2024年4月のイスラエルによるイラン攻撃
| 2024年4月のイスラエルによるイラン・イラク・シリア攻撃 | |||||||
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| パレスチナ問題、2023年パレスチナ・イスラエル戦争中 | |||||||
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| 衝突した勢力 | |||||||
 イスラエル |
 イラン イラク シリア | ||||||
| 指揮官 | |||||||
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ベンヤミン・ネタニヤフ イツハク・ヘルツォグ ベニー・ガンツ ヨアヴ・ガラント ヘルジ・ハレヴィ ヨエル・ストリク エリ・シャルビット トーメル・バー |
 アリー・ハーメネイー最高指導者 エブラーヒーム・ライースィー大統領 ホセイン・デフガーン国防軍需大臣アブドルラヒム・ムーサヴィ軍参謀総長 ホセイン・サラミ イスラム革命防衛隊総司令官 アミール・アリ・ハジザデ航空宇宙軍総司令官 アブドゥルラティーフ・ラシード大統領 ムハンマド・シヤーア・スーダーニー首相 ババカル・バドルハン・シャウカト・ズィバーリ参謀総長 バッシャール・アル＝アサド大統領 アリ·アブドラ·アイユーブ国防大臣 アブドゥル・カリム・マフムード・イブラヒム参謀総長 | ||||||
| 部隊 | |||||||
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| 戦力 | |||||||
| 無人機 | 防衛システム (イラン) | ||||||
| 被害者数 | |||||||
| 不明 | 不明 | ||||||
2024年4月のイスラエルによるイラン攻撃 (英語:2024 Israeli strikes on Iran、ヘブライ語:התקיפה באיראן (2024)、ペルシャ語: 2024 حمله اسرائیل به ایران)は、2024年4月19日の現地時間午前5時23分にイスラエル国防軍がイラン、イラク、シリアの複数の場所を標的に実施した一連の空爆行為[1]。
概説[編集]
情報筋の報告によれば、攻撃は主にイラン中部に位置するエスファハーン近郊に集中した[2]。この攻撃はイスラエルに対するイランのミサイル攻撃への報復であり、それ自体がダマスカスでのイスラエルの空爆で上級将校を殺害したことに対するイランの報復であった[3]。
イランのメディアとソーシャルメディアのプラットフォームは、イランの核施設、ドローン製造施設、主要な空軍基地があるエスファハーン近郊で爆発があったと報じた[4][2]。イランの国営メディアは、この地域上空を飛行していたイスラエル国防軍の無人機がイラン防空軍によって撃墜されたと報じた[5][6]。3人のイラン当局者はニューヨーク・タイムズに対し、エスファハーン近郊の空軍基地が攻撃されたと語った[7]。アメリカ当局者は、イスラエルからのミサイルがイランを攻撃したことを確認した[8]。イランの核施設への攻撃は報告されていない[2]。
報道によると、少なくとも8便がその地域からルート変更されたという[9]。イランの国営メディアは、イラン全土での航空便の一時停止を発表したが、この制限は同日朝遅くに解除された。攻撃の範囲と影響に関する詳細は不明のままである[2]。イラン当局者はロイター通信に対し、爆発はイスラエルの無人機が撃墜されたことによるものであり、イランへのミサイル攻撃はなかったと証言した[10]。
背景[編集]
中東のエスカレーション[編集]
2023年10月7日、イランの支援を受けるイスラム過激派組織ハマスがイスラエル南部を攻撃し、その結果1,200人が死亡、少なくとも253人の他のイスラエル国民および外国人が誘拐された[11]。イスラエルは、継続中のガザ地区へのイスラエル侵攻を開始することで応じた[12]。
2023年10月7日以降、イランの支援を受けたレバノンの武力組織ヒズボラがイスラエル北部への攻撃を開始した[13]。戦争開始以来、ヒズボラとイスラエルの間で4,400件以上の暴力事件が記録されており[14]、紛争開始以来約10万人のイスラエル人がイスラエル北部から避難している[15]。イランが支援するフーシ派はイスラエルに向けて数十機の無人機と弾道ミサイルを発射し、紅海で船舶をハイジャックして攻撃し、スエズ運河を通る貿易の流れを厳しく制限した[16]。
ダマスカスのイラン大使館爆破事件[編集]
2024年4月1日にシリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館に隣接するイラン総領事館別館がイスラエル軍の空爆により攻撃され、女性とその息子とイスラム革命防衛隊ゴドス軍(コッズ部隊)の上級司令官モハマド・レザー・ザヘディ准将を含む16人が死亡した。イスラム革命防衛隊（IRGC）の隊員と他の革命防衛隊職員7名に加え、ヒズボラや他のイラン支援グループに属する他の6人の過激派も含まれる。攻撃直後、イランは報復を誓い[17][18]、これが空爆の潜在的な動機であることを示唆する報道があった[19]。エルサレム・ポスト紙は、建物は大使館本館に隣接するイラン外交官邸内にあったと報じた[20][21]。
総領事館襲撃後の数週間で、アメリカ、フランス、ドイツ、イギリスはいずれもイランに対し、イスラエルに報復して状況をエスカレートさせないよう警告した[22]。
イランによるイスラエル攻撃[編集]
2024年4月13日、イラン軍の一部門であるイスラム革命防衛隊（IRGC）は、イラク人民動員軍[23]、レバノンの組織ヒズボラ、イエメンのフーシ派と協力して、無人機、巡航ミサイル、弾道を使用してイスラエルに対する攻撃を開始した[24]。イランは、この作戦は2週間前に革命防衛隊が使用していたダマスカスのイラン総領事館別館に対するイスラエルの空爆に対する報復として行われたと述べた[25]。この作戦はイスラエル・ハマス戦争波及の一環であり、代理紛争開始以来、イランによるイスラエルへの初の直接攻撃となった[26]。
