Project Engine
Project Engine(プロジェクト炎神、プロジェクトエンジン)は、NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)のゲーミングパソコン開発プロジェクト。
概要
[編集]近年eスポーツの人気が高まってきたことから、NEC PCでもゲーミングパソコンの開発が行われることになり、以前から展開している「LAVIE」のプロフェッショナル向け、教育現場向け、家庭向けの分野に加え、「ゲーミング」を新たに加えるとして、PC-8001の発売から40年となる2019(令和元)年8月5日に当プロジェクトが発表された[1]。
1979(昭和54)年に発売されたPC-8001もゲームがプレイできるマシンであったことから、NECは古くからゲーム用パソコンの開発に取り組んできたとして、その事業の「復活」を目指すとした[2]。
資本関係のあるレノボのゲーミングパソコンブランド「Legion」とは別の独自プラットフォームとして[1]、中華民国(台湾)のベンダーとNEC PCの協業により、ミドルレンジユーザーをターゲットに開発される[3]。
ロゴやネーミングは日本電気ホームエレクトロニクス(NEC HE)が発売したテレビゲーム機、PCエンジンに由来し[4]、同社のゲーミングパソコン事業の「復活」とかけたフェニックス(不死鳥)が描かれている[3]。
なお、同じく日本の競合する大手パソコンメーカーで、NEC PC同様レノボと資本関係のある富士通クライアントコンピューティング(FCCL)も、eスポーツの流行を受け「FMV-ESPRIMO」ブランドからワークステーションをベースとしたデスクトップ型ゲーミングパソコン「WD-G/D1」を2019年2月に発売[5][6][7]、続けて7月にも「WD-G/D2」を[8]、翌2020年10月にも「WD-G/E2」を[9]、2021年10月には「WD-G/F3」を発売している[10]。
2021(令和3)年1月7日にNEC PCは、オンラインで開催されたCES2021にて、オプションでゲームパッド型のゲームコントローラを装着し、コンシューマーゲーム機のようにも扱えるノートパソコン「LAVIE MINI」を発表した[A]。プロトタイプモデルであり、今後の要望をみて商品化する予定[11][15][16][17]。発表当初、本プロジェクトとの明確な関連性は当のNEC PCから示されていなかったが、2022年になってプロジェクト内で開発された製品であると正式に判明した[18]。
2022(令和4)年7月5日に、「Project Engine」製品の第1弾としてデスクトップタイプの「LAVIE GX」が発表された[B]。筐体には黒一色の「和柄五崩し」を取り入れ[18][23][24]、「和モダン」を意識したデザインとなっている[18][20][21]。
脚注
[編集]- ^ a b 田中宏昌,ITmedia (2019年8月5日). “NECがゲーミングPCを投入か 「Project 炎神」稼働中”. ITmedia PC USER (アイティメディア株式会社) 2020年4月13日閲覧。
- ^ 井上輝一,ITmedia (2019年8月5日). “NEC PC、ゲーミングPC市場に参入 「Project Engine(炎神)」始動”. ITmedia NEWS (アイティメディア株式会社) 2020年4月13日閲覧。
- ^ a b 岩泉茂 (2019年8月5日). “NECのゲーミングPC「プロジェクト炎神」総合プロデューサー森部浩至氏直撃レポート”. GAME Watch (株式会社インプレス) 2020年4月13日閲覧。
- ^ 柳島雄太 (2019年8月5日). “【速報】NECパーソナルコンピュータ、ゲーミングPCブランド立ち上げに向け「プロジェクト炎神」を始動”. GAME Watch (株式会社インプレス) 2020年4月13日閲覧。
- ^ “富士通のゲーミングPCは「RTX 2080決め打ち」。直販専用ミニタワーWD-G/D1に注目 - Engadget 日本版”. Engadget 日本版 (ベライゾンメディア・ジャパン株式会社). (2019年2月12日). オリジナルの2019年2月12日時点におけるアーカイブ。 2020年4月13日閲覧。
- ^ 八尋/ASCII (2019年6月11日). “RTX 2080 mini搭載「ESPRIMO WD-G/D1」開発者インタビュー 富士通のノウハウを集結、“何でもできる”ハイエンドPCが誕生したワケとは”. ASCII.jp (株式会社角川アスキー総合研究所) 2022年7月13日閲覧。
- ^ “ESPRIMO WD-G/D1”. 富士通WEB MART (2019年2月発売). 2020年4月13日閲覧。
- ^ “ESPRIMO WD-G/D2”. 富士通WEB MART. 富士通クライアントコンピューティング株式会社 (2019年7月発売). 2020年4月13日閲覧。
- ^ “ESPRIMO WD-G/E2”. 富士通WEB MART. 富士通クライアントコンピューティング株式会社 (2020年10月発売). 2020年10月27日閲覧。
