:ウィキペディアは何でないかの方針にて制限されている内容を追加しているのに、「ウィキペディアは紙製の百科事典ではありません」を都合よく挙げ免れようとする。
  4. 実際には方針に矛盾する見解や立場だと知りながら、あるいはそう偽って、保護や正当化を求めたり、方針の文言に裏付けられていると主張する。
    例:出典にした文献が信頼できる情報源に合致しないものであるとか、内容が出典を曲解した中立的な観点に反するものであるのに、検証可能性を満たしていると言う。
  5. 方針が本来意図しない事を、勝手な解釈で押し付ける。また、コミュニティが通常その方針を適用するような基準とは異なる、自らの特異な見解を強要する。
    例:一人の利用者によって書かれた私論を、合意された方針であるかのように示す。

合意形成の悪用[編集]

  1. 決定妨害あるいは進行妨害 - コミュニティが明らかに否定している観点を繰り返し持ちだして、実際に方針に基づいた解決を妨げる。
    以下も参照。(英語版では方針の)妨害的編集、特に「いつまでも納得しない」、また合意とは何か(全会一致を求めるものではないことを説明した節)。
  2. 不誠実な交渉 - なんらかの譲歩にて他者の妥協を誘うが、相手が妥協すると結局その譲歩を拒む。
    例:ある記事のよく検証された資料を「別の記事にて既に取り上げられている」として除去の合意を取って消去し、その後、その別の記事からも資料を消してしまう。
    例:編集者同士で合意に至り、最終的に合意された文章の執筆者が投稿するとされていたが、実行せず。数週間後、他の利用者が待ちかねて修正版を投稿すると、本来修正版を投稿するはずだった利用者が差し戻した。
  3. ささいな誤りのために追加して除去する。もしささいな誤りであれば、それは修正するか、少なくとも修正テンプレートを使うこと。ウィキペディアに完全さは求められておらず、改善の積み重ねで作られていくものです。
    例:簡単に修正できる句読点や綴りの誤りを理由に、検証可能な内容の段落全体を消去する。

制裁制度の悪用[編集]

  1. 印象操作 - 他の利用者の行動が非合理であったり不適切とみられるとか、制裁に値するかのように印象操作を行う。
    例:記述を検証するよう求めている側に適切な出典の提示を拒否し、それを求めた利用者を「要求を繰り返した」妨害行為として告発する。出典は他の利用者が検証するために正確であるべきです。
  2. 後退(要命名チェック Walking back) - 個人攻撃をしながら、謝罪するのではなく前に述べたよりも敵意がないように装う。
    例:「お前は明らかに間違ってる、間違ってる、間違ってるぞ。中学校卒業してるのか?」このような発言で、意見相違を表明しておきながら、後にその発言は「編集者の教育についての善意に基づく質問」だと弁解する。
  3. 境界行動 - 普段から方針違反となる境界上の振る舞いを行うとか、軽度な方針違反を行い、不正行為だと判別させるとことを困難にする。
    例:スリー・リバート・ルールにこそ違反していないが、数ヶ月にわたって同様の編集を複数の編集者に対抗して繰り返し行う。
  4. 報復 - 他での論争を恨んでその報復のために、論争相手の編集を故意に指し戻す。
    例:利用者Aが利用者Bの編集を、中立的な観点に沿っていないことや信頼できる情報源の不足のために差し戻した。BはAの参加するノートページで議論をはじめたが合意形成に失敗した。後に、出典もあり中立的な記述をスタイルマニュアルに従っていないとして、BはAの編集を差し戻した。
  5. 犠牲者を装う - 自らが規則に反しておきながら、同時に他者を同じような違反を理由に非難する。
    例:他者を「無礼な振る舞い」で非難しておきながら、自身がその礼儀に反した物言いをし、自分が違反している方針を引用して、制裁を求めている。

誤った法律主義[編集]

ウィキペディアは裁判所ではありませんから、多くの法的な手続きや用語はウィキペディアにおいては効力をもちません。典型的には、法律家ごっこは、しばしば誤った法律上の理由を元に、公的な法的手続きの流儀を適用して、ウィキペディア上の手続きや証拠の提示を問題にします。時には、法律家ごっこが正当な疑問を呈することもありますが、多くの場合は、実現可能な解決方法をつくり上げる上での妨げとなります。例えば、ソックパペットを操る利用者を明らかにすることはしばしば不可能であり、裁定委員会への申し立ての中でひとつもソックパペットの名前が上がっていないことが、弁護になる訳ではありません。

意図の様々な段階[編集]

「規則の悪用」という言葉は慎重に用いられるべきで、あくまで悪意に基づく行為を告発するものです。しかしながら、これまで述べてきたような行為を行った利用者であっても、悪意の証明だとみなすべきではありません。実際の意図の段階は、既に仲裁されたことなのか、弾みで起きたことなのか、かつては有効だとみなされていた古いやり方を単に真似たのかといった、といった個別の事例ごとに考えられるべきです。規則の悪用 (gaming the system) という用語はそうした行いへの非難ではなく、gaming という単語もまた、競技においてふざけあうことも指します。記事改善への真剣な取り組みとしてのウィキペディアにおける活動がその目標であり、試合を行う競技場でも、娯楽としての反対派との議論場でもありません。意図の判定は、直接問題になっている論争だけでなく、他の者との議論を参考にすることもあるでしょう。その状況は特別な仲裁(Wikipedia:調停)を必要とするかもしれません。極端な例では、少数による裁定(en:Wikipedia:ArbitrationWikipedia:裁定の方針を参考)も必要とするかもしれません。継続している行為の危険性は慎重に判断されるべきです。特に、あまりにも激しい場合や、強迫的な行動である場合です。

手続きの乱用[編集]

手続きの乱用は規則の悪用と関係します。悪意ある利用者は、知りながら、方針に記載された合意形成や制裁の手続きを、それらの方針が明らかに意図していない自身の目的を推し進めるために利用しようとします。手続きの乱用は妨害行為であり、規則の悪用個人攻撃、あるいは腕ずくでの解決ともみなされるかは状況によります。コミュニティの合意の手続きは善意によって用いられることを前提としています。

関連項目[編集]