イスラエルは、無人機とミサイルの99パーセントがアイアン・シールド作戦中に有志連合によって破壊され[27][28][29]、最も多くはイスラエル領空に入る前に破壊されたと述べた[30]。一方、米国当局者は、少なくとも9発のイランのミサイルが破壊されたと述べた。イスラエル空軍基地2か所を攻撃し、軽微な被害をもたらした。ミサイルはイスラエル南部のネバティム空軍基地に軽度の被害を与えたが、基地は運用を続けていた[31][32][33]。米国、英国、フランス、ヨルダンを含む国際連合は、イランの飛翔体迎撃とレーダー照射においてイスラエルを支援した。イスラエルでは、7歳のイスラエル人ベドウィンの少女が重傷を負い、他の31人が避難所に向かう途中で軽傷を負ったか、不安症の治療を受けた。ヨルダンは、破片の一部が自国の領土に落下したが、重大な損害や負傷者は出なかったと発表した[34][35]。
イランの攻撃は国連、複数の世界指導者、政治アナリストから批判を集め、本格的な地域戦争にエスカレートする危険があると警告した[36][37][38][39]。ここ数日、イランは威嚇を強めており、イスラエルからの攻撃に対して強力な報復を約束している。さらに4月18日にイランは自国の核施設が攻撃を受けた場合には核開発を促進する可能性があると述べた[40]。
イスラエルによる攻撃[編集]
イラン[編集]
イランのメディアやソーシャルメディアプラットフォームの報道によると、核施設、主要な空軍基地、ドローン製造施設で知られる同州のイスファハーン近郊で爆発があった[41]。
具体的には、国営イスラム共和国通信（IRNA）は、イランの米国製F-14トムキャット艦隊が駐留するイスファハンのシェカリ空軍基地で防空体制が発動されたと報じた[42]。さらに、未確認の飛行物体が発見された後、さまざまな州で防空システムが作動した[43]。
IRNAは、ジャーナリストらは国中で重大な被害や爆発を観察しておらず、イランの核施設のいずれにおいても騒乱は記録されていなかったと報告した[44]。
イラン当局者３人はニューヨーク・タイムズに対し、空爆が空軍基地を攻撃したと語った[45]。米国当局者は後にイスラエルからのミサイルがイランを攻撃したと述べた[46]。
ABCニュースに語った米国高官によると、イラン国境を越えて飛行中のイスラエル航空機が、ナタンツ核施設を警備する防空レーダーサイトを標的に3発のミサイルを発射した。同当局者はさらに、評価の結果、標的となった場所の破壊が成功したことが示されたと述べた。同氏はまた、攻撃の目的は緊張をさらに高めることなくイランにイスラエルの能力を伝えることだったと述べた[47]。
アンブラが入手した衛星画像により、イスファハーンにあるイランのS-300PMU2地対空ミサイルシステム30N6Eレーダーによる被害が明らかになった[48][49]。
関連している可能性がある攻撃[編集]
イラク
朝にはバグダード県とバビル県でも爆発が報告された。アルビルとモスルでは戦闘機の音が聞こえた[50]。イスラエルのスパロー空中発射弾道ミサイルのブースターがバグダッドの南で発見され、イスラエル航空機がイラク領空内でイランに向けてミサイルを発射したことを示した[51]。
同日、イラクにあるイランの代理人民動員軍の複数の基地でも爆発が起きた[52]。この攻撃はイスラエルか米国のいずれかによって行われたと言われているが、両国ともその主張を否定している。
シリア
シリア人権監視団は、イスラエル軍の攻撃がシリア南部のアス・スワイダ県とダラア県にあるシリア軍のレーダー陣地を攻撃したと報告した。シリア国防省は声明で、イスラエルが南部地域の防空施設を標的とし、物的損害を与えたミサイルによる攻撃を行ったと述べ、攻撃を認めた[53]。
脚注[編集]
出典[編集]
- ^ Pourahmadi, Alex Marquardt, Helen Regan, Hamdi Alkhshali, Artemis Moshtaghian, Adam (2024年4月19日). “Israel has carried out a strike inside Iran, US official tells CNN, as explosions reported near military base” (英語). CNN. 2024年4月19日閲覧。
- ^ a b c d Jones, Dov Lieber, Aresu Eqbali, Benoit Faucon and Rory. “Israel Strikes Iran in Narrow Attack Amid Escalation Fears” (英語). WSJ 2024年4月19日閲覧。
- ^ Tanyos, Faris (2024年4月14日). “Israel says Iran's missile and drone attack largely thwarted, with "very little damage" caused - CBS News” (英語). www.cbsnews.com. 2024年4月19日閲覧。
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- ^ “No missile attack against Iran, Iranian official tells Reuters”. 2024年4月19日閲覧。
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- ^ “Israeli warplanes said to take out radar installation in southern Syria”. 2024年4月21日閲覧。