事務所
事務所(じむしょ、英: office オフィス)とは、事務を行う所[1]。オフィス[1]。
概要
通常の日本語(一般人が用いる普通の日本語)では商人がもちいる事務の拠点も、たとえば「芸能事務所」「探偵事務所」「デザイン事務所」などとして用いるし、またコンサルティング会社、シンクタンクなどでも「事務所」という表現を採用することがある。
20世紀までは事務の拠点を物理的に一箇所に集約することに大きな意味があったが、 (1990年代後半から)21世紀に入ると、インターネットの接続環境が整えられ回線の高速化が進むにつれ、ノートパソコンやスマートフォンを所有していれば、世界各地のどこからでも事務作業を行えるようになり、特に事務作業に関してはテレワークが可能な場合が多いので、事務所のあり方が問われ、「オフィスレス」(事務所無し)で組織の業務を組み立てる試みも行われるようになっている。
- 語源・造語
「事務所」という用語は1882年鳩山和夫が法律事務所開業にあたり造語として初めて使ったとされる[3]。
- 中国語表記
漢字文化圏のうち、北京語を基にした標準語を用いる中華人民共和国や台湾では官公庁の事務所は「弁事処」(中国語: 办事处; 辦事處)と表記する。
歴史
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世界の事務所
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日本の場合
日本の法規において法律用語の「事務所」が用いられる範囲
日本の法令においては、商人が営業の拠点として用いる場合には「営業所」と呼ぶため、「事務所」は商人以外の者が用いる場合を(主に)指す[要出典]。また、「設計事務所」「会計事務所」「法律事務所」のように商人でない事業者の事業体の名称としても用いられる。
官公庁の出先機関の名称(ダム統合管理事務所、土地区画整理事務所など)や、協同組合、特殊法人、士業などの、商人でない事業者がその事務を行う拠点とする施設を指す。出先機関では地方事務所、地方環境事務所、年金事務所、福祉事務所、漁業調整事務所、宮内庁京都事務所、総合通信局の沖縄総合通信事務所、財務事務所、国税庁の沖縄国税事務所、小笠原総合事務所、近畿地方整備局の六甲砂防事務所、財務事務所、農政事務所、地方農政事務所や守谷市上下水道事務所、茨木土木事務所、、北海道競馬事務所、西表自然保護官事務所、十勝太ロラン航路標識事務所、自動車検査登録事務所、港電車運輸事務所、ダライ・ラマ法王日本代表部事務所、NHK宮古島事務所、戸籍事務所(沖縄、小笠原)などがあり、国際連合の機関についても、国際連合人権高等弁務官事務所、国際連合人道問題調整事務所など、事務所と訳されている。
「建築士事務所」や「技術士事務所」、「会計事務所」、「法律事務所」など、いわゆる「士業」の事務所については、当該事務所の名称として用いられると同時に、当該事務所を用いる事業体の名称でもあることが多い。
「事務所」の設置に関わる法規類
- 法務省令で定める基準に従い、事務所を設けなければならない、としている。
- 税理士事務所については、税理士法では第四十条で、財務省令で定める基準に従い、事務所を設けなければならない、と定めている。
- 社会保険労務士の事務所にについては、社会保険労務士法では第十四条の二で厚生労働省令で定める基準に従い、事務所を定める規定がある。
- 海事代理士の事務所については、海事代理士法では第九条に設置登録の規定がある。
- 会計士の事務所に関しては、公認会計士法では公認会計士の職場を事務所と記載して条文を定めている。
- 弁理士事務所に関しては、弁理士法で特許事務所に関する規定がある。
その他の士業も各自の業法で士となる資格を有する者がなるには、登録簿に事務所の名称及び所在地を登録する規定を定めているものが多い。
事務所と税法
事業所税は、事務所または事業所において法人または個人の行う事業に対し、資産割額および従業者割額によって課する。(地方税法701条の32)