第4期九段戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第4期 九段戦
開催期間 1952年 - 1953年11月28日
前九段 塚田正夫(初)
第4期九段 塚田正夫(2期目)
九段戦
第3期第5期 >
テンプレートを表示

第4期九段戦(だい4きくだんせん)は、1953年度九段戦である。第4期九段戦は、第6回全日本選手権戦の一環として開催された[注 1]

概要[編集]

1952年末から開始された一次予選では、第7期順位戦時点のC級棋士によるトーナメント戦を行い、二次予選に進出する2名を決定した。結果は、二上達也五段、熊谷達人五段が二次予選進出を決めた[3]

二次予選では、第7期順位戦時点のB級棋士と一次予選進出者2名によるトーナメント戦を行い、本戦に進出する4名を決定した。結果は、五十嵐豊一八段、建部和歌夫八段、斎藤銀次郎八段、萩原淳八段が本戦進出を決めた[3]

本戦トーナメントでは、1回戦は一番勝負、2回戦以降は三番勝負で勝者を決定する方式が取られた[4]。結果は、花村元司八段が勝ち上がり、塚田正夫九段への挑戦権を獲得した[3]

九段戦五番勝負は、塚田正夫九段に花村元司八段が挑戦し、その成績を塚田九段が花村八段に3勝0敗として九段を防衛した[5][6]。塚田九段の九段獲得は2期目となった。

名人九段五番勝負は、大山康晴名人と塚田正夫九段によって行われ、五番勝負の成績を大山名人が塚田九段に3勝0敗とした[5]

名人九段五番勝負[編集]

対局者 第1局 第2局 第2局
指し直し
第3局
大山康晴 名人 全日本選手権者獲得
塚田正夫 九段

九段戦五番勝負[編集]

対局者 第1局 第2局 第3局
1953年
11月12日・13日
1953年
11月19日・20日
1953年
11月27日・28日
塚田正夫 九段 九段防衛
花村元司 八段

本戦[編集]

本戦からのシード:8名
升田幸三 八段、丸田祐三 八段、板谷四郎 八段、原田泰夫 八段、松田茂行 八段、花村元司 八段、松下力 八段、小堀清一 八段
予選からの進出者:4名(名前の左に★を表記)


1回戦 2回戦 準決勝 挑戦者決定戦
建部和歌夫 八段
花村 ○●○
花村元司 八段
花村 ○○
原田泰夫 八段 ●○● 九段戦五番勝負進出
花村元司 八段 ●○○
松田茂行 八段
松田 ○○
萩原淳 八段
松田 ●●
丸田祐三 八段 ●●
小堀清一 八段
斎藤 ●○●
斎藤銀次郎 八段
板谷 ○○
板谷四郎 八段 ○●○
板谷四郎 八段 ○●●
松下力 八段
五十嵐 ○○
五十嵐豊一 八段
五十嵐 ●●
升田幸三 八段 ●●


脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 第3回から第8回までの全日本選手権戦は、「九段戦」と「名人九段戦」の2つ棋戦を内包する方式で開催された[1][2]

出典[編集]

  1. ^ 山本(1966), pp. 193–194.
  2. ^ 山本(1966), p. 308.
  3. ^ a b c 山本(1966), p. 252
  4. ^ 山本(1966), p. 253.
  5. ^ a b 山本(1966), p. 254
  6. ^ 九段戦(全日本選手権戦)・十段戦|終了・休止棋戦”. 日本将棋連盟. 2022年2月2日閲覧。

参考文献[編集]

外部リンク[編集]