- ^ “ESPRIMO WD-G/F3”. 富士通WEB MART. 富士通クライアントコンピューティング株式会社 (2021年10月発売). 2022年7月5日閲覧。
- ^ a b NECパーソナルコンピュータ株式会社『CESにて海外向け新型LAVIE Pro Mobileを発表 ゲーム機に変身する8インチ「LAVIE MINI」も参考出展』(HTML)(プレスリリース)2021年1月7日 。2021年1月8日閲覧。
- ^ 劉 尭 (2021年1月7日). “NEC PCが8型2in1「LAVIE MINI」投入、第11世代Coreでゲームも”. PC Watch (株式会社インプレス) 2021年1月8日閲覧。
- ^ 宇都宮 充 (2021年1月7日). “実機写真で見る、NEC PCのTiger Lake搭載8型2in1「LAVIE MINI」”. PC Watch (株式会社インプレス) 2021年1月8日閲覧。
- ^ 井上翔,ITmedia (2021年1月7日). “NECPCがTiger Lake搭載の「LAVIE Pro Mobile」を米国に投入 超小型のコンセプトモデル「LAVIE MINI」も披露”. ITmedia PC USER (アイティメディア株式会社) 2021年1月8日閲覧。
- ^ a b 橋本 新義(Shingi Hashimoto) (2021年1月7日). “NEC 8型UMPC『LAVIE MINI』写真レポ。独特配列のキーボードや合体機構など見どころ多数 CES参考出展のプロトタイプなれど専用壁紙までも既に用意”. Engadget 日本版 (ベライゾンメディア・ジャパン株式会社) 2021年1月8日閲覧。
- ^ a b 山川晶之 (CNET Japan編集部) (2021年1月8日). “NEC、約579gの8インチUMPC「LAVIE MINI」発表--Core i7搭載、専用のゲームパッドも”. CNET Japan (朝日インタラクティブ株式会社.) 2021年1月8日閲覧。
- ^ a b 貝塚/ASCII (2021年1月7日). “CES 2021レポート 13.3型ノート「LAVIE Pro Mobile」の新モデルも NEC、3つのスタイルで使える8型モバイルゲーミングPC「LAVIE MINI」を発表”. ASCII.jp (株式会社角川アスキー総合研究所) 2021年3月1日閲覧。
- ^ a b c d 劉 尭 (2022年7月5日). “NEC PC、“Project炎神”ゲーミングPC第1弾「LAVIE GX」。早期購入でPC-98ゲーム利用権も”. PC Watch (株式会社インプレス) 2022年7月5日閲覧。
- ^ NECパーソナルコンピュータ株式会社『ゲーミングデスクトップLAVIE GXなど、個人向け新商品を発表 レトロゲーム『Project EGG』、『モンスターハンターライズ』のコラボも』(HTML)(プレスリリース)2022年7月5日 。2022年7月5日閲覧。
- ^ a b 畠中健太 (2022年7月5日). “NEC、PCゲームに“再参入”! ゲーミングデスクトップPC「LAVIE GX」を発表”. GAME Watch (株式会社インプレス) 2022年7月5日閲覧。
- ^ a b 村田奏子 (2022年7月5日). “NECからゲーミングPC「LAVIE GX」、Xboxコントローラーやヘッドセット付き”. マイナビニュース (株式会社マイナビ) 2022年7月5日閲覧。
- ^ 臼田勤哉 (2022年7月5日). “NEC PC、ゲーミングPC参入。Xboxコントローラが付属「LAVIE GX」”. GAME Watch (株式会社インプレス) 2022年7月5日閲覧。
- ^ a b 井上翔,ITmedia (2022年7月5日). “「Project 炎神」第1弾 NECPCがゲーミングPCに参入 エントリー向けゲーミングデスクトップ「LAVIE GX」を7月14日発売”. ITmedia PC USER (アイティメディア株式会社) 2022年7月5日閲覧。
- ^ a b 村野晃一/ASCII (2022年7月5日). “PC-9801 40周年で登場したLAVIEのゲーム向けパソコン 「お帰り、ゲームが遊べるNECのパソコン!」PC-98の魂継ぐ「LAVIE GX」登場”. ASCII.jp (株式会社角川アスキー総合研究所) 2022年7月5日閲覧。
- ^ 長浜和也 (2022年7月6日). “LAVIE GXの正体は仮装巡洋艦ならぬ仮装ゲーミングPCだった? ゲーム以外にも役立ちそう”. マイナビニュース (株式会社マイナビ) 2022年7月6日閲覧。
- ^ 今藤弘一,ITmedia (2022年7月6日). “NECブランドで“久しぶり”のゲーミングPC誕生!? 「LAVIE GX」発表会レポート”. ITmedia PC USER (アイティメディア株式会社) 2022年7月6日閲覧。
関連項目
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