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第百生命保険

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第百生命保険相互会社(だいひゃくせいめいほけん)は、かつて存在した日本の生命保険会社(相互会社)。本社東京都調布市国領町4丁目34-1(京王線国領駅南側)に置いていた[1][2]東京川崎財閥の流れを汲む中堅生命保険会社であった[3]


経営破綻の経緯

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バブル経済崩壊後に経営不振に陥ったため、カナダマニュライフ・ファイナンシャルコーポレーション英語: Manulife Financialとの合弁によりマニュライフ・センチュリー生命保険株式会社(現:マニュライフ生命保険)を設立したものの、2000年(平成12年)5月に自主再建を断念して経営破綻、金融監督庁(現:金融庁)長官より業務一部停止命令を受けた[1]

調布市にあった第百生命保険相互会社の本社ビルは経営破綻後も、マニュライフ生命本社ビルとして使用されていたが、マニュライフ生命は2015年(平成27年)3月に東京オペラシティタワー30階へ本社を移転した[4]。その後、旧第百生命保険本社ビルは解体され、跡地には伊藤忠都市開発三菱地所レジデンスによって分譲マンション「クレヴィア調布国領レジデンス」が建設された。

1990年代末から2000年代初頭にかけてはバブル崩壊の影響を受け、1997年4月25日の日産生命保険の破綻を皮切りに[5]東邦生命保険1999年6月破綻)、大正生命保険 (2000年8月破綻)、千代田生命保険(同年10月破綻)、協栄生命保険(同年10月破綻)、東京生命保険2001年3月破綻)と、当社を含め生命保険会社7社の経営破綻が相次ぎ「生保破綻ドミノ」と呼ばれた[5]

沿革

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  • 1894年明治27年) - 京都生命保険株式会社(京都)設立。
  • 1906年(明治39年) - 萬歳生命保険株式会社(萬歳)設立。
  • 1908年(明治41年)- 京都、博愛生命保険株式会社(博愛)に改称。
  • 1912年(明治45年) - 同胞生命保険株式会社(同胞)設立。
  • 1913年大正2年)- 八千代生命保険株式会社(八千代)設立。
  • 1914年(大正3年)- 日華生命保険株式会社(日華)設立。同胞、福徳生命保険(福徳)に改称。福徳生命ビルは東京・京橋にあり、戦後も第百生命ビルとして残っていた[6]
  • 1917年(大正6年)- 博愛、萬歳と合併。
  • 1922年(大正11年)- 国華徴兵保険株式会社(国華徴兵)設立。
  • 1929年昭和4年)- 萬歳、日華と合併し、日華萬歳生命保険株式会社(日華萬歳)に改称。
  • 1930年(昭和5年)- 八千代、日華萬歳に保険契約を包括移転して解散。日華萬歳、10月に日華生命保険株式会社に再改称。
  • 1941年(昭和16年)- 日華・福徳・国華徴兵が合併。12月に第百生命徴兵保険株式会社(第百生命徴兵)に改称。
  • 1945年(昭和20年)- 第百生命徴兵、第百生命保険株式会社(第百)に改称。
  • 1947年(昭和22年)- 第百、第百生命保険相互会社(第百生命)設立。
  • 1999年平成11年)
    • 第百生命、株式投資などによる含み損による経営不振を脱却するべく、カナダのマニュライフ・フィナンシャルコーポレーションとの約50%合弁により、資本金109億円でマニュライフ・センチュリー生命保険株式会社(マニュライフ・センチュリー)設立。
    • 3月30日 - マニュライフ・センチュリー、第百生命より800億円で営業権譲受。第百生命は既契約の管理会社に移行。
  • 2000年(平成12年)- 第百生命、自主再建を断念。金融監督庁長官より業務一部停止命令を受ける。
  • 2001年(平成13年)
    • 第百生命、生命保険契約者保護機構から1450億円の資本供与を受け、保険契約をマニュライフ・センチュリーに包括移転で合意。4月2日に移転を実施。
    • 9月1日 - マニュライフ・センチュリー、マニュライフ生命保険株式会社に改称。
  • 2005年5月 - 第百生命、経営破綻。
  • 2007年(平成19年)- 第百生命、清算結了。

かつての提供番組

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脚注

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  1. ^ a b 平成12年05月31日 長官談話(第百生命保険相互会社) (3枚):金融監督庁”. 金融庁 (2000年5月31日). 2020年12月6日閲覧。
  2. ^ 吉沢豊治, 木内俊明「第百生命調布本社ビルの設備計画について (第百生命調布本社ビル〔設計・レ-モンド建築設計事務所〕)」『建築文化』第369号、彰国社、1977年7月、60頁、ISSN 00038490NAID 40001162346 
  3. ^ 植村信保「生命保険会社の経営破綻要因」『保険学雑誌』第2007巻第598号、日本保険学会、2007年、598_35-598_52、doi:10.5609/jsis.2007.598_35ISSN 0387-2939NAID 130001015088 
  4. ^ マニュライフ生命 本社移転に関するお知らせ”. マニュライフ生命保険株式会社 (2014年11月4日). 2020年12月6日閲覧。
  5. ^ a b 【特集・連載】あの日から 日本経済の転機 1997年4月25日 日産生命に業務停止命令『渋谷系』生保 破たんドミノ 東京新聞 Tokyo Web、2006年10月18日(ウェイバックマシン
  6. ^ 6:戦前期の商業 ~ 銀座・京橋 | このまちアーカイブス”. 三井住友トラスト不動産. 2020年12月6日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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