1986年中華民国立法委員増額選挙
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1986年中華民国立法委員増額選挙(1986ねんちゅうかみんこくりっぽういいんぞうがくせんきょ、繁: 1986年中華民國立法委員增額選舉)は、中華民国の立法府である立法院を構成する立法委員を選出するため、1986年(民国75年)12月6日に投票が行われた選挙である。中華民国政府が台湾に移転する前の1948年に実施された第1回立法委員選挙の後、中国共産党政権(中華人民共和国)の誕生で、大陸地区の立法委員の改選が事実上不可能となり、そのまま議員職に留まり続けている「資深」(古参)議員を除く、増額委員(台湾地域で改選される立法委員)100名が改選された。
概要
[編集]立法委員の任期(3年)が満了したことに伴って実施された選挙で、総統選出機関である国民大会の増額代表選挙も合わせて行われた。この選挙では、この年の9月に台湾で初めての有力野党として結成された民主進歩党(民進党)が「党外後援会」として選挙に参加した[1]。
- 改選数
- 自由地区:73名・・・直接選挙で選出。
- 選区:55名
- 職業団体:16名(農民4名・漁民2名・工業2名・労働4名・商業2名・教育2名)
- 原住民:2名(山地と平地、それぞれ1名ずつ)
- 海外華僑:27名・・・総統が指名。
- 選区の定数
- 台北市:8名
- 高雄市:5名
- 台湾省
- 第1選区:9名(台北県・宜蘭県・基隆市)
- 第2選区:6名(桃園県・新竹県・苗栗県・新竹市)
- 第3選区:10名(台中県・彰化県・南投県・台中市)
- 第4選区:9名(雲林県・嘉義県・台南県・嘉義市・台南市)
- 第5選区:5名(高雄県・屏東県・澎湖県)
- 第6選区:2名(花蓮県・台東県)
- 福建省:1名(金門県・連江県)
- 立候補者数
- 中国国民党:81名
- 党外後援会(民主進歩党):19名
- 中国青年党:2名
- 中国民主社会党:1名
- その他:24名
選挙結果
[編集]- 投票日:1986年(民国75年)12月6日
- 有権者数:11,814,265名
- 投票率:65.38%(前回63.17%)
党派 | 得票数 | 得票率 | 議席数 |
---|---|---|---|
中国国民党 | 5,251,451 | 69.87% | 59 |
党外後援会(民主進歩党) | 1,666,509 | 22.17% | 12 |
中国青年党 | 6,244 | 0.08% | 0 |
中国民主社会党 | 1,180 | 0.02% | 0 |
その他 | 590,719 | 7.86% | 2 |
- 女性当選者:7名
党派 | 議席数 | 選区 (55名) |
職業代表(16名) | 原住(2名) | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
農民 | 漁民 | 労働 | 工業 | 商業 | 教育 | 山地 | 平地 | |||
中国国民党 | 59 | 42 | 4 | 2 | 3 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 |
党外後援会(民主進歩党) | 12 | 11 | 1 | |||||||
無所属 | 2 | 2 | ||||||||
合計 | 73 | 55 | 4 | 2 | 4 | 2 | 2 | 2 | 1 | 1 |
選区 | 定数 | 党派 | |||
---|---|---|---|---|---|
国民党 | 後援会 | 無所属 | |||
台北市 | 8 | 6 | 2 | 0 | |
高雄市 | 5 | 3 | 2 | 0 | |
台湾省 | 第1選区 | 9 | 6 | 2 | 1 |
第2選区 | 6 | 5 | 1 | 0 | |
第3選区 | 10 | 8 | 1 | 1 | |
第4選区 | 9 | 8 | 1 | 0 | |
第5選区 | 5 | 3 | 2 | 0 | |
第6選区 | 2 | 2 | 0 | 0 | |
福建省 | 1 | 1 | 0 | 0 | |
合計 | 55 | 42 | 11 | 2 |
当選者
[編集]中国国民党 党外後援会( 民主進歩党) 中国青年党 中国民主社会党 無所属
台北市 | 趙少康 | 康寧祥 | 紀政 | 洪文棟 | 簡又新 | 黄書瑋 | 呉淑珍 | 林鈺祥 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
高雄市 | 王義雄 | 蕭楚喬 | 張俊雄 | 黄正雄 | 呉徳美 | |||||
台湾省 | 1区 | 尤清 | 周書府 | 呉梓 | 黄煌雄 | 孫勝治 | 蔡勝邦 | 張堅華 | 林永瑞 | 謝美恵 |
2区 | 許国泰 | 呂学儀 | 温錦蘭 | 劉興善 | 黄主文 | 劉碧良 | ||||
3区 | 許栄淑 | 洪昭男 | 黄明和 | 潘至誠 | 沈世雄 | 許張愛簾 | 林炳森 | 劉松藩 | 林源朗 | 林庚申 |
4区 | 朱高正 | 李勝峰 | 林時機 | 林健治 | 陳適庸 | 廖福本 | 林聯輝 | 洪玉欽 | 李宗仁 | |
5区 | 温興春 | 黄河清 | 邱連輝 | 王金平 | 余政憲 | |||||
6区 | 饒穎奇 | 黄正一 | ||||||||
福建省 | 黄武仁 | |||||||||
平地山胞 | 蔡中涵 | |||||||||
山地山胞 | 林天生 | |||||||||
農民団体 | 蕭瑞徴 | 呉海源 | 蔡友土 | 蘇火灯 | ||||||
漁民団体 | 黄沢青 | 羅伝進 | ||||||||
工人団体 | 謝深山 | 李友吉 | 呉勇雄 | 王聡松 | ||||||
工業団体 | 許勝発 | 張世良 | ||||||||
商業団体 | 周文勇 | 張平沼 | ||||||||
教育団体 | 頼晩鐘 | 陳哲男 | ||||||||
海外居住者 | 1区 | 陳道 | 李海天 | |||||||
2区 | 曽恩波 | 馮彦 | 梁風 | 鍾偉光 | 陳恩賜 | |||||
3区 | 張立明 | 蔡文曲 | 丘亮実 | 楊慶南 | 馬国祥 | |||||
4区 | 朱永匡 | 莫翔興 | 黄元生 | 謝汝彬 | 左光煊 | |||||
5区 | 簡漢生 | |||||||||
6区 | 徐能 | 郭瑞訓 | ||||||||
7区 | 厳諾 | |||||||||
8区 | 柳復起 | |||||||||
不分区 | 牟宗燦 | 馬克任 | 呉豊堃 | 宣以文 | 汪振華 |
脚注
[編集]- ^ 民進党が結成された86年9月時点では、新規政党の結成が禁止されていた為である。
参考文献
[編集]- 台湾研究所編『台湾総覧 1987年版』台湾研究所