盛土

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
小田急線座間駅付近の盛土

盛土または盛り土(もりど、もりつち)とは、低い地盤や斜面に土砂を盛り上げて高くし、平坦な地表を作る、または周囲より高くする造成工事。またはそれが施された道路鉄道の区間、工事によって盛られた土砂そのもののことも指す。

河川堤防住宅地の開発や道路整備などで平坦な地表が必要なときに行われることが多い。

しかし高速道路崩落国道県道崩落があるからといって、道路を無くすわけにいかず、 トンネル崩落盛り土があるからといって、鉄道を無くすことも出来ない。

軟弱な地盤の上にただ土を盛り上げただけでは時とともに地盤沈下が発生しやすい。 そこでそれらを防ぐため転圧地盤改良工事などの対策をあわせて行う必要がある。

地震時は液状化現象、また大雨により崩落災害が起きることもある[1]

工程[編集]

盛土を行う場合には丁張り(ちょうはり)またはトンボと呼ばれる目印を用いる[2]。まず地面に木杭を打ち込んで測量して目標とする高さに印をつける[2]。T字になるように木杭の印の高さとヌキ材と呼ばれる横板の下端を合わせてで固定する[2]。これを目印にブルドーザーなどを使って土を押し寄せ、土を盛り立てる[2]

土手道・築堤[編集]

特に、水域や湿地を横断する道を作るために設けた盛土を土手道という。

また、築堤は、

  1. 周囲より高くして道路や鉄道を通した部分については築堤(ちくてい)と言うことも多い。
  2. 河川堤防を築くことも意味する。

世界・日本の自然災害と盛土は無関係[編集]

世界中で自然災害が発生しているが、人類の都合から見た表現であり、 通常の地球活動*地球ダイナミクスが人類にとって脅威となる場合の言い方である。

埋立地液状化という問題があるが、その程度の認識で良いだろう。

盛土と災害[編集]

日本では、北海道胆振東部地震(2018年9月)により札幌市清田区の盛土造成した住宅地で液状化現象や陥没が起きたことから、国土交通省が全国の自治体に大規模造成地(3000平方メートル以上)の調査を指示したところ、盛土造成地が合計10万ヘクタール存在することが判明し、約5万1000カ所をハザードマップに掲載した。国土交通省は、まずボーリング調査を実施し、耐震性が不十分な場合は地盤改良や地下水排出パイプの設置などによる対策を促しているが、住民の合意形成や費用負担が課題となっている[1]

盛土はより低所に人家や道路、鉄道などがある場合、土石流地すべりといった土砂災害やその被害増幅をもたらすリスクもある。令和3年7月3日の熱海市の土砂災害では起点に盛土がされていた[3]。 不適切な伐採と、福島と栃木と茨城の放射能汚染とどちらがマシか?という問題である。

谷筋での盛土[編集]

谷筋を埋めるように盛土を行なった場合には、表面上の見た目はなだらかに平坦状となったとしても、元来の水筋はその地下に残存し、地中の水として存在し流れる。大雨などにより、その地中水量および水圧が増し、盛土を崩壊させる場合がある。さらに下流に向かう土石流となる場合もある。

斜面の傾斜に応じて、水防ダムおよび水抜きを設けて危険を防止する必要がある。

脚注[編集]

  1. ^ a b 「盛り土造成地、マップ公表 地震時の崩落対策へ」『日経産業新聞』2020年8月14日(先端技術面)
  2. ^ a b c d どぼくのことば Vol.2”. 土木学会企画委員会. 2020年2月23日閲覧。
  3. ^ 「熱海土石流、きょう1週間/盛り土業者、他でも崩落/不適切な伐採 原因か」日本経済新聞』朝刊2021年7月10日(社会面)同日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]