HD 28185

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HD 28185
データ
元期 J2000.0      Equinox J2000.0
星座 エリダヌス座
赤経 04h 26m 26.32s [1]
赤緯 -10° 33′ 02.9″ [1]
視等級 (V) +7.81
特徴
スペクトル分類 G5V
U-B 色指数 ?
B-V 色指数 0.750
変光星 none
アストロメトリー
視線速度 (Rv) 49.6 km/s
固有運動 (μ) 赤経: 84.42 ± 0.84 [1] ミリ秒/
赤緯: -57.66 ± 0.72 [1] ミリ秒/
年周視差 (π) 23.62 ± 0.87[1] ミリ秒
距離 138 ± 5 光年
(42 ± 2 パーセク)
絶対等級 (MV) +4.68[note 1]
詳細
質量 0.99 ± 0.07 M
半径 1.04 R
光度 (可視、 LV) 1.15[note 2] L
表面温度 5705 K
金属量 173%
自転周期 30 日
年齢 7.5 × 109
他の名称
BD−10°919, SAO 149631, HIP 20723, GSC 05317-00733
参照データベース
SIMBAD data
Extrasolar Planets
Encyclopaedia
data

HD 28185は、地球から約138光年の距離に存在する太陽に似たG型主系列星である。天球上ではエリダヌス座の方角に位置する。HD 28185という名称は、20世紀初頭に編纂されたヘンリー・ドレイパーカタログにおける番号である。この恒星はそのハビタブルゾーン内に巨大ガス惑星太陽系外惑星)を持つことが知られている。

距離と明るさ[編集]

ヒッパルコス衛星による観測の結果、HD 28185までの距離は視差23.62ミリ、42パーセク(138光年)と求められた[1]。地球からの距離が25パーセクを超えることから、この恒星はグリーゼ近傍恒星カタログには掲載されていない。恒星の見かけの等級は7.81等で、肉眼では見ることができず、観測には望遠鏡が必要である。

恒星の性質[編集]

HD 28185はその質量半径光度において太陽とよく似ている。主系列星であり、コアでの水素核融合反応によりエネルギーを生み出している。スペクトル分類はG5Vでこれは太陽よりも若干温度が低いことを意味する。他の多くの太陽系外惑星の恒星と同様、太陽に比べ金属量に富んでおり、の含有量は太陽の1.73倍にもなる。その自転周期は30日で、太陽の25.4日と比べると遅い。

彩層の活発さから、HD 28185は誕生から約29億年を経過した星ではないかとの見積もりがなされている。一方で恒星進化論を元とした理論からは、約75億年という年齢と太陽の0.99倍という質量が導出されている。[2]

惑星系[編集]

2001年、恒星を公転周期1.04年で周回する木星サイズの惑星HD 28185 bが発見された[2]。この惑星は、それまでに見つかっていた長い公転周期を持つ他の多くの太陽系外惑星と異なり、低い軌道離心率軌道を持った惑星であった[3]。この惑星の軌道では日射量が地球と同程度になるため、生命が存在可能衛星を持つのではないかと期待されている[4][5]。たとえ衛星が無くとも、小さな惑星がHD 28185 bのトロヤ点に存在するという可能性も提示されている[6]。HD 28185 bの存在は、2008年に行われたMagellan Planet Search Program英語版による調査でも改めて確認されている[7]

この恒星の観測データからは、さらに長期の視線速度の変化が検出されている。これはHD 28185 bの外側に未発見の惑星が存在することを示唆している。[8]

HD 28185の惑星[2]
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 半径
b ≥5.7 MJ 1.031 ± 0.060 383 ± 2 0.07 ± 0.04

脚注[編集]

  1. ^ Derived from apparent magnitude and parallax: \scriptstyle M_V=m_V-5\log_{10}\left(\frac{100}{\pi}\right)
  2. ^ Derived from absolute visual magnitude: \scriptstyle \frac{L_\ast}{L_{\odot}}=100^{(M_{V_\odot}-M_{V_\ast})/5}

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d e f van Leeuwen, F. (2007年). “HIP 20723”. Hipparcos, the New Reduction. 2010年2月25日閲覧。
  2. ^ a b c Santos, N. et al. (2001). "The CORALIE survey for southern extra-solar planets VI. New long-period giant planets around HD 28185 and HD 213240". Astronomy and Astrophysics英語版 379 (3): 999–1004. Bibcode:2001A&A...379..999S. doi:10.1051/0004-6361:20011366. 
  3. ^ Butler et al.; Wright, J. T.; Marcy, G. W.; Fischer, D. A.; Vogt, S. S.; Tinney, C. G.; Jones, H. R. A.; Carter, B. D. et al. (2006). "Catalog of Nearby Exoplanets". The アストロフィジカルジャーナル 646 (1): 505–522. arXiv:astro-ph/0607493. Bibcode:2006ApJ...646..505B. doi:10.1086/504701.  (web version)
  4. ^ Mullen, L. (2001年). “Extrasolar Planets with Earth-like Orbits”. 2006年7月22日閲覧。
  5. ^ Jones, Barrie W.; Sleep, P. Nick; Underwood, David R. (2006). "Habitability of Known Exoplanetary Systems Based on Measured Stellar Properties". アストロフィジカルジャーナル 649 (2): 1010–1019. arXiv:astro-ph/0603200. Bibcode:2006ApJ...649.1010J. doi:10.1086/506557. 
  6. ^ Schwarz, R.; Dvorak, R.; Süli, Á.; Érdi, B. (2007). "Survey of the stability region of hypothetical habitable Trojan planets". Astronomy and Astrophysics英語版 474 (3): 1023–1029. Bibcode:2007A&A...474.1023S. doi:10.1051/0004-6361:20077994. 
  7. ^ Minniti, Dante et al. (2009). "Low-Mass Companions for Five Solar-Type Stars From the Magellan Planet Search Program". アストロフィジカルジャーナル 693 (2): 1424–1430. Bibcode:2009ApJ...693.1424M. doi:10.1088/0004-637X/693/2/1424. 
  8. ^ Chauvin, G.; Lagrange, A.-M.; Udry, S.; Fusco, T.; Galland, F.; Naef, D.; Beuzit, J.-L.; Mayor, M. (2006). "Probing long-period companions to planetary hosts. VLT and CFHT near infrared coronographic imaging surveys". Astronomy and Astrophysics英語版 456 (3): 1165–1172. arXiv:astro-ph/0606166. Bibcode:2006A&A...456.1165C. doi:10.1051/0004-6361:20054709. 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 星図 04h 26m 26.3205s, -10º 33' 02.955''