過酸化ベンゾイル

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過酸化ベンゾイル
識別情報
CAS登録番号 94-36-0
日化辞番号 J2.843F
E番号 E928 (その他)
KEGG D03093
RTECS番号 DM8575000
特性
化学式 C14H10O4
モル質量 242.23 g mol−1
密度 1.334 g/cm3
融点

103–5 °C 分解

への溶解度 0.1g/100ml(26℃)
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 0225
EU分類 爆発性 E刺激性 Xi
EU Index 617-008-00-0
主な危険性 爆発性 (E)
刺激性 (Xi)
NFPA 704
NFPA 704.svg
4
1
4
OX
発火点 125°C
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

過酸化ベンゾイル(かさんかベンゾイル、英語: Benzoyl peroxide, 略語: BPO)は、消防法による危険物(第5類 自己反応性物質、第1種自己反応性物質)に指定されている有機過酸化物。 示性式が (C6H5CO)2O2

形状と性質[編集]

白色粒状で無臭の固体で、には溶けない(0.1g/100ml〈26℃〉)が、有機溶剤には溶ける。強い酸化作用があり、80℃まで加熱すると発火、さらに100℃を超えると白煙を発生して激しく分解する。加熱や、摩擦、衝撃、光に当たることなどによっても分解し、爆発する恐れがある。また、乾燥したり強酸や有機物に接触することによっても爆発することがあるので、保管には注意を要する。市販品は爆発防止のため、25%の水で湿らせて純度75%としている。

合成[編集]

過酸化ベンゾイルは、塩化ベンゾイル過酸化ナトリウムから合成される。

用途[編集]

BPOの熱分解 加熱により酸素-酸素結合がホモリティックに開裂し、ベンゼンカルボキシルラジカルを与え、そこから二酸化炭素が脱離してフェニルラジカルとなる。この性質を利用し、ラジカル開始剤としてポリマーの合成などに使用される。

他の一般的な用途として染髪の漂白剤が挙げられる。ヨーロッパでは過酸化水素の使用が制限されているため、特に利用される傾向がある。また、小麦粉の製造の際にも使われる。

医薬品用途[編集]

化学的に殺菌作用を示すため、含有ゲルは尋常性ざ瘡(いわゆるニキビ)の治療薬としての治験が実施され[1]、日本でも2012年になって承認された。もっとも欧米では1960年代から尋常性ざ瘡の治療に使用されていた。副作用としては接触皮膚炎などがある[2]

事故事例[編集]

1990年5月、東京都板橋区の化学工場で爆発があり、死者8名、負傷者18名を出す惨事となった[3]。実験室でも金属さじによる取り扱いは避ける。

脚注[編集]